川田功(かわだいさお (かはたこう))略年譜
1882.01.04(明治15年) 東京にて生まれる (『追悼録』略歴より)
(1883.01.04(明治16年) 『日本推理小説辞典』中島河太郎 より
(1885.01.10(明治18年) 『評論随筆年家名鑑 昭和3年版』(国DC※) より
(1885.03.xx(明治18年) 著者自伝 より
1887.06. 高知県の小学校に修業
1895.04. 東京の中学校に入学
1900.12. 海軍兵学校に入学
1904.〜1905. 日露戦争に従事
1914.〜1915. 青島戦に従事
1917.12. 少佐にて現役引退
1917.08. 『軍する身』刊行
1924.01.〜 『砲弾を潜りて』連載、翌年刊行
1926.01. 「酩酊」を発表、以後探偵小説風作品も執筆するようになる(「ある朝」が最初の執筆の可能性有)
1928.12. 博文館入社
1929.12. 『譚海』嘱託
1930.02. 『少女世界』主任
1926.〜1930.頃 『ドグラ・マグラ』夢野久作の刊行にむけて支援する
1931.05.28(昭和6年) 死去 (享年五十歳)
筆名は、川田功、(川田)叱風(俳号)、匿名二三
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探偵小説風作品
- 「酩酊」
( 新青年 1926.01. )
『山下利三郎・川田功集』 改造社・日本探偵小説全集15 1930.01.10 (国DC) |
土田が人を殺した。友人の遠藤は事務所で言ってきた。酒の上だよ。丸野は青年を同居させたが丸野夫人が追い出してしまう。病気で口が利けなくなった丸野は夫人と喧嘩し、逃げ出した夫人は。 |
結局よくわからない話。事件に巻き込まれたが酩酊して記憶があいまい。 (2018.06.) |
- 「偽刑事」
( 新青年 1926.02. )
『創作探偵小説選集 一九二五年版』探偵趣味の会編 春陽堂書店 1926.03.20/復刻版 1994.04.10 (国DC※)
『新進作家集』 平凡社・現代大衆文学全集35 1928.12.01 (国DC※)
『山下利三郎・川田功集』 改造社・日本探偵小説全集15 1930.01.10 (国DC)
幻影城 1976.12. (幻影城)
『「新青年」傑作選 幻の探偵雑誌(10)』 光文社文庫(み-19-10) 2002.02.20 (青空) |
素敵な美人のあとをつけていくと、デパートで万引きするのを見かけてしまった。彼女に訊ねるが盗品はなく、逆に偽刑事だと指摘される。そこへ巡査が来るが。 |
ありきたりな話ではあるが、理由付けや話の展開の仕方にやや上手いところがある。 |
- 「乗合自動車」
( 探偵趣味 1926.02. )
『新進作家集』 平凡社・現代大衆文学全集35 1928.12.01 (国DC※)
『山下利三郎・川田功集』 改造社・日本探偵小説全集15 1930.01.10 (国DC)
『探偵小説の風景 トラフィック・コレクション(上)』ミステリー文学資料館編 光文社文庫(み-19-33) 2009.05.20 (青空) |
簑島刑事に尾行されている隼英吉。乗合自動車で掏摸の機会をうかがう。先を越されたか。 |
ありきたりな話。裕福さを感じる掏摸は珍しいかも。 (2018.06.) |
- 「偶然の一致」
( 新青年 1926.03. )
『創作探偵小説選集 一九二六年版』探偵趣味の会編 春陽堂書店 1927.02.10/復刻版 1994.04.10 (国DC※)
『新進作家集』 平凡社・現代大衆文学全集35 1928.12.01 (国DC※)
『山下利三郎・川田功集』 改造社・日本探偵小説全集15 1930.01.10 (国DC) |
遠山翠の書いた戯曲が雑誌に載った。もうラジオ劇で放送? 夕刊に近所の煙草屋のお駒が殺されたとでていた。戯曲のモデルにした女性だ。犯人は決まっている。 |
虚構と現実の交叉を描いているともいえるが、単なる思い込み。偶然ですらないように思える。 (2018.06.) |
- 「赤鬼退治」
( 探偵趣味 1926.04. )
『山下利三郎・川田功集』 改造社・日本探偵小説全集15 1930.01.10 (国DC) |
四日市熱田間の運送船の親方に赤鬼の権四郎という男がいた。弱い海軍兵を脅していたが、ついに手強い相手にやられてしまう。指令艇を訪れ犯人逮捕の協力を依頼する巡査だが。 |
現代の感覚では組織的犯行と思えてしまい逆効果。 (2018.06.) |
- 「或る朝」 (「ある朝」「或朝」)
( 新青年 1926.05. )
『新進作家集』 平凡社・現代大衆文学全集35 1928.12.01 (国DC※)
『山下利三郎・川田功集』 改造社・日本探偵小説全集15 1930.01.10 (国DC) |
飢餓と寒さと疲労と眠さで牛乳受け箱な前を通りかかった夫婦。葛藤。表札をみると。 |
牛乳屋の言い分に喝采、となるのだろうか。契約相手は主人だが。 (2018.06.) |
- 「Aさんの失敗」
( 探偵趣味 1926.05. ) |
|
※「探偵眼」へ改題か。未調査。 |
- 「探偵眼」
『山下利三郎・川田功集』 改造社・日本探偵小説全集15 1930.01.10 (国DC) |
探偵小説好きなAさんは電車の中で本を読んでいると車掌の切符回収の声が聞こえてきた。渡したじゃないか。 |
どこが探偵眼なのか、よくわからない。 (2018.06.) |
- 「彼女と彼」
- 「愛を求めて」
( 探偵趣味 1926.07. )
『山下利三郎・川田功集』 改造社・日本探偵小説全集15 1930.01.10 (国DC) |
飲み仲間の喧騒の中、お内儀さんの人殺しッの声。谷山が折尾に言われ隣の部屋に行くと。 |
愛を確認する為の夫婦喧嘩の話。一つの決着ではある。 (2018.06.) |
- 「夜廻り」
( 探偵趣味 1926.08. )
『山下利三郎・川田功集』 改造社・日本探偵小説全集15 1930.01.10 (国DC) |
夜警の源蔵爺さんは不審な男を見たが見失った先の家に巡査と入ったが間違いだった。明け方、その奥の妾宅から出て来た青年紳士がいた。巡査は爺さんの家に立寄って知らせる。 |
爺さんの行動は、結局は弱者の味方という事だろうか、よくわからない。 (2018.06.) |
- 「夕刊」
- 「不帰澤の怪」
( 騒人 1927.07. )
『山下利三郎・川田功集』 改造社・日本探偵小説全集15 1930.01.10 (国DC) |
叔父の通夜の時、話しかけてきた鉱山師がいた。叔父ら六人で秋田県の山奥の大蛇のいるという谷へ金鉱脈を求めて探検したという。二人ははぐれ、四人が澤に着き、ロープを伝って下りている時だった。 |
谷に下りて帰ってきた者はいない。怪談なのか復讐なのかホラ話なのか、判然としない。 (2018.06.) |
- 「生霊」
( 猟奇 1928.11. )
『山下利三郎・川田功集』 改造社・日本探偵小説全集15 1930.01.10 (国DC) |
鉄彦の妻小萩は一ヶ月位の間に多くの病気を抱えてしまった。小萩はかつて友人の秋月十吉の妻だった。放火に見舞われる前に高村は高級写真機の盗難届を出していたが、十吉は高村の妻から借りて返していなかった。獄中で十吉は呪っているという。 |
生霊である必然性がわからない。逆恨みの呪いの結果を確認しにきたのだろうか。子宮、痔、神経、肺、腸、脚気、同じ部位がなく併発ではなさそうなので錯覚ともいえない。やはり生霊か。 (2018.06.) |
- 「復仇」
『新進作家集』 平凡社・現代大衆文学全集35 1928.12.01 (国DC※)
『山下利三郎・川田功集』 改造社・日本探偵小説全集15 1930.01.10 (国DC) |
朝鮮鎮海の港で女性の死体が浮いていた。真壁大尉の女中で怨みを記した遺書を懐中に入れて居た。司令官大槻少将の信任が厚かった真壁ではあっらが、疎んじられるようになった。大演習の時、真壁は同乗すべき偵察員を残して飛行機に乗る。 |
命令に従う真壁は憐れ。元軍人が書いて良かった内容なのか、反響があったか気になるところ。 (2018.06.) |
- 「二萬圓」
( 新青年 1929.04. )
『山下利三郎・川田功集』 改造社・日本探偵小説全集15 1930.01.10 (国DC) |
運転士の鈴本は恋人と会う主人を森の中のアトリエへ連れ込んだ。恋人を取られた怨み。金をだすから命だけは。 |
偶然からの出来事とはいえ、うまくいったものだ。二万円が適度なのか、よくわからないが。 (2018.06.) |
- 「小品二篇」
- 「粗忽な」
- 「癖」
『山下利三郎・川田功集』 改造社・日本探偵小説全集15 1930.01.10 (国DC) |
B君は財布を拾い派出所に届けた。持ち主は現れないと見越して。 |
考えたとは思う。誰でも見当がつく癖でもある。わかり易い作品。 (2018.06.) |
- 「迷子札」
『山下利三郎・川田功集』 改造社・日本探偵小説全集15 1930.01.10 (国DC) |
子供を連れての銀座。女性に声をかけられたが誰だかわからない。子供の袂の中には。 |
ありきたりな話だが一工夫ある。でも題名が良くない。 (2018.06.) |
- 「髪」
『山下利三郎・川田功集』 改造社・日本探偵小説全集15 1930.01.10 (国DC) |
回覧雑誌に髪の毛が挟まっていた。髪は不快だが艶なる匂いよ。白い絵の具の跡だろうか、文字を拾っていくと。 |
夫婦どちらの見解が正しいのか、どちらが何を不快と感じて断定してしまうのか、よくわからない。 (2018.06.) |
- 「櫛」
『山下利三郎・川田功集』 改造社・日本探偵小説全集15 1930.01.10 (国DC) |
岩を見た者は病気か傷害か死か、災厄を免れないという。島へ療養に来た青年は寺に梵妻の世話で宿泊する事になった。笛の音が島の娘たちをひきつける。逃げ隠れるように青年は涙石へと通うようになり。 |
伝説は伝説としておいた方が良かったと思う。櫛は蛇足に思える。 (2018.06.) |
- 「光は薄る ゴルゴタへの道の三」
( 犯罪科学 1931.02. ) |
松本泰「宝石の序曲」参照 |
連作の説明不足のまとめ役として光る。 (2018.03.) |
- 「乳」
- 「恐ろしいキッス」
探偵小説関係の随筆など
- 「(マイクロフォン)」
- 「(マイクロフォン)」
- 「(マイクロフォン)」
- 「探偵小説合評(座談会)」甲賀三郎、城昌幸、延原謙、川田功、江戸川乱歩、大下宇陀児、巨勢洵一郎
- 「(マイクロフォン)」
- 「熊公合評会(座談会)」森下雨村、甲賀三郎、延原謙、横溝正史、江戸川乱歩、大下宇陀児、川田功、高田義一郎、金子準二、平林初之輔、新居格、人見直善、川上三太郎
( 東京毎夕新聞 1926.09.30 or 10.02 ) |
- 「(マイクロフォン)」
- 「今年印象に残れる作品(アンケート)」
- 「クローズアップ(アンケート)」
- 「(マイクロフォン)」
- 「(マイクロフォン)」
- 「クローズアップ(アンケート)」
- 「探偵小説の前途に就て」
- 「(昭和2年度印象に残った作品と希望)(アンケート)」
- 「(マイクロフォン)」
- 「著者自傳」
『新進作家集』 平凡社・現代大衆文学全集35 1928.12.01 (夢現)(国DC※) |
- 「川田功覚え帖」
- 「剣塚由来記」
- 「(夢野久作宛書簡 5通)」
( 「夢野久作宛川田功書簡 翻刻と解題 川田功書簡から見た『ドグラ・マグラ』執筆初期段階の構成」大鷹涼子 2005.11. )(CiNii) |
探偵小説合集
- 『新進作家集』 平凡社・現代大衆文学全集35 1928.12.01 (国DC※)
△「巻頭の言葉」編者/(林不忘集/山下利三郎集)/川田功集「或る朝」/「偶然の一致」/「偽刑事」/「復仇」/「乗合自動車」/(大下宇陀児集/久山秀子/角田喜久雄集/城昌幸集/山本禾太郎集/水谷準集/橋本五郎集)/△「著者自傳」
- 『山下利三郎・川田功集』 改造社・日本探偵小説全集15 1930.01.10 (国DC)
(山下利三郎集)/町の出来事(「探偵眼」/「癖」/「乗合自動車」/「愛を求めて」/「迷子札」/「偽刑事」)/郊外の出来事(「或る朝」/「酩酊」/「夜廻り」/「偶然の一致」)/「赤鬼退治」/「髪」/「不帰澤の怪」/「生霊」/「復仇」/「二萬圓」/「櫛」
軍記など(小説・随筆など混在)
- 「序」
( 『海軍下士卒必携届願便覧』岩石一郎 友田誠真堂 1911.11.01 )(国DC) |
- 『軍する身』
( 『軍する身』 止善堂書店 1917.08.26 )(国DC) |
- 「何を諷する」
- 「金鵄勲章全廃論」
- 「想定敵国と対比して見たる国防計」
- 『砲弾を潜りて』
( 新青年 1924.01.〜12. )
( 『砲弾を潜りて』 博文館 1925.08.15 )(国DC※)
( 『戦記名著集 熱血秘史5』 戦記名著刊行会 1929.xx. ) |
- 「武士の情 実戦記」
- 「祖国の面目」
- 「砲を取り還せ!!」
- 「危険を問題外として」
- 「怨の弾丸」
- 「機雷に触れて」
- 『尼港の怪婦人』
( 新青年 1925.08.〜11. )
( 『赤軍の女参謀 ニコライエフスク秘録』 スメル書房 1941.11.20 )(国DC) |
- 「某艦の撃沈」
- 「「初瀬」が沈んだ時」
- 「作者の言葉(日米実戦記)」
- 「日米実戦記」
( 新青年 1926.12.〜1927.02. ) |
- 「初陣」
- 「宇久島物語」
- 「晴れの泥棒試験」
- 「K中尉の手記」
- 「消えた女」
- 「坂本龍馬の達識」
( 『修養全集』? 1928.xx.xx )(国DC※で見当たらず) |
- 「序」
( 『弘田直衛』弘田晴江編 弘田花喜 1929.03.13 )(国DC※) |
- 「弘田君の憶出」
( 『弘田直衛』弘田晴江編 弘田花喜 1929.03.13 )(国DC※) |
- 「壮烈!岩瀬機関少佐」
( 『悲壮痛烈 戦争美談集 譚海読本巻の四』森下岩太郎編 博文館 1929.04. ) |
- 「四十三号潜水艦の遭難 殉国美談」
- 「壮烈 敵艦を撃滅す 日露海戦」
- 「軍艦造り」
- 「日本戦勝記」
- 「国民は売られ国家は毒せらる」
- 「軍艦造り 軍縮会議の馬の脚解剖」
- ほか、鈴の音、サンデー毎日、クラク にも掲載作品があるらしい
軍記などの著書
- 『軍する身』 止善堂書店 1917.08.26 (国DC)
「はしがき」/(写真)/『軍する身』
- 『砲弾を潜りて』 博文館 1925.08.15 (国DC※)
△「自序」/△「(無題)」森下雨村/『砲弾を潜りて』
『戦記名著集 熱血秘史5』 戦記名著刊行会 1929.07.20 (国DC※)
△「自序」/『砲弾を潜りて』/△「自序」津野田是重/『斜陽と鉄血』津野田是重/△「自序」津野田是重/『軍服の聖者』津野田是重
- 『赤軍の女参謀 ニコライエフスク秘録』 スメル書房 1941.11.20 (国DC)
△「序」編者/『赤軍の女参謀 ニコライエフスク秘録』/「河本中尉ノ任●●●●不●ノ書」
俳句・その他の随筆など
- 「苦味のある笑」
- 「胃癌」
- 「鶏の話」
- 「嘘のやうな実話」
- 「 」
- 「酒か泥水か」
- 「俳句の批判に関する心提言」川田叱風
( 生光 1929.09. )
( 『川田功追悼録』 (不明) ) |
- 「句の新旧」川田叱風
( 生光 1930.01. )
( 『川田功追悼録』 (不明) ) |
その他
- 『川田功追悼録』 不明 (昭和館所蔵)
(写真)/「川田功略歴」/「句」叱風/「幼年時代の兄」川田可男/「川田君と僕」田中貢太郎/「中学時代」近藤貞吉/「兵学校時代」石原北夫/「至誠至情の人」枝原百合一/「古武士の風格」及川鼎壽/「河田君の海軍無用論」金地嘉樹/「川田君の子煩悩」吉川正宜/「夜来吟社と川田君」磯村嘉喜/「博文館時代」森下雨村/一言感想/「俳句の批判に関する心提言」川田叱風/「句の新旧」川田叱風/「(句作)」
参考文献
- 「日本探偵小説總目録」中島河太郎
『探偵小説年鑑 1950年版』日本探偵作家クラブ編 岩谷書店 1950.11.20
- 「『新青年』全巻総目次」新青年研究会編
『新青年読本』 作品社 1988.02.20
- 「「探偵趣味」総目次」「「探偵趣味」作者別作品リスト」山前譲編
『「探偵趣味」傑作選 幻の探偵雑誌2』ミステリー文学資料館編 光文社文庫(み-19-02) 2000.04.20
「「猟奇」総目次」「「猟奇」作者別作品リスト」山前譲編 『「猟奇」傑作選 幻の探偵雑誌6』ミステリー文学資料館編 光文社文庫(み-19-06) 2001.03.20
- 「「マイクロフォン」インデックス」阿部崇編
新青年趣味10号 2002.12.31
- 「川田功」
『評論随筆家名鑑 昭和3年版』評論随筆家協会編 評論随筆家協会 1928.04.10 (国DC※)
『評論随筆年鑑 昭和4年版』評論随筆家協会編 評論随筆家協会 1929.03.20 (国DC※)
- 『川田功追悼録』
(昭和館所蔵)
- ほか
おまけ
「著者自傳」
『新進作家集』平凡社・現代大衆文学全集35 1928.12.01 (昭和3年12月) より
明治十八年三月生れ。
同三十三年東京府立一中中途退学、
同年海軍兵学校入学、
三十六年同校卒業。
三十七八年日露戦争に従ふ。
大正三四年青島戦従事、
同六年現役を退き、爾来特記すべきことなし。
生年月に関して判然とせず