福田照雄(ふくだてるお?)/福田祥男(ふくだよしお)略年譜
1913.xx.xx(大正2年) 愛知県にて生まれる。家は名古屋大須の食物屋だったらしい。
19xx.xx. 愛知五中(熱田中学)卒、その後は未確認
1934.07. 名古屋探偵倶楽部(ぷろふいるにて呼びかけ)が結成され第一回会合開催
1934.11. ぷろふいる に寄稿掲載
1937.xx. 満州へ、終戦翌年に帰名
1947.04.〜 服部元正、若松秀雄と新探偵小説社を設立、新探偵小説を編集長として発行
1947.07. 新探偵小説社同人が幹事となり第一回名古屋土曜会を開催
19xx.xx. 福田祥男へ改名、井上利夫の姓名判断による選定
19xx.xx. 文部事務官として愛知学芸大学名古屋分校勤務、のち愛知教育大学勤務
1958年頃 名古屋探偵作家クラブ設立、理事となる
1958.11. 名古屋探偵作家クラブ編として月刊中京増刊を発行
1959.03.ほか 愛知の伝説を蒐集、まとめるなどして刊行
筆名は、福田照雄、(福田昭雄※誤記?)、福田祥男、福田記者、蟹太郎(※推測)
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捕物小説・時代小説
- 「紀の国屋殺し(特集捕物小説)」福田祥男
( パレス6号 1948.01. ) |
紀の国屋嵐仲十郎を殺した男は役者部屋へ逃げ込む。百面相の嵐翫笑と澤村雛助がいて、男は匕首で脅して顔と身なりを変えるよう要求する。翫笑が道具方の喜助に似せると男は出ていき……。 |
コントに近い。脅されながら顔を短時間でいじる技術を称賛すべきか。 |
- 「渓太郎行状記」福田祥男
( 月刊寸鉄 1960.07.〜 )※9 |
第一話 隠密一代:享保十八年、私、伊賀者の御庭番の明田川保之進は将軍の命を受け尾張名古屋へ旅立った。父はまた隠密で帰らず母も死んだ。熱田で遠州屋佐兵衛と落ち合い城下へ……。つづく。 |
一話一回だけでは舞台設定だけしかわからない。渓太郎という人物は出てこない。 |
随筆など(伝説などの著書は省略)
- 「秋酣新人不肥事(POP欄)」福田照雄
( ぷろふいる 1934.11. ) |
小説は着想と熱意。新人は新しい何者かを。小栗虫太郎。新しい物は古い堆肥の上に、新人の影の薄さは文学的不熟と無関心。探偵小説作家は諸学から家事茶飯まで考慮を。中島親、三田正。相澤和男。強力な新人を待望。 |
- 「新年号批判―(POP欄)」蟹太郎(※推測)
( ぷろふいる 1935.02. ) |
中島親「探偵小説の新しき出発」に対する反論など |
- 「(無題)(POP欄)」福田照雄
( ぷろふいる 1935.04. ) |
中島親の蟹太郎への再反論に対する反論 |
- 「社中偶語」福田照雄
- 「作家印象記(一)」福田記者
( 新探偵小説 1947.06. ) |
江戸川乱歩、大下宇陀児、水谷隼、海野十三、城昌幸、大倉Y子、渡辺啓助、木々高太郎、小納戸容(市川小太夫)の印象記で辛辣なのも少なくない。土曜会席上にてしるすとあり、乱歩に連れられて参加した時と思われる。(二)は横山記者で西田政治、山本禾太郎、蒼井雄。 |
- 「編輯後記」福田祥男
- 「X この文字から、あなたは何を連想なさいますか?(ハガキ回答)」福田照雄
- 「五十万円事件探偵作家座談会」岡戸武平、耶止説夫、服部元正、福田照雄、若松秀雄
( 夕刊新東海 1947.10.02 ) |
昭和22年9月25日、東海銀行本店から築地支店へ五十万円を運搬中、柳橋で塩酸をかけられ強奪された事件について、9月30日に新探偵小説関係者を中心に実施された座談会。 |
- 「智能犯をえぐる 江戸川乱歩を囲んで(座談会)」江戸川乱歩、岡戸武平、耶止説夫、若松秀雄、服部元正、福田照雄
( 夕刊名古屋タイムズ 1947.11.10 ) |
ほぼ江戸川乱歩と岡戸武平の対談で発言掲載なし。 |
- 「乱歩氏を囲んで(座談会)」江戸川乱歩、西田政治、山本禾太郎、岡戸武平、服部元正、福田照雄、若松秀雄、ほか
- 「復活」福田照雄
( 真珠 1947.12. ) |
ぷろふいる の仲間、編集者贅頭絵一君(東京Z・H=橋本善次郎)に会う。彼は「13」の同人でもあった。共にやろうではないか。 |
- 「(犯罪実話)」
- 「江戸のはるあき(捕物名人架空座談会)」
- 「あとがき」祥男
( 月刊中京増刊 1958.11. )
引用:( 「名古屋探偵小説史」福田祥男 裸形 1964.11. ) |
突貫作業。本意でない仕上り。名古屋漫画集団の友情。気がかりは江戸川乱歩の眼の色。 |
- 「(探偵小説講座)」
( レクノート 1960.xx.〜12.(谿渓太郎と隔月交代) )※「名古屋探偵小説史」による |
- 「名古屋探偵小説史」福田祥男
( 裸形 1963.04〜1964.11(4回) ) |
江戸川乱歩、小酒井不木、井上良夫。井上良夫、若松秀雄と服部元正と福田祥男、名古屋のぷろふいるの会、本田緒生、大阪圭吉、矢留節夫。新探偵小説、井上良夫の遺稿、乱歩への執筆依頼、森下と大下と岡戸の賛辞、岡戸武平、資金難と援助と取次店の取引停止と福田の離脱、乱歩来名、物語の探偵小説集、井上家の末弟利夫と姓名判断と祥男への改名、新探偵小説のその後と終焉。
若松の探偵作家活動と名古屋の誌紙とCBCラジオドラマと夫人の闘病と孤立化とCBC就職、服部の事業失敗、谿渓太郎、白井竜三、丘美丈二郎、服部、名古屋探偵作家クラブ、ナゴヤマンガ集団、乱歩邸訪問、岡戸、月間中京の名古屋探偵作家クラブ編集、レクノート、服部と福田。 |
- 「杉山茂丸伝のはじめに」福田祥男
- 「杉山茂丸小伝」福田祥男
( 『弁護士鈴木明回顧録』鈴木明述、福田祥男編 鈴木明(私家版?) 1974.06.01 ) |
- 「(記事?)」
( 文官屯ニュース(福田祥男発行の月刊新聞?) 〜1949.05.10〜1949.09.10 ) |
- 「愛知県の伝説 虹と黒潮」福田祥男
( 月刊寸鉄 1958.11.〜1959.01. ) |
- 「日本伝説こぼれ話」福田祥男
( 月刊寸鉄 1961.05.〜 )※9 |
(一)熊坂長範、以降不明。 |
- 「相撲観戦後十年(対談)」佐久間武雄(日活電線KK社長)、福田祥男
- 「おもちゃの春」福田祥男
- 「きつね(狐)紳士録 ―続「愛知の伝説」抄―」福田祥男
- 「愛知の民話(山姥物語/狐妻)」福田祥男
( 都道府県展望 1966.10. )(国DC※) |
著編書
- 『近代詩歌文庫目録 愛知学芸大学名古屋分校図書館所蔵(2冊(1,補)』福田照雄編 愛知学芸大学附属図書館名古屋分館 1954.03.
- 『虹と黒潮 新編愛知県伝説集』福田祥男 竹内書店 1959.06.05 (国DC※)
- 『愛知県伝説集』福田祥男 名古屋泰文堂 1961.03.,1967.11. (国DC※)
『愛知県伝説集(増補)』福田祥男 名古屋泰文堂 1974.xx.
- 『愛知の伝説』田中玄次郎編、福田祥男監修 田中玄次郎(私家版?) 1962.10.,1963.01.
- 『弁護士鈴木明回顧録』鈴木明述、福田祥男編 鈴木明(私家版?) 1974.06.01 (国DC※)
- 『日本の伝説7愛知の伝説』武田静澄、福田祥男、池田弥三郎監修、和歌森太郎監修、坪田譲治監修 角川書店 1976.06.
参考文献
- 「「ぷろふいる」所載主要作品総目録」中島河太郎
『日本推理小説史(3)』 東京創元社 1996.12.20
- 「総目次」「作者別作品リスト」山前譲
『「X」傑作選』ミステリー文学資料館編 光文社文庫(み-19-13) 2002.12.20
- 「名古屋(昭和22年度)」ほか
『探偵小説四十年3』江戸川乱歩 ほか 講談社・江戸川乱歩推理文庫55 ほか 1988.03.08 ほか
- 「江戸川乱歩作品と著書年度別目録」
『乱歩年譜著作目録集成』 講談社・江戸川乱歩推理文庫65 1989.05.08
- 「江戸川乱歩の本格探偵小説への情熱をかき立てた評論家・井上良夫」山前譲
『探偵小説のプロフィル』井上良夫 国書刊行会・探偵クラブ 1994.07.20
- 「18「新探偵小説」の三人「暗黒の殺人」」
『探偵作家追跡』若狭邦男 日本古書通信社 2007.08.15
- 「91新探偵小説の三人」
『探偵作家発見100』若狭邦男 日本古書通信社 2013.02.20
- 「消息欄」「国内ニュース欄」「第一回「名古屋土曜会」記録」「関西旅行日誌(江戸川乱歩)」ほか
探偵作家フラブ会報(2号〜10号) 1947.07.〜1948.03./柏書房復刻版
- 戸田様より御教示を頂きました。有難うございます。
- ほか