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松本恵子 作品

Since: 1998.04.15
Last Update: 2024.09.22
略年譜 - 探偵小説 - 一般小説 - 童話 - 翻訳
- 随筆 - 少女向記事 - 著書 - 訳書 - おまけ

      松本恵子(まつもとけいこ)略年譜

    1891.01.08(明治24年)  札幌(訂正)で生まれる。父伊藤一隆は札幌農学校でクラークに学び北海道の水産業界に貢献。石油業界でも貢献。
    1894.秋?  函館に転居
    1900.頃  直江津の女学校に寄宿、柏崎の日曜学校に通っていたらしい
    19xx.xx.  「開拓者」「六合雑誌」に小説やタゴールの詩を翻訳(伊藤恵子名義)
    1915.02.  「咲子」を「六合雑誌」に発表(伊藤恵子名義)
    1915.,1916.  青山女学院にて「明るい世界へ」「エフタの娘」が上演(『青山学院史』より)
    1916.02.〜1919.  イギリスに遊学
    1916.03.  青山女学院英文科卒業
    1918.02.  「ロンドンの一隅で」(高樹恵名義)を「三田文学」に発表
    1918.06.  松本泰と結婚
    1918.09.  夫婦帰国
    1919.xx.〜  「故国を離れて」「ダンテ・ガブリエル・ロゼチ」「泣きおどり」を「三田文学」に発表
    1921.頃  (東中野に転居)
    1923.xx.  (松本泰、奎運社を興して雑誌「秘密探偵雑誌」「探偵文芸」を発行)
    1923.〜  中野圭介、中島三郎名義で「秘密探偵雑誌」「探偵文芸」に創作や翻訳を掲載
    1925.02.  『美しき物語 窓と窓』を奎運社から刊行
    1925.頃  (松本泰、谷戸に文化住宅を十数戸建設し文士仲間が住む)
    1933.〜  長谷川伸の瞼の母との再会の橋渡しをする
    1936.〜  松本泰と共訳で『ディッケンズ物語集』刊行
    1939.04.  (松本泰、死去)
    1939.11.  『四人姉妹(若草物語)』翻訳 刊行
    1940.03.  『大陸の聖女 故清水美穂子伝』刊行
    1942.xx.  『もずのくつやさん』刊行
    1954.xx.  NHKテレビに児童劇、ホームドラマを提供
    1962.06.  随筆集『猫』刊行
    1974.xx.  第十六回日本児童文芸家協会児童文化功労賞受賞
    1976.11.07(昭和51年)  死去

    筆名は、伊藤恵子、高樹恵、松本恵子、松本恵、中野圭介、中島三郎、黒猫、K、松本泰、(松本けい)、(松本けい子)、恵美敦郎、中野恵子(?)、(山名宗一(?))、(伊藤一隆(?))

      (国DC)は国立国会図書館デジタルコレクションでインターネット公開されています
      (国DC※)は国立国会図書館デジタルコレクション個人送信(ログイン必要)で公開されています(今後非公開になる可能性もあります)



      探偵小説

  1. 「皮剥獄門」 中野圭介
    ( 秘密探偵雑誌 1923.08. )
    『松本恵子探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書7 2004.05.30
     小間物商の彦兵衛が雨宿りに軒先を借りたのが縁で、米屋のご隠居に贔屓にしてもらい、時には金の融通もしてもらうようになった。が、ご隠居が殺され、百両の金と貴重品が盗まれた。直前に会った彦兵衛が捕らえられ、大岡越前守に皮剥獄門の極刑を言い渡された。国元の遺児、彦三郎は江戸に出向き無実の証をたてようとする。
     大岡裁きの一幕。立派な和製探偵小説といえる。予想外の結末でこれは収穫でした。 (2004.07.11)
  2. (「精神療法」 山名宗一)
    ( 秘密探偵雑誌 1923.09. )
     ※別人の可能性が高い
  3. 「真珠の首飾」 中野圭介
    ( 探偵文藝 1925.04. )
    『松本恵子探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書7 2004.05.30
     もう一ヶ月も私につきまとっている男がいる。大胆な決心をして男の前の椅子についた。男はまっ赤になって店を出ていった。友人に尋ねたら会計課の室田さんだと。同じ会社なら偶然だったのかもしれない。一週間後、彼は会社を辞めた。手元には贈り主の名がない真珠の首飾り。その後、会計課では五百円のお金が無くなっていたのがわかった。
     小噺的な内容ではあるが、「私」と室田と宝石商が良い味を出しています。 (2004.07.11)
  4. 「白い手」 中野圭介
    ( 探偵文藝 1925.05. )
    『松本恵子探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書7 2004.05.30
    『探偵小説の風景 トラフィック・コレクション(下)』ミステリー文学資料館編 光文社文庫(み-19-34) 2009.09.20
     探偵小説が好きで探偵となった石川探偵。地下鉄サムが現れたと信じて百合子の誘いを断り仕事に没頭。まごまごしていると彼女の会社の小使いになりそう。有楽町付近で紙入れを拾ったという乞食を取り調べる。
     コントというべきか。オチはたいした事はないが、地下鉄サムが出てきたり、当時としては洒落た一品だったと思う。楽しい作品。 (2004.07.11)
  5. 「万年筆の由来」 中野圭介
    ( 探偵文藝 1925.11. )
    『「探偵文藝」傑作選』ミステリー文学資料館編 光文社文庫(み-19-05) 2001.02.20
    『松本恵子探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書7 2004.05.30
     わがマドンナはタバコやの看板娘。日に二度でも三度でも無くなれば買いに行く。ある日のこと、マドンナがいない。しばらく様子をみた後、仕方なく買ったタバコ。帰ってみるとその店から菓子折が届いていた。そして万年筆も。
     場面や描写を今に直せばそのまま通用しそうなのには驚いた。ちょっとしたお話であるだけに普通のアンソロジーに収録される可能性はなく、珍しい作品を読めただけで満足。 (2001.04.01)
  6. 「手」
    サンデー毎日 1927.01.02
    『松本恵子探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書7 2004.05.30
     また轢死人が出た。見に行く途中で洋画家の丈吉はまわりが興奮しているなか、沈んだ表情の若杉に会った。轢死人は弟の浩二らしい。丈吉は落ちていた手を拾ったが、手が持っている表情を見て小首を傾けた。丈吉は写真から肖像画を描くことになったが、兄弟は似ていないのに手だけは似ている。しかしあの手は……。
     戦前の女流作家探偵小説特集の一編。さしずめ、手は語るといったところか。ポーを思わせ、探偵小説というより怪奇小説に近い。 (2001.09.24) と思ったが再読してあまり怪奇味は感じなかった。(2004.07.11)
  7. 「無生物がものを云ふ時」
    ( 女人藝術 1929.10. )(国DC※)
    『松本恵子探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書7 2004.05.30
     K商会支店の代表者、大川良治が手拭いで絞殺された。店員の田代が便所へ行った十五分ほどの間に。氷屋の陳述から警察は田代を犯人と目して逮捕した。田代の妻は無実を証明しようとする。
     本格的味わいがあるものの、伏線はやや不十分。そして何より、小説というより草案のままのような感じがして残念。 (2004.07.11)
  8. 「赤い帽子」
    ( 探偵 1931.07. )
    『松本恵子探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書7 2004.05.30
     赤い帽子を揶揄する三人の男たち。万里子は三人を捕まえると、いやで堪らないから父に別の帽子を買ってくれるように加勢を頼んだ。
     コント。このオチは少々予想外でした。 (2004.07.11)
  9. 「子供の日記」
    宝石 1951.02.
    『妖異百物語 第二夜』鮎川哲也、芦辺拓編 出版芸術社・ふしぎ文学館 1997.02.20
    『松本恵子探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書7 2004.05.30
     女流作家特集の一編。子供が書いた日記そのままの形で記述されています。ママとその妹との三人で暮らしているけど、おばさまにおかねの世話をしてもらっている。おばさまはいろいろと勝手に決めてしまってついに家を売る事になってしまった。そして、みんなで冷やし中華を食べている時にママが死んじゃった。
     ”かぶ”や”ていき”の意味の取り違いなど子供らしさが面白い。それらが伏線になっている所など、まさに仁木悦子の先駆者として取り上げたい。冷やし中華を作る描写とかもあり、女流作家らしいし、後味が良い。一般的評価はとにかく、私好みの作品。確かに後味は・・不気味なのかもしれませんが・・。 (1998.04.12→04.26訂正)
  10. 「雨」
    宝石 1951.11.
    『松本恵子探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書7 2004.05.30
     私の愛するお人好しの姉。雨の中、姉の為に恋人とお金を用意してアパートに戻ると姉は一人である男に会いに出かけてしまっていた。男の家へ行くと既に殺されていて、姉は容疑者になっていた。
     フェアとは言い難いが、真犯人を当てる所は理屈にかなっている。食卓の描写もあってやはり女性らしい。後味も良く、洒落た短編。やはり私好みの作品。 (1998.04.15)


      未確認、内容不明作品(探偵小説? 一般小説?)(別人?)

  11. 「細君愚痴だらだら記」 中野恵子
    ( 面白倶楽部 1926.10.〜12. )
     亭主が友達に五十円をかしたばかりに聞かされる愚痴、連想され得る数々の事態。亭主が酒を飲んで遅く帰ったばかりに聞かされる愚痴の数々。亭主が細君の傘を貸したばかりに聞かされる愚痴の数々。
     次々に繰り出される妄想は面白い。松本恵子の別名かどうか、内容的には微妙。ただ10月号には「能率増進」松本泰が掲載されており本名では差しさわりがあった可能性もある。末尾に次号「細君陰謀記」掲載よく句があるが未確認。この名義での作品は他に見つかっていません。
  12. 「見るべからざるもの」
    ( 講談倶楽部 1928.06. )
     ※小説か?



      探偵実話・読物など

  1. 参考 「犯罪王カポーネを繞りて」 松本泰)
    ( 文学時代 1931.08. )
  2. 「(犯罪王カポーネ)」 中野圭介
    ( 犯罪科学 1931.08.〜10. )
     実話風読物?。「犯罪王カポーネは死むだ」「カポーネ第一世向疵の由来」「カポーネは何を語る」の三回掲載。犯罪公論掲載に引き継がれたのかもしれない。1931年の逮捕では既に殺されており、第二世に入れ替わっていたという説を元とした話。
     特ダネが伝えられたとの事。実話でもなく小説ともいえないが、傍証を想像で補った話。元があるにしろ、かなり補っているように思われる。
  3. 「狂人商売」
    ( 犯罪科学 1931.09. )
     マイク・オースレーは七度捕えられ、七度精神病として放免された。刑務所から病院送りになるには……。
     実話。掏摸という事もあり看過されたのかもしれない。面白い話ではある。なお、この号は松本泰、中野圭介、松本恵子の作品が掲載されている。
  4. 「妖姫ビビアンの日記」 中野圭介
    犯罪公論 1931.10.
     1931年2月26日、紐育、ビビアン・ゴルドンの絞殺死体が発見された。日記から紳士三百名との関係や強請、警官への強請などが見つかり市政の浄化が叫ばれるまでになった。
     実話。フヰロ・ヴアンスをしてこの事件を扱はしめたならは、次の如き形式をもって記録するであらう、との事だがどうだろうか。 (2018.03.11)
  5. 「犯罪王アル・カポーネ殺人記録」 中野圭介
    ( 犯罪公論 1931.11. )
     巻頭グラビア写真と対となる年表形式の略伝。
  6. 「米国殺人台帳」 中野圭介
    犯罪公論 1932.01.
     巻頭グラビア写真27葉に対する補足説明。
  7. 「キール軍港脱出記」
    ( 週刊朝日 1940.05.05 )
     ※第一次大戦当時ロンドンにいた頃に聞いた話とのこと ※7より
  8. ほか松本泰名義もあると思われる。また逆もあるかもしれない。



      一般小説(未確認、私小説か随筆か判別不能作品、読物を含む)

  1. 「咲子」 伊藤恵子
    ( 六合雑誌 1915.02. )
  2. 「イスカリオテのユダ」 伊藤恵子
    ( 新人 1916.02. )(国DC※)
  3. 「ロンドンの一隅で」 高樹恵
    ( 三田文学 1918.02. )(国DC※)
     ロンドン時代の私小説か。親切にしたら無心するようになった男。物乞いの置いてある帽子。日本への郵便送付時のおつり。歌声。空襲を知らせる笛。
  4. 「ダンテ・ガブリエル・ロゼチ(説話)」 松本恵
    ( 三田文学 1919.02. )(国DC※)
  5. 「故国を離れて」
    ( 三田文学 1919.08. )(国DC※)
     ミス高橋は斎川氏から村上少佐が紹介してくれた医者へ約束の断りを頼まれた。番地だけで内田という名は不確かだった。引っ越し、さらに英人医師は内田少佐ではないか、斎藤医師が知っているかもしれないとのことだった。紹介されたのは斎藤医師だった。日本の親友の露子さんからの手紙。日本、友恋しさに涙。女中姉妹の喧嘩。胸にため込む自分。日本人青年の訪問。内田少佐の自殺の話題……。
  6. 「ある時」 松本けい
    ( 三田文学 1920.04. )(国DC※)
     海を見下ろす高台の二階家。女学校に通う四人、教師、二人の女中、庭はきの老人と黒猫がいた。女中の喧嘩、老人の身投げ……。
  7. 「泣きおどり(小品)」
    ( 三田文学 1921.08. )(国DC※)
    ( 『窓と窓』 奎運社 1925.02.25 )(国DC)
     武ちゃんの母は赤ちゃんのために縫い物をしています。武ちゃんの弟保隆は天国へ行っていました。赤ちゃんは天国からくるとも。赤ちゃんがうまれると母も叔母もかまってくれなくなりました。武ちゃんは浅草で見た妙な踊りを……。
  8. 「十三の頃」
    ( 『窓と窓』 奎運社 1925.02.25 )(国DC)
     女学校に入学したみっちゃんは生徒心得で男子との交際を禁止されます。仲よしの一郎さんと遊べない……。
  9. 「窓と窓」
    ( 『窓と窓』 奎運社 1925.02.25 )(国DC)
     A女学校寄宿舎の光子の室から麦畑を超えてG女学校寄宿舎が見えます。ピンクとブルーの布を振って話し合います。悲しい時は黒、嬉しい時は緑、楽しい時はピンク、ブルーで。秋の終りに感冒が流行り……。
  10. 「失はれたる光」
    ( 『窓と窓』 奎運社 1925.02.25 )(国DC)
     美江子の大伯母が亡くなって半年。母は生まれたての弟に、妹の百合ちゃんは小叔母様に。ゆみ叔母様がきてフランス語を教えてくれたりしたが、ゆみ叔母様が泣いていて……。
  11. 「ジップといふ犬の話」
    ( 『窓と窓』 奎運社 1925.02.25 )(国DC)
     引っ越し前からいた犬のジップ。捨てにいっても戻ってくる。呑気や。ジョンとマルと恐水病。妊娠、愛犬家のもとへ送られ……。
  12. 「清き岸辺に」
    ( 『窓と窓』 奎運社 1925.02.25 )(国DC)
     父母が亡くなり父の姉からの仕送りに頼るようになった大兄と小兄と姉と私。小兄の病気。海岸の街への転居。小兄もやがて……。
  13. 「二月の寒風に」
    ( 『窓と窓』 奎運社 1925.02.25 )(国DC)
     北国の寄宿舎に週末に帰らなかった私を心配して訪ねてきた母と弟。学年試験を控えていてお汁粉屋への誘いも断り……。
  14. 「泣虫毛虫」
    ( 『窓と窓』 奎運社 1925.02.25 )(国DC)
     辺見道子は東京の学校の寄宿舎に入ることになりました。誰も相手にしてくれません。父の病気、仏蘭西語の授業。泣虫毛虫とはやし立てる百合子。先生は……。
  15. 「幼き日」
    ( 『窓と窓』 奎運社 1925.02.25 )(国DC)
     四歳の秋までいた札幌豊平川のほとり。記憶にある三歳の頃に初めて見た日の出の光景。
  16. 「函館に居た頃」
    ( 『窓と窓』 奎運社 1925.02.25 )(国DC)
     私のお守をしていた力持ちの勝や。凧のうなり、軍艦の名前。二人の叔父が黒猫を切った夢。
  17. 「青葡萄」
    ( 『窓と窓』 奎運社 1925.02.25 )(国DC)
     私、けいちゃんはお客様と裏庭を散歩していて葡萄を見つけ欲しがると抱き上げて取らせてくれました。兄たちと食べていると叔父が怒り、強情な私はお灸をすえられます。伯母は私に……。
  18. 「最初の悲しみ」
    ( 『窓と窓』 奎運社 1925.02.25 )(国DC)
     私、けいちゃんは乱暴者で物をよく壊していました。五歳の秋、父は米国へ行って留守のこともあり、伯母に連れられ東京へ行くことになりました。離れていく艀舟……。
  19. 「瑠璃色の鳥」
    ( 『窓と窓』 奎運社 1925.02.25 )(国DC)
     私、けいちゃんが六歳の時、金玉糖を貰うが席を外した間に金魚が菓子鉢のザラメに飛び込んでいた。瑠璃色の鳥とすみれさんの死……。
  20. 「天国」
    ( 『窓と窓』 奎運社 1925.02.25 )(国DC)
     私、けいちゃんを可愛がっていた伯母が重病で転地していった。鴬張りの縁側。二階の雨戸を打つ音、電報……。
  21. 「不思議な時計」
    ( 『窓と窓』 奎運社 1925.02.25 )(国DC)
     私は夜、梟の鳴き声で眼を醒ましました。お月様が笑っています。食堂の時計が鳴ります。二十四時……。
  22. 「仙台原」
    ( 『窓と窓』 奎運社 1925.02.25 )(国DC)
     私は妹と仙台様の屋敷跡の野原で毎日のように遊んでいました。井戸の国のお家。秋には背より高くなる薄。かくれんぼ。ある夜、兄と三人でそっと家を抜け出し……。
  23. 「乳母の家」
    ( 『窓と窓』 奎運社 1925.02.25 )(国DC)
     道子は母が病気で乳母の家に預けられることになりました。直江津から黒井村へ。四月、外からの子供の声を聞くとたまらなくなり仲間入りします。異なっている身なり。校長の娘もよばれて……。
  24. 「うたがひ」
    ( 『窓と窓』 奎運社 1925.02.25 )(国DC)
     きみ子ちゃんは母がなく学校でも寂しく思っていました。新しい母親がきて、ばあやとの暗闘が絶えなくなりました。母親のおみやげにいらないと思った通り言ったきみ子。父は……。
  25. 「醜い子」
    ( 『窓と窓』 奎運社 1925.02.25 )(国DC)
     男みたいな澄子。学校に入っても似合わないといわれ地味なものばかり。やがて自分以外の美を楽しみとするようになる。道子さんへの手紙で……。
  26. 「妹へ」
    ( 『窓と窓』 奎運社 1925.02.25 )(国DC)
     妹京ちゃんへの英国からの結婚祝いの手紙。思い出を込めて。
  27. 「黒い靴」
    ( 女人藝術 1929.03. )(国DC※)
    『松本恵子探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書7 2004.05.30
     所は倫敦。京子は失った犬、レナの事でSと争った。牧師館の裏庭で見かけた子犬。レナ? 青年に連れてこられた子犬は黒い靴を履いていなかった。
     犬がとりもつ恋愛小説。自伝的小説か。バークレー老人は名脇役。 (2004.07.11)
  28. 「三枚の切符」
    ( 家庭 1931.10. )※7
     テニスを終えた李江子と幸夫夫妻。五年ぶりに海から正彦が来る。今晩は村岡夫妻と四人で帝劇に行く予定だった。李江子は正彦と残りたかったが行くことにした。予約の切符は三枚だった……。
  29. 「笛吹く武芸者」 松本恵
    ( 日曜報知 1933.11.05. )※7
     ※時代小説とのこと ※7より
  30. 「天国は太郎の家に(戯曲)」
    ( 国民新聞 1933.12.10 )※6
  31. 「母犬の涙(感動美談)」
    ( キング 1934.01. )
     登少年の愛犬、牧羊犬コリーのハルは子を産むが間もなく死ぬ。見つけた狼の子を我が子のように育てる。登少年も牧羊犬太郎として育てる。怪我をした羊の血を舐める太郎。襲われる羊。太郎の処刑。界隈で襲われる家畜……。
  32. 「無言の説教(感動美談)」
    ( キング 1934.06. )
     事実談。前科者の加治権三は真人間になろうとするがどこへ行っても雇ってくれない。飛び込んだ教会。婦人は動ぜず昼になると権三に留守をを頼む。権三は、そして婦人とは。
  33. 「お尋ね者と狼(感動美談)」
    ( キング 1935.09. )
     桑港警察のお尋ね者スミスが山奥で暮していると子供を盗まれた大鹿が狼を襲撃し瀕死の母狼は子をスミスに託す。仔狼エス公はスミスを主人として育ち、人語を解する狼として……。
  34. 「ユダの嘆き」
    ( 現代 1938.09. )
    『松本恵子探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書7 2004.05.30
     若いユダはイエスこそ救世主に違いないと考えていた。羅馬に虐げられた猶太を救うという。いつ戦争を起こされますか? 一行はエルサレムへ入った。そして最後の晩餐。
     ユダの行動の一解釈。作者の思想の一部かと思われ興味深い。 (2004.07.11)
  35. 「カクエモン殿の死」
    ( 三田文学 1943.03. )
  36. 「黒いいぬ」
    ( 新椿 1946.06. )※8
     二年ぶりに訪ねた海辺の宿。人を避ける仔犬。ビスケットをあげるなどしてなつく。人へ親切にした時のこと。やがて犬は……。
  37. 「ロンドンの日曜日」
    ( 時代 1947.05. )
  38. 「最初の白ばら」
    ( 三田文学 1947.11. )
  39. ほか



      少女小説・童話(未確認)

  1. 「母は尊し(感激物語)」
    ( 少女倶楽部 1937.02. )
  2. 「校長先生と富士山(輝く師恩)」
    ( 少女倶楽部 1937.06. )
  3. 「お兄さま萬歳」
    ( 少女倶楽部 1938.05. )
  4. 「童話あてもの」 松本けい子
    ( 愛育 1940.04. )(国DC※)
     ※理事長賞当選作品。執筆者紹介で愛育愛読者とのみなので別人かもしれない。割り算の話。
  5. 「もずの靴屋さん」
    ( 『もずのくつやさん』 鄰友社 1942.xx. )
    ( 『おはなしだいすき 6才までの母と子の本』与田準一、周郷博、石黒修編 童心社 1964.10.15 )(国DC※)
     もずのモズサクさんが靴屋を始めました。イヌ、ウマ、ウシ、シャモ、ガチョウにカエルのカワで足に合わせて作ります。翌年、カワがなくなり干しておいた場所が捜しても見つかりません。サルのさんきちの勧めでカエルを取りに……。
  6. 「兎の兄妹」
    ( 『もずのくつやさん』 鄰友社 1942.xx. )
  7. 「狐と亀のかけくら」
    ( 『もずのくつやさん』 鄰友社 1942.xx. )
  8. 「亀のくびはなぜちぢむ」
    ( 『もずのくつやさん』 鄰友社 1942.xx. )
  9. 「一つぶの豆」
    ( 『もずのくつやさん』 鄰友社 1942.xx. )
  10. 「三びきの子ぐも」
    ( 『もずのくつやさん』 鄰友社 1942.xx. )
  11. 「いふことをきかなかったひよ子」
    ( 『もずのくつやさん』 鄰友社 1942.xx. )
  12. 「なかまはづれの蟻」
    ( 『もずのくつやさん』 鄰友社 1942.xx. )
  13. 「動物たちのはかりごと」
    ( 『もずのくつやさん』 鄰友社 1942.xx. )
  14. 「さびしいざうり」
    ( 『もずのくつやさん』 鄰友社 1942.xx. )
  15. 「おともだち」
    ( 『もずのくつやさん』 鄰友社 1942.xx. )
  16. 「ねむるおち葉たち」
    ( 『もずのくつやさん』 鄰友社 1942.xx. )
  17. 「小さな紳士たち」 (「イギリスの小さな紳士たち」)
    ( 『子どもに聞かせたいとつておきの話1』阿部知二、国分一太郎編 英宝社 1957.xx. )
    ( 『中等国語1(五訂版)』 三省堂 1960.02. )※7
  18. ほか



      翻案・翻訳(雑誌掲載分、未確認多数)

  1. 「兄と弟」 (戯曲)松本けい
    原作者:ギルバート・キャナン
    ( 三田文学 1918.11. )(国DC※)
  2. 「節約狂」 中島三郎
    原作者:レイ・カミングス
    ( 秘密探偵雑誌 1923.05. )
    『松本恵子探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書7 2004.05.30
     ジミーはエリスと結婚する為にも将来性のある仕事を見つけたかった。評判の怪盗、鉛筆ウィリーの事を研究して盗難保険会社の調査員となった。事件発生。
     犯人の手抜かりが何とも。まとまった小噺的作品。 (2004.07.11)
  3. 「助けてくれ!!」 中島三郎
    原作者:クロスビイ・ジヨーデ
    ( 秘密探偵雑誌 1923.05. )
  4. ( 「逮捕するまで」 訳者名無(松本恵子訳?、波野白跳訳?))
    原作者:ソマビーユ(ソマビル)
    ( 秘密探偵雑誌 1923.05.〜09. )
  5. ( 「妖婦」 伊藤一隆)
    原作者:アーサー・ビー・リーブ(リーヴ)
    ( 秘密探偵雑誌 1923.05.〜09. )
  6. 「奇怪なる通夜」 中島三郎
    原作者:エバ・ピタロ(エヴァ・ピタロ)
    ( 秘密探偵雑誌 1923.06. )
  7. 「物置の屍体!」 中野圭介
    原作者:フランク・ジュニアー
    ( 秘密探偵雑誌 1923.06. )
  8. 「猛火」 中島三郎
    原作者:ハリントン・ストロング
    ( 秘密探偵雑誌 1923.07. )
  9. 「盗賊の後嗣」 中野圭介
    原作者:不詳
    ( 秘密探偵雑誌 1923.07. )
    『松本恵子探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書7 2004.05.30
     時計を質屋に持ってきた青年。主人は盗品だと見抜く。質屋の主人は青年の父と一人前の泥棒になるよう話したが。
     洋物らしい意外なオチ。名前は全て日本名で、老人二人が青九谷の茶碗でお茶を飲みながら話すのは妙に面白い。 (2004.07.11)
  10. ( 「幽霊船」 山名宗一)
    原作者:マーシュ
    ( 秘密探偵雑誌 1923.08. )
  11. 「拭はれざるナイフ」 中野圭介
    原作者:ハリントン・ストロング(マッカレー)
    ( 秘密探偵雑誌 1923.09. )
    『松本恵子探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書7 2004.05.30
     旦那様が殺された。フェンチ探偵はマシュー家に向かった。秘書のヘンリー、甥のギーン、老僕のバーカー、それぞれ可能性がある。
     いかに犯人をつきとめたかという探偵譚。ミスディレクションは効いている。 (2004.07.11)
  12. 「探偵の手記より」 中島三郎
    原作者:マアシャル
    ( 探偵文藝 1925.03. )※バックナンバー紹介より(山前譲編では訳者名なし)
  13. 「死の窓」 中野圭介
    原作者:バンション
    ( 探偵文藝 1925.06. )
  14. 「大盗自伝」 中野圭介
    原作者:メルビユ・デビソン・ボオスト
    ( 探偵文藝 1925.07.〜12. )
  15. 「ひも」 中野圭介
    原作者:ウヰリス・ブリンドレイ
    ( 探偵文藝 1925.12. )
  16. 「クラバムの料理女」 中島三郎
    原作者:アガサ・クリスティ
    ( 探偵文藝 1925.12. )
  17. 「呪はれたる長男」 中島三郎
    原作者:アガサ・クリスティ
    ( 探偵文藝 1926.01. )
  18. 「壺」 中野圭介
    原作者:ジョンストン・マッカレー
    ( 探偵文藝 1926.01. )
  19. 「ジェニイ・ブライス事件」 中野圭介
    原作者:メリー・ラインハーツ
    ( 探偵文藝 1926.01.〜08. )
  20. 「懐中物御用心」 中野圭介
    原作者:不詳
    ( 探偵文藝 1926.10. )
    『松本恵子探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書7 2004.05.30
     田舎から東京へ来た長吉。酔漢を家に入れる手伝いをして葉巻をもらった。その後は松屋で食事。金入れが無い。やられた!
     無声短編喜劇映画のようなドタバタ話で面白い。末尾に「カール・クローソン探偵異聞より抄訳」とあるらしいが、違和感がないほど日本に置き替えられている。 (2004.07.11)
  21. 「魔法の人」 中野圭介
    原作者:アガサ・クリスティ
    ( 探偵文藝 1926.11. )
  22. ( 「アクロイド殺し」 松本泰)
    原作者:アガサ・クリスティ
    ( 苦楽 1927.09.〜10. )
  23. 「窮鳥」
    原作者:マジヨリイ・ライネル
    ( 女人藝術 1928.08. )(国DC※)
  24. 「浴用香水」
    原作者:シルバア・ソオンドラリイ
    ( 女人藝術 1929.08. )(国DC※)
  25. 「公園の殺人」
    原作者:オルツィ
    ( 女人藝術 1930.01. )(国DC※)
  26. 「風」
    原作者:ウヰリアム・フランシス
    ( 女人藝術 1930.09. )
     ※要再確認
  27. 「列車殺人事件」
    原作者:アガサ・クリスティ
    ( 探偵、犯罪実話 1931.08.〜1931.12.,1932.xx. )
  28. 「青列車事件」
    原作者:アガサ・クリスティ
    ( 犯罪公論 )
  29. 「四人姉妹」
    原作者:オルコット
    ( 婦人世界 1932.01.〜07.,09. )※7
  30. 「男の一生(中絶)」 松本泰共訳
    原作者:ディケンズ
    ( 婦人公論 1936.02.〜12. )
  31. 「小熊のプー公」ほか
    原作者:ミルン
    ( 初等英語 1939.頃 )
  32. 「朝の挨拶」
    原作者:コスモ・ハミルトン
    ( 新椿 1946.12.(11-12合併号) )※8
  33. 「三十九夜」
    原作者:ジョン・バッカン
    ( 別冊宝石 1952.04. )
  34. ほか



      探偵小説関係・探偵小説誌や本に掲載の随筆・評論(文壇人物的なものも含む)

  1. 「オルチー夫人の出世作に就いて」
    ( 新青年増刊 1925.01. )
    『松本恵子探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書7 2004.05.30
     英国に着いて間もない頃、料理人ハンナ、ピアノの先生老婦人と銀行家P氏が薦めた『スカーレット・ピンパーネル』。構想の奇警、用意周到な伏線、巧妙な筆致。「紅ハコベ」として訳した。新講談「覆面の義人」時事新報夕刊は日本に移植された物語。続編「復讐」は震災で紙型焼失。
  2. 「編輯ゴシップ」「編輯室より」 黒猫
    ( 探偵文藝 1925.03.〜随時 )
  3. 「英国質屋気質」 中島三郎
    ( 探偵文藝 1925.04. )
  4. 「倫敦の法廷から」 中島三郎
    ( 探偵文藝 1925.05. )
  5. 「掏摸の世界」 中島三郎
    ( 探偵文藝 1925.06. )※バックナンバー紹介より(山前譲編では寺田栄一)
  6. (「探偵ごっこ第二法」 斑猫子)
    ( 探偵文藝 1925.06. )
  7. (「黒猫の手記」 (黒猫))
    ( 探偵文藝 1925.06. )
  8. 「霧の日と黒猫」 黒猫
    探偵文藝 1925.08.
     倫敦にて霧の日、川瀬氏が病気の時は日本の医者にかぎるというのでドクトル谷村を訪ねた。谷村少佐は長らく病床にあるという。明日見舞うことにしたが別人であり、割腹自殺をしたと夕刊にあった。数ヶ月後、川瀬氏がダブリン市監獄へ日本人囚人を見舞うと言って日本語の本を要望されたが清書しかなかく渡した。決闘前の握手を知らず投げ飛ばして乱闘、殺してしまったという。霧の日出会った影山は脱船し印度人の家へ紹介したが監禁され逃げ出した。革命陰謀事件の首謀者の家だったらしい。 ※前半は「故国を離れて」の創作を混じえたダイジェスト
  9. 「英国警視庁の解剖」 中島三郎
    ( 探偵文藝 1925.11. )
  10. 「変わった死刑囚の話」 中野圭介
    ( 探偵文藝 1926.02. )
  11. 「話声」
    ( 探偵文藝 1927.01. )
     私と妹の声は似ている。姉の家の背向いの家のおかあさんの声から顔を想像。三越で見掛けた想像通りの顏、そして声。
  12. 「探偵小説界の傾向と最近の快作(アンケート)」
    ( 探偵・映画 1927.11. )
     『アクロイド殺し』(※ネタばらし有)。エドガア・ワーレス。フィリップ・オッペンハイム(作風が松本泰に似ている)。「ボンカ侯爵のズボン」。近頃は機智に依るものが多くなった。気の利いたすっきりしたもの、ウイッティ、ユーモア。下手すると長編は講談、短編は落語に4.
  13. 「密輸入者と『毒鳥』」
    ( 女人藝術 1929.06. )(国DC※)
    『松本恵子探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書7 2004.05.30
     英国遊学へ向かう途中の話。シベリア鉄道車中でのロシア青年士官、密輸入と醤油壜の話。スウェーデン、ノルウエーの汽車旅。船中の男を餌食にする毒鳥といわれる婦人と老人、婦人が落していった紙片。
  14. 「変った殺人(アンケート)」
    ( 探偵 1931.09. )
  15. 「長谷川伸を語る」
    ( 報知新聞 1933.03.18 )※6
  16. 「N家の客間から鍵を盗む(長谷川伸氏の為に)」
    ( 婦人世界 1933.04. )
     ※長谷川伸の瞼の母との再会の橋渡しの話。
  17. 「あの朝」
    ( 月刊随筆博浪沙 1939.07. )
    『松本恵子探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書7 2004.05.30
     1939年4月19日、泰は昇天した。二十年前の出会い。私は片翼を失った小鳥。飛べなくとも二本の脚で人生行路をホップしてゆくことを学ぶかもしれない。
  18. 「思ひ出」
    ( 月刊随筆博浪沙 1940.08. )
    『松本恵子探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書7 2004.05.30
     馬場孤蝶逝去。結婚披露宴、告別式に少し遅れて駆けつけてくれた。病床見舞いの時のようす。洋書とタバコのなかの先生。
  19. 「夢」
    ( 三田文学 1949.01. )
    『松本恵子探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書7 2004.05.30
     幼時に見た叔父たちが猫を切った夢(『窓と窓』の「函館に居た頃」参照)。怪我をした女の子が男の赤ちゃんになった夢。世の中には不思議があるとみえます。
  20. 「最初の女子聴講生」
    ( 三田文学 1950.03. )
    『松本恵子探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書7 2004.05.30
     帰国後、教授会の同意を得て紅一点の聴講生となった。ヨネ・ノグチ先生の講義。女学校と異なり街をうろつく学生。聴講するはずだった英国人の近代文学講義とノーの話。病気退学。
  21. 「今年の御計画は?(アンケート)」
    宝石 1952.01.
     長篇の探偵小説を書いてみたい。シェークスピア物語の翻訳、ディケンズのダイジェストを予定。春花を咲かせるために忘れずに十月に種を蒔きたい。
  22. 「ジョン・バッカンのこと」
    ( 別冊宝石 1952.04. )
  23. 「探偵雑誌を出していた頃の松本泰」
    ( 探偵作家クラブ会報 1952.12. )
    『松本恵子探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書7 2004.05.30
     泰は実在のものを使うのをさけ、ロンドンを舞台にするのを好んだ。ゆっくり書き、清書した。会心作はなかったようだ。時には読みかえすのも嫌になっていた。探偵雑誌に注ぎ込む資金が欲しかったので大正十三年から十五年に多くの作品をっ発表した。
  24. 「あとがき」
    ( 『青列車殺人事件』 日本出版協同・異色探偵小説選集10 1954.04.05 )(国DC※)
  25. 「クリスチー女史とポワロ探偵(あとがき)」
    ( 『青列車殺人事件』ほか 大日本雄弁会講談社・クリスチー探偵小説集 1955.12.15ほか )(国DC※)
  26. 「あとがき」
    ( 『スタイルズ荘の怪事件』ほか 大日本雄弁会講談社・クリスチー探偵小説集 1955.12.15ほか )(国DC※)
  27. 「ミステリイの一つ」
    ( ミステリイクラブ会報3号 1957.09. )
  28. 「あとがき」
    ( 『アクロイド殺人事件』 角川文庫(1608/赤502-01) 1957.09.30 )(国DC※)
  29. 「永井荷風先生」
    ( 新文明 1959.06. )(国DC※)
     泰は好きで尊敬していたが訪問はしなかった。一度邦枝完二と訪問。文科教室のこと。「十日の菊」の原稿を邦枝完二を頂き屏風に貼り大切にしていた。野尻家に送った。泰は大衆小説全集の序文を頼んだが平凡社は巻頭に入れず月報に出した。引用する。泰に代り哀悼の意を捧げる。
  30. 「鼠が食べてしまった原稿」
    ( 『むさうあん物語別冊 武林夢想庵追悼録』 夢想庵の会 1962.07.10 )(国DC※)
    『松本恵子探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書7 2004.05.30
     竹林家と姉の家は背中合わせ、夢想庵の妹と姉は札幌時代からの友達、夢想庵の生母と母は北海道時代に親しい仲。煙突とあだ名していた。春、新潟の両親の許に帰るとき赤倉温泉まで同行。原稿用紙に書かれて送られてきた文章、やりとり。結婚話と霧消。ゾラ全集。昔の原稿を返そうとしたが鼠と紙魚に喰い荒らされていた。
  31. 「あとがき」
    ( 『情婦』 角川小説新書 1958.03.10 )(国DC※)
  32. 「長谷川伸と瞼の母」
    ( 新文明 1968.09. )(国DC※)
     長谷川伸の瞼の母との再会の橋渡しの話。
  33. 「遺稿『豊平川』より」
    ( 彷書月刊 1988.05.〜1990.12. )
    △「松本恵子の思い出」品川力(1988.01.〜04.)/「鮭の赤ちょうちん」/「クラーク博士の聖書」/「武林無想庵とのこと」/「その後の無想庵」/休載/「オレンジの花」/「ロンドンへ」/「カーペンターの贈りもの」/「スノードロップ」/「大英博物館の読書室」(再)/「ヨネ・ノグチ先生」/「関東大震災」/「『探偵文芸』の発行」/「長谷川海太郎売出す」/「円本・円タク時代」/休載/「小冊子『凪』」/「父 伊藤一隆の死」/「ディケンズ物語全集」/ 「ハミルトン将軍と私」/「清水安三との再会」/「北京への旅」/「セトルメント愛隣館」/「黄塵万丈」/「松本泰の死」/「影を失う」/休載/「影を追いつつ」/「戦時下の勉強会」/「再び北京へ」/「愛隣館の日々」/「北京よさらば!」
     「スノードロップ」で泰との出会い、以降、秘密探偵雑誌創刊と筆名、探偵文芸と谷戸の借家、長谷川海太郎のことと結婚、平凡社の大衆小説全集に入ったこと、泰の渡米、共訳のこと、などなど昭和18年末までの自伝。
  34. ほか



      随筆・評論・伝記(未確認多数)

  1. 「戦時の英国と食糧問題」
    ( 婦人之友 1918.11. )
     政府価を定めて/戦時料理の研究/お砂糖持参のお客/一般に発達した経済思想/雄々しい決心
  2. 「新人論壇 新時代を生み出す為めに」
    ( 婦人之友 1923.03. )
     誕生花スノードロップス。いつまでも若く。本気になって子供等と遊ぶ西洋人。両親共に子供に接する、良き伴侶となるように。
  3. 「自叙(『窓と窓』)」
    ( 『窓と窓』 奎運社 1925.02.25 )(国DC)
     少女時代に映った世の姿。子供の世界の悲哀や悩みの物語。
  4. 「スカンポその他」中野圭介
    ( 郊外 1928.09. )
     食べられる植物と食べられない植物。子供の頃に食べた豊かな食物あれこれ。最後の摘み草は倫敦。英国での戦時下食糧。
  5. 「ダンテ・ガブリエル・ロゼチ」
    ( 文藝研究 1928.08. )
  6. 「ロゼチの断片」
    ( 文藝研究 1928.10. )
  7. 「ロゼチとラファエル前派」
    ( イギリス文学 1929.01. )
  8. 「其子として」
    ( 禁酒の日本 1929.xx.(文末1929.01.12) )
    ( 『伊藤一隆』江原小弥太編 木人社 1930.01.01 )(国DC※)
     残された母を案ずる。
  9. 「ラスキンの眼に映じたロゼチ」
    ( イギリス文学 1929.02. )
  10. 「『萠芽』に就いて」
    ( イギリス文学 1929.02. )
  11. 「寄書通信」
    ( イギリス文学 1929.04. )
  12. 「ダンテ・ロゼチ研究」
    ( イギリス文学 1929.04.〜06. )
  13. 「炉辺雑話(座談会)」 新居格、谷崎精二、三上於菟吉、松本恵子、戸川静子、尾崎翠、戸田豊子、八木秋子、小池みどり、素川絹子、熱田優子、時雨
    ( 女人藝術 1930.02. )(国DC※)
  14. 「叔父さん物語 麗人に秋を聴く」
    ( 日本国民 1932.10. )(国DC※)
  15. 「川島芳子の瞳」
    ( 日曜報知 1933.09. )
  16. 「序文(『思ひ出の日露戦争』)」松本泰、恵子
    ( 『思ひ出の日露戦争』 平凡社 1935.03.10 )(国DC※)
     翻訳理由。松本恵子とハミルトンの往復書簡。
  17. 「ヂッケンス物語研究(月報?)」
    ( 『ヂツケンス物語全集』 中央公論社 1936.10.〜 )
  18. 「「男の一生」の読者諸姉へ」松本泰、恵子
    ( 婦人公論 1936.12. )
     編集の都合により打ち切り。
  19. 「日支親善の礎石となつた北京崇貞学園建設の母C水美穗子夫人の苦鬪物語」
    ( 主婦の友 1939.05. )
  20. 「人気花形結婚ロマンス」松本恵子、木村富代
    ( キング 1939.01. )
  21. 「七人の友あり」
    ( 書斎 1939.05. )
  22. 「長壽」
    ( 国民保健 1939.07. )
  23. 「凉風話題 金魚」
    ( 旅 1939.08. )
  24. 「魚釣り」
    ( 国民保健 1939.10. )
  25. 「犬と私達」
    ( 詩と美術 1939.12. )(国DC※)
     幼少時のコッペ、その後の黒、ジョン、ボブ。結婚後のパンドラと死。マックスの逃走。メイリイと譲渡。ゴンベイの行方不明。赤と震災。ローザの出産と盗難。ガルボオの病死。捨て仔犬の十郎と五郎。
  26. 『大陸の聖女 故清水美穂子伝』
    ( 『大陸の聖女 故清水美穂子伝』 鄰友社 1940.03.02 )
  27. 「大陸の聖女」
    ( 三田文学 1940.06. )
  28. 「言葉」
    ( 書斎 1941.10. )
  29. 「ある米国夫人の生活」
    ( 女性 1946.05. )※7
  30. 「(不明)」
    ( 小天地 1946.10. )
  31. 『アメリカ料理 米人家庭の調理室から』
    ( 『アメリカ料理 米人家庭の調理室から』 旺文社 1948.07.20 )(国DC※)
  32. 「戦後の子供」
    ( 三田文学 1948.08. )
  33. 「(城夏子宛お詫びの手紙)」
    ( それいゆ(「手紙のたのしさ」城夏子に引用) 1949.06. )
    ( 『女性の手紙の書き方』 大泉書店 1950.12.15 )(国DC※)
     松本恵子の妹が刊行する雑誌の為に送った小説の原稿が愛猫ルビーに破られたとのことで、ルビー名義のお詫びの手紙。
  34. 「人魚姫を読んで」
    ( フィクション 1949.10. )※7
  35. 「訳者の言葉(『蜘蛛と月光』)」
    ( 『蜘蛛と月光 二つの森(上)』 英宝社 1951.03.30 )(国DC※)
  36. 「不思議の国のアリス(座談会)」 中島文夫、岩崎民平、松本恵子、西川正美、南部圭之助
    ( スタア 1953.10. )(国DC※)
  37. 「はがき書評 学校版」
    ( 出版ニュース 1953.12. )
  38. 「大英博物館の読書室」
    ( 新文明 1956.05. )(国DC※)
    ( 彷書月刊 1989.02. )
     英国滞在時、ロゼチ研究で毎日のように通った大英博物館の読書室のようす。
  39. 「はがき書評」
    ( 出版ニュース 1956.05. )
  40. 「スモール・タオルの謎」
    ( 新文明 1956.08. )(国DC※)
     英国滞在時、毎月使用するというスモール・タオルの話。越後女性の体力の話。
  41. 「クラーク博士と私の父」
    ( 新文明 1956.12. )(国DC※)
     父伊藤一隆から聞いたクラーク博士札幌農学校着任の日に洗礼を受けた話。などなど。
  42. 「無料パス」
    ( 新文明 1957.04. )(国DC※)
     都が買い上げた未亡人別邸の議員の入園無料パス要求。中国の愛隣館では無料診療所では人は来ず有料にしたら列をなすようになった。中国青年の話など。
  43. 「猫は言葉を知つている」
    ( 新文明 1957.09. )(国DC※)
    ( 『随筆 猫』 東峰出版 1962.06.20 )(国DC※)
    『随筆 猫』 講談社 1978.09.12
    ( 『日本の名随筆3 猫』阿部昭編 作品社 1982.12. )
     黒兵衛の話。猫は聴覚による威嚇がおそろしいらしい。黒兵衛は人語を解しているようだ。
  44. 「猫にも義侠心がある」
    ( 新文明 1958.01. )(国DC※)
    ( 『随筆 猫』 東峰出版 1962.06.20 )(国DC※)
    『随筆 猫』 講談社 1978.09.12
     黒兵衛の話。ほとんど声をださない。連れて来た白雪姫は牡だった。白兵衛の連れて来た赤トラ。チコ嬢。
  45. 「忠助の一生」
    ( 新文明 1958.02. )(国DC※)
     鼠の忠助の話。屋根から落ちてきた子鼠を兄一家が飼う。転居し……。
  46. 「猫のホーム」
    ( 新文明 1958.05. )(国DC※)
    ( 『随筆 猫』 東峰出版 1962.06.20 )(国DC※)
    『随筆 猫』 講談社 1978.09.12
     ミケ嬢と子猫サスケ。妊娠。英国では野良にするのではなく引き取り処分する。
  47. 「幸運な掘出物」
    ( 新文明 1958.06. )(国DC※)
     ロンドンのロダンの彫刻「カレイの人々」。ターナーの市民に絵画を寄贈するという遺言状。戦禍にあった古書街とそこで得た古書に挟まれていた手紙。
  48. 「歴史の大切さ」
    ( 新文明 1959.02. )(国DC※)
     水害と昔の人の知恵。親戚の家で父が息子の結婚に送ったものの話。
  49. 「あとがき(『別れの曲』)」
    ( 『別れの曲』レーマン 三笠書房・若草文庫 1959.03.30 )(国DC※)
  50. 「ロザモンド・レーマン原作『別れの曲』について」
    ( 『別れの曲』レーマン(付録:若草の友のページ) 三笠書房・若草文庫 1959.03.30 )(国DC※)
  51. 「猫は棄てられない」
    ( 新文明 1959.04. )(国DC※)
    ( 『随筆 猫』 東峰出版 1962.06.20 )(国DC※)
    『随筆 猫』 講談社 1978.09.12
     ミケ嬢の出産。サスケを追い回すミケ嬢。ミケ嬢を棄てようとするが……。
  52. 「猫の義歯」
    ( 新文明 1959.11. )(国DC※)
    ( 『随筆 猫』 東峰出版 1962.06.20 )(国DC※)
    『随筆 猫』 講談社 1978.09.12
     猫のコマの口内炎。義理堅いルビイの口内炎と最後。黒兵衛の口内炎と治癒。前歯がなくよだれが出る。
  53. 「馬の笑顔」
    ( 新文明 1960.06. )(国DC※)
     姉から教わった馬の笑い顏。兄が人参を与えた馬の笑い顏。伊豆大島でのラバ。角砂糖。ロンドンの縞馬。
  54. 「白椿の下に眠る猫」
    ( 新文明 1961.05. )(国DC※)
    ( 『随筆 猫』 東峰出版 1962.06.20 )(国DC※)
    『随筆 猫』 講談社 1978.09.12
     クロベエの死。お悔みの俳句、電話、手紙。遺品。猫に気を配る私は自分にやさしい。
  55. 「子猫の処分法」
    ( 新文明 1961.09. )(国DC※)
    ( 『随筆 猫』 東峰出版 1962.06.20 )(国DC※)
    『随筆 猫』 講談社 1978.09.12
     牡子猫は愛猫家に贈る算段をするが、牝子猫は眼の開かないうちに川に溺れさせるという。貰い手を捜す、勇気がなければ猫屋敷。外国では祝日に送る処分法も。お祝い慰問お見舞いでも。鼠が繁殖した島へ送られたとも。
  56. 「雀の食堂」
    ( 新文明 1961.11. )(国DC※)
    ( 『随筆 猫』 東峰出版 1962.06.20 )(国DC※)
    『随筆 猫』 講談社 1978.09.12
     ギンボウという猫。子雀がどこかの巣から落ちてきた。餌を運ぶ親雀。飛び方を教えられ去っていった。隣家の愛猫ソックス君は雀を狙う。雀のための食堂を作るが壊されてしまった。再建するも再び。ガール・フレンドに気を取られるようになるか太らせて敏捷な動作ができなくなるようにするか。
  57. 「佐渡おけさと猫」
    ( 新文明 1962.03. )(国DC※)
    ( 『随筆 猫』 東峰出版 1962.06.20 )(国DC※)
    『随筆 猫』 講談社 1978.09.12
     ばあやが越後なまりで語った話。佐渡でじさまとばさまがめし屋を営んでいた。暮らしが苦しくなると猫がいなくなり、おけいという女が手伝うようになった。おけいさの歌がおけさ節になったという。
  58. 「猫の配達する手紙」
    ( 『随筆 猫』 東峰出版 1962.06.20 )(国DC※)
    『随筆 猫』 講談社 1978.09.12
    ( 『猫のエッセイ珠玉の35選』 コア出版 1989.10.25 )
    ( 『たまたま・ネコ 愛猫物語23』 フットワーク出版 1990.10.31 )
    ( 『猫日和 文学になったネコたちの情景』 フットワーク出版 1998.02.01 )
     猫好きの友達からの手紙で、猫が金魚鉢の水を飲むという。くびに手紙をつけて帰ってきたので返信、おもしろい縁となったという。毎日来るゴロザエモンに手紙をつけて帰したが返事はない。小鼠も捕まえないのでその旨書くと鼠の頭と尻尾が送られてきた。弟がひげを切ってしまい……。
  59. 「猫の歴史」/「猫の種類」/「日本における猫の記録」/「源氏物語に登場する猫」/「猫の博愛心」/「猫の尻尾」/「猫の美談」/「猫の七癖」/「猫の自尊心」/「猫の郵便箱」/「猫の悲哀」/「猫のラブレター」/「ワンワンと鳴く猫」/「紅茶と猫」/「鳥獣戯画と猫」/「聖書と猫」/「猫とマタタビ」/「猫の執念」/「かじけ猫とは」/「同情ある流行」/「義理堅い猫」/「(猫のいる)涅槃図めぐり」(「横浜金沢の称名寺」/「鎌倉の宝戒寺」/「千葉県芝山の仁王寺」/「京都の東福寺」/「枚方市の浄土院」/「増上寺の涅槃図」) /「乳房恋しは猫も変りなし」/「猫も薬を信頼する」/「私は猫の名医」/「猫の夢」/「猫が宣伝に一役買った話」/「猫と蛙と蛇」/「私は猫になれない」/「猫かわいがり」/「猫は場所をわきまえている」/「猫の写真集」/「猫の怪談」/「猫を扱った小説」/「猫の童話」/「猫と人」/「猫の衛生について」/「猫に関する俚言」/「英語の表現における猫」/「猫の四季」/「俳句と猫」/「私の読んだ猫に関する本」/「私の頭の中にいる猫たち」
    ( 初出不明 )
    ( 『随筆 猫』 東峰出版 1962.06.20 )(国DC※)
    『随筆 猫』 講談社 1978.09.12
  60. 「あとがき(『随筆 猫』)」
    ( 『随筆 猫』 東峰出版 1962.06.20 )(国DC※)
    『随筆 猫』 講談社 1978.09.12
  61. 「音楽と雰囲気」
    ( 新文明 1962.08. )(国DC※)
     相模湖へ数人で行ったが歌謡曲の拡声放送とバスの警笛。泰は音楽は好きだが演奏会は好まなかった。音楽家がその気分になれないのにステージに立たされるのは残酷で愉しむ気分になれないという。自我を忘れ演奏するのを偶然、三回聴いた。談笑中にふらりと入って来た酒でだめになったピアノの天才。山のホテルでの早朝のピアノ。名月の夜のフルート。
  62. 「ものをいう鳥」
    ( 新文明 1962.12. )(国DC※)
     兄の送り迎えをしていた鴉。ディケンズが飼っていたクリップという名の鴉が死んだときの手紙。平塚のお寺の人語を話す鴉。ポーの大鴉。母が可愛がっていたオウムのポピイ。知人の九官鳥。
  63. 「猫の顔」
    ( 新文明 1963.03. )(国DC※)
     近頃猫をあげましょうかというようになった。訪問客のミケ夫人が物置で四匹の子猫を産んだ。屋根へ子猫を運ぶミケ夫人。器量は良くないが可愛い。猫好きの妹は黒兵衛の死以来、家には置かないといっている。
  64. 「山羊の三太カ」
    ( 新文明 1963.06. )(国DC※)
     松本泰が存命の頃、乳が美味で山羊を買うことになり花子と命名した。食堂に入りりんごを、庭のダリヤの花を食べてしまった。秋の夜、寒さで鳴くので着せてやる。朝脱ごうと踊る山羊。牡と判明し三太郎と改名。引き取りにきた青年。引き取り先のトマト畑。
  65. 「子供と読書」
    ( 逓信協会雑誌 1963.06. )(国DC※)
     子供向けは安価に提供を。子供の読書。ためになるものの押し付けでなく楽しいものを。他社と類似企画と題名違い。
  66. 「増上寺の涅槃図」 (「猫と私」「追補・増上寺の涅槃図」)
    ( 新文明 1963.08. )(国DC※)
    ( 『猫と私』 日本猫愛好会 1967.09. )
    抜粋『随筆 猫』 講談社 1978.09.12
     『随筆猫』の誤植。増上寺の山門。永井荷風の校外講義。戦前と様変わりした境内と周囲。狩野隼人秀信の涅槃図。髪繍曼荼羅。
  67. 「猫と第六感」
    ( 新文明 1964.03. )(国DC※)
     お客ネコのミケの子で残ったのはミイ子。ミケの不妊手術。ミイ子の出産。ミイ子とチェリーを譲る。芸を教えてはいないが他家でも人間の言葉がわかるらしい。ルビーとスターのファッションショー。貰われることになったルビーとそのときのミケの態度。毛色からスターはクロと名を変える。役に立たないが、耳の不自由な妹に電話を知らせた。耳の不自由な人もわかるらしいし、予知する話もある。
  68. 「チャールス・ディケンズ伝」
    ( 新文明 1964.04.〜09.,11.〜1995.10.,1995.12.〜1996.05.,1996.07.〜1967.06. )(国DC※)
  69. 「ヨネ・野口先生の思い出(文科の思い出)」
    ( 三田評論 1964.05. )
  70. 「思い出の黒井村」
    ( 渡辺慶一(直江津) 1968.xx. )(上越市立図書館)
    ( 直江の津 2006.06.,09. )
  71. 「閑」
    ( 三田評論 1969.07. )
  72. 「ディケンズとの出会い」
    ( 英語研究増刊 1970.06. )
  73. 「愛の奇蹟 ヘレンケラーを支えた六人の教育者」
    ( 望星 1970.09. )
  74. 「解説(『二都物語』)」
    ( 『二都物語』 旺文社文庫(556-02) 1971.07.01 )
  75. 「泥沼の華」
    ( 第三文明 1972.02. )
  76. 「(品川力宛手紙三通)」
    ( 『文学者の手紙5 近代の女性文学者たち』日本近代文学館編 2007.09.20 )
     昭和8年3月4日付、昭和16年3月24日付、昭和16年4月19日付
  77. ほか



      少年少女向け読物(未確認多数)(著書、「まえがき」「あとがき」などは省略)

  1. 「(考えよ!そして偉くなれ)」
    ( キング付録 1939.xx. )
  2. 「(詩の花園)」スティヴンソン (対訳)
    ( 光の子供 1948.06.〜1948.09.,1949.01. )(国DC※)
  3. 「すいせんの花」 (ナルシスの話)
    ( 光の子供 1949.02. )(国DC※)
  4. 「英国の少年・米国の少女」
    ( 中学英語 1949.04. )
  5. 「米人家庭の一週間」
    ( 中学英語 1949.05. )
  6. 「エチュケットは香水」
    ( それいゆ 1949.06. )
  7. 「立ちん坊と古グツ」
    ( 中学英語 1949.07. )
  8. 「地下鉄で会った老人」
    ( 中学英語 1949.09. )
  9. 「いつも生活を楽しむ心構えで 家庭での時の使い方」
    ( それいゆ 1949.09. )
  10. 「花模様の歴史(接合せの楽しさ)」
    ( それいゆ 1949.09. )
  11. 「お料理のみだしなみ」
    ( それいゆ 1949.09. )
  12. 「お料理」 (「料理」)
    ( ひまわり 1949.09.,10,12〜1950.06.、08.、10.〜12. )
  13. 「英国みやげ」
    ( 中学英語 1949.10.〜1950.07.? )
  14. 「みんなで遊びましよう」
    ( ひまわり 1949.12. )
  15. 「ダンス(あなたはどれをえらびますか カラーセクション趣味の教室)」
    ( それいゆ 1950.03. )
  16. 「少女ネルものがたり」
    ( 小学五年生 1950.08. )
  17. 「名作絵物語 白鳥の騎士」
    ( 小学六年生 1950.08. )
  18. 「(無題)(結婚生活における形式と習慣について(ハガキ回答))」
    ( それいゆ 1950.08. )
  19. 「(無題)(生活のいろどりに就いて(ハガキ回答))」
    ( それいゆ 1950.11. )
  20. 「泰明さんのこと」
    ( 幼年クラブ 1951.03. )
  21. 「食卓のエチケット」
    ( それいゆ 1951.11. )
  22. 「愉しい笑い(家庭でつくる愉しい夏の飲みもの 我が家の工夫)」
    ( それいゆ 1952.05. )
  23. 「家庭で開く結婚披露宴のために」
    ( それいゆ 1952.09. )
  24. 「台所用品(結婚の支度 その4)」
    ( それいゆ 1953.08. )
  25. 「夏のお飲物とお菓子」
    ( ジュニアそれいゆ 1953.08. )
  26. 「二人の幸福のために」
    ( それいゆ 1954.08. )
  27. 「ピクニックのお弁当」
    ( ジュニアそれいゆ 1954.10. )
  28. 「「アルト・ハイデルベルク」より(絵物語)」
    ( ジュニアそれいゆ 1955.xx.(初夏) )※それいゆ広告より
  29. 「贈りもののエチケット」
    ( それいゆ 1955.08. )
  30. 「小さい教室」
    ( ジュニアそれいゆ 1956.04. )
  31. 「ジュニアの魅力を作り出すもの」
    ( ジュニアそれいゆ 1956.05. )
  32. 「(素晴らしいジュニアとなるために)」
    ( ジュニアそれいゆ 1956.09. )
  33. 「おもいでおやつを作りましよう」
    ( ジュニアそれいゆ 1956.09. )
  34. 「世界名作物語 ベニスの商人」
    ( 中学時代三年生 1956.11. )
  35. 「手軽にできるお料理」
    ( 中学時代二年生 1956.12. )
  36. 「伸びゆくころに」
    ( ジュニアそれいゆ 1957.01. )
  37. 「婚約中の家族の交際(婚約時代を美しく充実したものに)」
    ( それいゆ 1957.08. )
  38. 「心のよりどころを 常に美しく 読書について(しあわせな明日のために)」
    ( ジュニアそれいゆ 1957.09. )
  39. 「ジュニアの訪問のエチケット」
    ( ジュニアそれいゆ 1957.11. )
  40. 「(新しい年にこんなプランを)」
    ( ジュニアそれいゆ 1958.01. )
  41. ほか



      著書

  1. 『美しき物語 窓と窓』 奎運社 1925.02.25 (国DC)
    △「自叙」/「十三の頃」/「窓と窓」/「失はれたる光」/「ジップといふ犬の話」/「清き岸邊に」/「二月の寒風に」/「泣虫毛虫」/「幼き日」/「凾館に居た頃」/「青葡萄」/「最初の悲しみ」/「瑠璃色の鳥」/「天國」/「不思議な時計」/「仙臺原」/「乳母の家」/「うたがひ」/「泣きおどり」/「醜い子」/「妹へ」
  2. 『大陸の聖女 故清水美穂子伝』 鄰友社 1940.03.02
    伝記
  3. 『もずのくつやさん』 鄰友社 1942.xx.
    「もずの靴屋さん」/「兎の兄妹」/「狐と亀のかけくら」/「亀のくびはなぜちぢむ」/「一つぶの豆」/「三びきの子ぐも」/「いふことをきかなかったひよ子」/「なかまはづれの蟻」/「動物たちのはかりごと」/「さびしいざうり」/「おともだち」/「ねむるおち葉たち」
  4. 『母と子のためのたのしい科学』 木曜書房 or 風雪社 1946.11.
    詳細不明
  5. 『アメリカ料理 米人家庭の調理室から』 旺文社 1948.07.20 (国DC※)
    △「前がき」/『アメリカ料理』※英日対訳
  6. 『聖女ヘレン・ケラー物語』 木曜書房 1948.08.20 (国DC※)
    △「前がき」/『聖女ヘレン・ケラー物語』※伝記
  7. 『ヘレン・ケラー 三重苦の聖女』 ポプラ社・偉人伝文庫65 1953.03.05 (国DC※)
    △「この本を読む人に」/『ヘレン・ケラー』/・「年表」
    『ヘレン・ケラー』 ポプラ社・偉人伝全集55 1962.11.
    『ヘレン・ケラー』 ポプラ社・世界伝記全集7 1965.07.05 (国DC※)
    △「はじめに」/『ヘレン・ケラー』/△「解説 ヘレン・ケラーと日本の盲人」本間一夫/・「ヘレン・ケラーの年表」
  8. 『随筆 猫』 東峰出版 1962.06.20 (国DC※)
    『随筆 猫』 講談社 1978.09.12
    『随筆 猫』(電子書籍) ゴマブックス 2014.08.
    [東峰出版版]△「随筆「猫」に寄せて」式場隆三郎/[講談社版]△「「猫」によせて」高見澤潤子/
    「猫の歴史」/「猫の種類」/「日本における猫の記録」/「源氏物語に登場する猫」/「猫にも義侠心がある」/「猫は言葉を知っている」/「猫のホーム」/「猫は捨てられない」/「子猫の処分法」/「猫の配達する手紙」/「猫の博愛心」/「猫の尻尾」/「猫の美談」/「猫の七癖」/「佐渡おけさと猫」/「猫の自尊心」/「猫の郵便箱」/「猫の悲哀」/「猫のラブレター」/「ワンワンと鳴く猫」/「紅茶と猫」/ 「鳥獣戯画と猫」/「聖書と猫」/「猫とマタタビ」/「猫の執念」/「かじけ猫とは」/「同情ある流行」/「猫の義歯」/「義理堅い猫」/「猫のいる涅槃図めぐり」/「乳房恋しは猫も変りなし」/「猫も薬を信頼する」/「私は猫の名医」/「猫の夢」/「猫が宣伝に一役買った話」/ 「猫と蛙と蛇」/「私は猫になれない」/「猫かわいがり」/「猫は場所をわきまえている」/「白椿の下に眠る猫」/「雀の食堂」/「猫の写真集」/「猫の怪談」/「猫を扱った小説」/「猫の童話」/「猫と人」/「猫の衛生について」/「猫に関する俚言」/「英語の表現における猫」/「猫の四季」/「俳句と猫」/「私の読んだ猫に関する本」/「私の頭の中にいる猫たち」/△「あとがき」/[講談社版]「追補・増上寺の涅槃図」
  9. 『生命わがものならじ』 東美協会(教会?) 1966.xx.
    闘病気 詳細不明
  10. 『猫と私』 日本猫愛好会・ねこ文庫12 1967.09.
    詳細不明
  11. 『松本恵子探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書7 2004.05.30
    「皮剥獄門」/「真珠の首飾」/「白い手」/「万年筆の由来」/「手」/「無生物がものを云ふ時」/「赤い帽子」/「子供の日記」/「雨」/「黒い靴」/「ユダの嘆き」/「節約狂」レイ・カミングス/「盗賊の後嗣」原作者不詳/「拭はれざるナイフ」ハリントン・ストロング(マッカレー)/「懐中物御用心」原作者不詳/△「オルチー夫人の出世作に就いて」/△「密輸入者と『毒鳥』」/△「あの朝」/△「思ひ出」/△「夢」/△「最初の女子聴講生」/△「探偵雑誌を出していた頃の松本泰」/△「鼠が食べてしまった原稿」/△「解題」横井司



      編書

  1. 『少年少女世界の名作文学11 アメリカ編2』 (名作選定委員会編) 小学館 1965.01.20 (国DC※)
    「若草物語」オルコット、新川和江訳/「怪傑ゾロ」マッカレイ、平塚武三訳/「こがね虫」「盗まれた手紙」ポー、氷川瓏訳/△「解説」松本恵子/△「読書のてびき」滑川道夫



      童話、随筆のアンソロジー収録作

  1. 『おはなしだいすき 6才までの母と子の本』 与田準一、周郷博、石黒修編 童心社 1964.10.15 (国DC※)
    「モズのくつやさん」
  2. 『放浪通信』 無想庵の会編 記録文化社 1973.06.26
    収録作不明
  3. 『日本の名随筆3 猫』 阿部昭編 作品社 1982.12.
    「猫は言葉を知っている」
  4. 『猫のエッセイ珠玉の35選』 コア編集部編 コア出版 1989.10.25
    『たまたま・ネコ 愛猫物語23』 フットワーク出版社書籍編集部編 フットワーク出版 1990.10.31
    『猫日和 文学になったネコたちの情景』 フットワーク出版社書籍編集部編 フットワーク出版 1998.02.01
    「猫の配達する手紙」
  5. 『近代作家追悼文集成28 吉江喬松・馬場孤蝶』 ゆまに書房 1992.12.08
    収録作不明



      訳書

  1. 『アベ・ムウレの罪』 エミール・ゾラ(松本泰訳) 天佑社 1922.01.18
    『アベ・ムウレの罪』
    『アベ・ムウレの罪』 エミール・ゾラ(松本泰訳) 改造社・ゾラ叢書2 1930.01.26 (国DC※)
    △「はしがき」松本泰/『アベ・ムウレの罪』
    『アベ・ムウレの罪 「ルーゴン=マッカール叢書」セレクション』復刻版 (松本泰訳) 本の友社・エミール・ゾラ選集3  1999.06.

  2. 『悪の巷』 ル・キュー(松本泰訳、恵美敦郎訳名義) 金剛社・世界伝記叢書5 1922.05. )
    「悪の巷」/「濃霧」

  3. 『紅繁縷』 オルツィ夫人(松本泰訳、恵美敦郎訳名義) 金剛社・世界伝記叢書7 1922.10.01 (国DC)
    『紅繁縷』
    『紅繁縷』 オルツィ(松本泰訳) 改造社・世界大衆文学全集23 1929.05.03 (国DC)
    △「はしがき」訳者/『紅繁縷』/『復讐』/『皇帝の金燭台』
    『紅はこべ物語』 オルツィ 大日本雄弁会講談社・名作物語文庫16 1955.xx. (国DC※)
    △「良書の力」長田新/『紅はこべ物語』/△「あとがき」
    『紅はこべ』 オルツィ 鶴書房(盛光社)・日本の名作・世界の名作4 1966.xx.
    『紅はこべ』 オルツィ 日本ブック・クラブ・こども名作全集9 1972.01.25
  4. 『オルツィー/メースン』 オルツィ 東都書房・世界推理小説大系8 1962.10.20 (国DC※)
    『紅はこべ』/『紅はこべ続編 復讐』/(『矢の家』メースン、田中睦夫訳)/△「解説」中島河太郎
  5. 『バット 蝙蝠』 ラインハート(松本泰訳) 紅玉堂書店 1926.10.15 (国DC※)
  6. 『ジェニイ・ブライス事件/隅の老人』 ラインハート、オルツィ 春陽堂・探偵小説全集16 1930.02.18 (国DC※)
    「ジェニイ・ブライス事件」ラインハート/「バツト(蝙蝠)」ラインハート/「隅の老人」オルツィ(「フェンチャーチ街事件」/「ヨーク事件」/「エヂンバラ殺人事件」/「公園の殺人」/「パーシー街の怪死」)

  7. 『赤い脳髄』 オッペンハイム(波野白跳訳) 奎運社・黒猫探偵叢書1 1924.xx. )
  8. 『金槌事件 ソマビル手記(ソマビル大探偵捕物帳)』 ソマビル(松本泰編、松本恵子訳?、波野白跳訳?) 奎運社・黒猫探偵叢書2 1924.xx.
    「金槌事件」ほか?
  9. 『幽霊船』 マーシュ(松本恵子訳?山名宗一訳?) 奎運社・黒猫探偵叢書3 1924.xx. )

  10. 『世界怪奇探偵事実物語集』 (松本泰訳編) 改造社・世界大衆文学全集36 1929.09.03 (国DC※)
    △「序」松本泰/「帽子のバンドチ」/「逮捕するまで」/「林中の白骨」/「美少女の怪死体」/「三発の弾丸」/「裁断の手」/「三枚の白銅」/「竹馬の友」/「黒手組」/「奇怪なる脱獄事件」/「オーキン・ムリエツタの復讐」/「金鎚事件」/「稀代の殺人鬼」チャールス・ソマビル/「アードラモントの秘密」キーン夫人/「毒殺鬼パーマー事件」ドクトル・フレッチヤー/「クリツプン夫人毒殺事件」メリンダ・メイ/「床下の死骸」ヂェー・エム・スティール/「ペンジ謀殺事件」ヂェイ・ヒルダー/「堀屋敷の殺人事件」ウィスクン夫人/「偽男爵事件」ドクトル・フレッチヤー/「客車殺人事件」エス・ロオズ/「ヤーマス海岸の絞殺死体」フランク・セーヤーズ/「オスカー・スレーター事件」コーナン・ドイル/「妖婦」/「女の犯罪」/「釣竿の祕密」ハーバアド・マーシャル/「新聞包の片脚」/「毒藥の包」ゴーバン/「自殺した男」ミカエル・クロウリイ/「新ジエキル・ハイド」ジョセフ・プロンプ

  11. 『アクロイド殺し』 クリスティ 平凡社・世界探偵小説全集18 1929.12.10 (国DC※)
    『アクロイド殺し』/「クラパムの料理女」/「呪はれたる長男」/「魔法の人」
    『アクロイド殺し』 クリスティ 雄鶏社・おんどりみすてりい 1950.11.30 (国DC※)
    『アクロイド殺し』
    『アクロイド殺し』 クリスティ 早川書房・世界探偵小説全集(HPB224) 1955.10.31 (国DC※)
    『アクロイド殺し』
    『アクロイドを殺したのは誰か?』 クリスティ 大日本雄弁会講談社・クリスチー探偵小説集3 1956.01.20 (国DC※)
    『アクロイドを殺したのは誰か?』/△「クリスチー女史とポワロ探偵」
    『アクロイド殺人事件』 クリスティ 角川文庫(1608/赤502-01) 1957.09.30 (国DC※)
    『アクロイド殺人事件』/△「あとがき」
  12. 『青列車殺人事件』 クリスティ 日本出版協同・異色探偵小説選集10 1954.04.05 (国DC※)
    『青列車殺人事件』/△「あとがき」
    『青列車殺人事件』 クリスティ 大日本雄弁会講談社・クリスチー探偵小説集1 1955.12.15 (国DC※)
    『青列車殺人事件』/△「クリスチー女史とポワロ探偵」
    『青列車殺人事件』 クリスティ 角川文庫(赤502-07) 1966.10.
  13. 『スタイルズ荘の怪事件』 クリスティ 大日本雄弁会講談社・クリスチー探偵小説集2 1955.12.15 (国DC※)
    『スタイルズ荘の怪事件』/△「クリスチー女史とポワロ探偵」/△「後がき」
  14. 『三幕の殺人事件』 クリスティ 大日本雄弁会講談社・クリスチー探偵小説集4 1956.01.20 (国DC※)
    『三幕の殺人事件』/△「クリスチー女史とポワロ探偵」/△「後がき」
  15. 『E男爵の死』 クリスティ 大日本雄弁会講談社・クリスチー探偵小説集5 1956.02.20 (国DC※)
    『E男爵の死』/△「クリスチー女史とポワロ探偵」
  16. 『オリエント・エキスプレス』 クリスティ 大日本雄弁会講談社・クリスチー探偵小説集6 1956.02.20 (国DC※)
    『オリエント・エキスプレス』/△「クリスチー女史とポワロ探偵」/△「後がき」
  17. 『ABC殺人事件』 クリスティ 大日本雄弁会講談社・クリスチー探偵小説集7 1956.05.15 (国DC※)
    『ABC殺人事件』/△「クリスチー女史とポワロ探偵」/△「後がき」
  18. 『みさき荘の秘密』 クリスティ 大日本雄弁会講談社・クリスチー探偵小説集8 1956.05.25 (国DC※)
    『みさき荘の秘密』/△「クリスチー女史とポワロ探偵」
    参考 『危機のエンドハウス』 クリスティ (電子書籍) 20xx.xx.
  19. 『雲の中の殺人』 クリスティ 大日本雄弁会講談社・クリスチー探偵小説集9 1956.07.15 (国DC※)
    『雲の中の殺人』/△「クリスチー女史とポワロ探偵」/△「(無題)」(「太陽は見ていた」10巻中止)/△「(無題)」編集部(巻数繰り上げ)
  20. 『ゴルフ場の殺人事件』 クリスティ 大日本雄弁会講談社・クリスチー探偵小説集10 1956.06.15 (国DC※)
    『ゴルフ場の殺人事件』/△「クリスチー女史とポワロ探偵」/△「(無題)」(「太陽は見ていた」10巻中止)/△「(無題)」編集部(巻数繰り上げ)
  21. 『ザ・ビッグ・4』 クリスティ 大日本雄弁会講談社・クリスチー探偵小説集11 1956.07.25 (国DC※)
    『ザ・ビッグ・4』/△「クリスチー女史とポワロ探偵」/△「(無題)」(「太陽は見ていた」10巻中止)/△「(無題)」編集部(巻数繰り上げ)
  22. 『情婦』 クリスティ 角川小説新書 1958.03.10 (国DC※)
    『情婦』/△「あとがき」
    『情婦』『検察側の証人』 クリスティ 角川文庫(赤502-08) 1969.02.

  23. 『ノートルダムの傴僂男』 ユーゴー(松本泰訳) 改造社・世界大衆文学全集54 1930.02.03 (国DC)
    △「叙」松本泰/『ノートルダムの傴僂男』
    『ノートルダムの傴僂男』 ユーゴー(松本泰訳) 大泉書店 1948.11.30 (国DC※)
    △「解説」訳者/『ノートルダムの傴僂男』
    『ノートルダムの鐘つき男』 ユーゴー 大日本雄弁会講談社・世界名作物語 1949.01.30 (国DC※)
    △「まえがき」/『ノートルダムの鐘つき男』
    『ノートルダムのせむし男』 ユーゴー 大日本雄弁会講談社・世界名作全集60 1953.10.31 (国DC※)
    △「この物語について」/『ノートルダムのせむし男』

  24. 『イット』 エリナ・グリン 天人社 1930.09.08 (国DC※)
    『イット』
    『イット』 エリナ・グリン 奢霸都館アール・デコ文学双書 1983.10. (国DC※)
    『イット』
  25. 『思ひ出の日露戦争』 I.ハミルトン(松本泰訳名義) 平凡社 1935.03.10 (国DC※)
    △「叙」ハミルトン/△「訳者叙」松本泰、松本恵子/『思ひ出の日露戦争』
    『思ひ出の日露戦争』 イアン・ハミルトン(松本泰訳名義) 雄山閣 2011.11.
    『思ひ出の日露戦争』/△「解題」前澤哲也

  26. 『漂泊の孤児』 ディケンズ(松本泰、松本恵子共訳) 中央公論社・ヂツケンス物語全集1 1936.10.21 (国DC※)
    『漂泊の孤児(上)』 ディケンズ(松本泰、松本恵子共訳) 不破書房 1946.03.
    『漂泊の孤児(下)』 ディケンズ(松本泰、松本恵子共訳) 不破書房 1946.xx.
    『オリバーの冒険』 ディケンズ 国民図書刊行会・世界名作選 1948.02.20 (国DC※)※1948.11.05
    『オリバーの冒険』 ディケンズ 三十書房・新児童文庫20 1951.07.31 (国DC※)
    『オリバーの冒険』 ディケンズ 小学館・少年少女世界名作文学全集32 1963.08.28 (国DC※)
    △「この本を読む前に」/『オリバーの冒険』/△「解説のページ ディケンズとその作品について」(無署名)
  27. 『北冥館物語』 ディケンズ(松本泰、松本恵子共訳) 中央公論社・ヂツケンス物語全集2 1936.11.25 (国DC※)
  28. 『謎の恩恵者』 ディケンズ(松本泰、松本恵子共訳) 中央公論社・ヂツケンス物語全集3 1936.12.25 (国DC※)
    『謎の恩恵者(上)』 ディケンズ(松本泰、松本恵子共訳) 不破書房・ヂッケンス物語集3 1946.05.20 (国DC※)
    『謎の恩恵者(下)』 ディケンズ(松本泰、松本恵子共訳) 不破書房・ヂッケンス物語集4 1946.06.15 (国DC※)
  29. 『少女瑠璃子』 ディケンズ(松本泰、松本恵子共訳) 中央公論社・ヂツケンス物語全集4 1937.01.27 (国DC※)
    『孤児ネリイ』 ディケンズ 湘南書房 1950.xx.
    『さすらいの少女』 ディケンズ 大日本雄弁会講談社・世界名作全集149 1956.10.30 (国DC※)
    △「この物語について」/『さすらいの少女』/△「解説 原作者と作品について」那須辰三
  30. 『千鶴井家の人々』 ディケンズ(松本泰、松本恵子共訳) 中央公論社・ヂツケンス物語全集5 1937.02.28 (国DC※)
  31. 『二都物語』 ディケンズ(松本泰、松本恵子共訳) 中央公論社・ヂツケンス物語全集6 1937.04.
    『二都物語(上)』 ディケンズ(松本泰、松本恵子共訳) 不破書房 1946.09.
    『二都物語(下)』 ディケンズ(松本泰、松本恵子共訳) 不破書房 1947.01.
    『二都物語』 ディケンズ(松本泰、松本恵子共訳) 和平書房・ヂッケンス物語集 1947.10.15 (国DC※)(国DC)※再版
    『続 二都物語』 ディケンズ(松本泰、松本恵子共訳) 和平書房・ヂッケンス物語集 1947.11.15 (国DC※)(国DC)※再版
    『二都物語』 ディケンズ 旺文社文庫(B136) 1971.07.01
  32. 『開拓者』 ディケンズ(松本泰、松本恵子共訳) 中央公論社・ヂツケンス物語全集7 1937.05.12 (国DC※)
    『開拓者(上)』 ディケンズ(松本泰、松本恵子共訳) 不破書房・ヂッケンス物語集1 1946.06.25 (国DC※)
    『開拓者(下)』 ディケンズ(松本泰、松本恵子共訳) 不破書房・ヂッケンス物語集2 1946.07.10 (国DC※)
  33. 『鉄の扉』 ディケンズ(松本泰、松本恵子共訳) 中央公論社・ヂツケンス物語全集8 1937.06.
  34. 『男の一生』 ディケンズ(松本泰、松本恵子共訳) 中央公論社・ヂツケンス物語全集9 1937.07.
    『男の一生』 ディケンズ(松本泰、松本恵子共訳) 和平書房・ヂッケンス物語集 1947.07.20 (国DC※)
    『明るい世界へ』 ディケンズ(松本泰、松本恵子共訳) 和平書房・ヂッケンス物語集 1947.08.20 (国DC※)
  35. 『貧富の華』 ディケンズ(松本泰、松本恵子共訳) 中央公論社・ヂツケンス物語全集10 1937.08.22 (国DC※)
    『貧富の華』/月報10(△「ディケンズと大陸の巨匠たち」山口研)
  36. 『笑子の涙』 ディケンズ(松本泰、松本恵子共訳) 和平書房・ヂッケンス物語集 1948.01.
  37. 『クリスマス・カロル』 ディケンズ 小峰書店・小学生文庫32 1950.12.05 (国DC※)
    『クリスマス・カロル』/△「あとがき」

  38. 『小熊のプー公』 ミルン 新潮文庫366 1939.05.15
  39. 『プー公横町の家』 ミルン 新潮文庫469 1942.05.03
    △「前がき」/「プー公横町の家」/「トラ公の朝ご版」/「チビ助捜索隊」/「トラ公の木のぼり」/「兎の忙しい一日」/「プー棒遊び」/「トラ公教育」/「小豚の手柄」/「イーヨアの見つけた梟の家」/「さやうなら!」

  40. 『四人姉妹(上)』 オールコット 新潮文庫404 1939.11.
    『四人姉妹(下)』 オールコット 新潮文庫405 1939.12.
    『四人姉妹(上)』 オールコット 大泉書店 1948.01.15 (国DC※)
    △「はしがき」/『四人姉妹(上)』
    『四人姉妹(下)』 オールコット 大泉書店 1948.01.15 (国DC※)
    『四人姉妹(下)』
    『若草物語』 オールコット 主婦之友社・少年少女名作家庭文庫1 1950.12.10
    『若草物語(上)』 オールコット 新潮文庫237(赤-029-A) 1951.09.30
    『若草物語(下)』 オールコット 新潮文庫238(赤-029-B) 1951.10.05
    『若草物語』 オールコット ダヴィッド社 1958.10.
    『若草物語』 オールコット ポプラ社・アイドルブックス41 1966.xx.
    『若草物語』 オールコット ポプラ社・アイドルブックス29 1971.04.05
    『若草物語』 オールコット 新潮文庫(オ-01-03) 1986.12.
  41. 『良き妻たち』 オールコット 新潮文庫488 1943.09.25
  42. 『薔薇物語』 オールコット 湘南書房 1950.02.05 (国DC※)
    △「はしがき」/『薔薇物語』
    『薔薇物語』 オールコット ポプラ社・世界名作物語31 1953.08.20 (国DC※)
    △「この本を読む人に」/『薔薇物語』
    『ばら物語』 オールコット ポプラ社・世界の名作11 1968.03.05 (国DC※)
    △「この本を読む人に」/『薔薇物語』

  43. 『小さな石炭が話した石炭のおはなし』 エセル・エリオット 鄰友社 1941.12.15 (国DC※)
    △「前がき」/『小さな石炭が話した石炭のおはなし』

  44. 『勇ましきレオ』 ホフマン 鄰友社 1941.12.25(国1942.02.25貼付け) (国DC)
    『勇ましきレオ』

  45. 『蜘蛛と月光 二つの森(上)』 ポール・タボリ 英宝社 1951.03.30 (国DC※)
    △「著者の言葉」タボリ/・「その頃のヨーロッパ」/『蜘蛛と月光 二つの森(上)』/△「訳者の言葉」
    『蜘蛛と月光 二つの森(下)』 ポール・タボリ 英宝社 1951.04.15 (国DC※)
    『蜘蛛と月光 二つの森(下)』

  46. 『ベン・ハー 圧制・闘争・栄光』 ウォーレス 英宝社 1951.06.
    『ベン・ハー物語』 ウォーレス 大日本雄弁会講談社・世界名作全集106 1955.07.15 (国DC※)
    △「この物語について」/『ベン・ハー物語』/△「解説 原作者と作品について」那須辰三
    『ベン・ハー』 ウォーレス 英宝社 1960.03.

  47. 『シェイクスピア物語』 ラム 新潮文庫335(赤-069/ラ-02-01) 1952.07.
    『シェイクスピア物語』 ラム 偕成社・少年少女世界名作選4 1966.12.10 (国DC※)
    △「はじめに」/『シェイクスピア物語』/△「解説 作者と作品について」

  48. 『鉄の門』 マーガレット・ミラー 早川書房・世界探偵小説全集(HPB122) 1953.11.20 (国DC※)
    『鉄の門』/△「解説 心理探偵小説の一方向」江戸川乱歩

  49. 『サーカスの少女』 アボット 大日本雄弁会講談社・世界名作全集70 1954.02.28 (国DC※)
    △「この物語について」/『サーカスの少女』/△「解説 原作者と作品について」那須辰三

  50. 『王子と乞食』 トウェイン 新潮文庫681 1954.08.25 (国DC※)
    △「前がき」トウェイン/『王子と乞食』/・「訳注」/△「マークトウェンについて」
    『乞食王子物語』 トウェイン 大日本雄弁会講談社・名作物語文庫11 1955.xx. (国DC※)
    △「みんなで読もう文庫本」手塚六郎/『乞食王子物語』/△「この物語について」
    『こじき王子』 トウェイン 鶴書房(盛光社)・少年少女世界名作全集29 1966.xx.
    『こじき王子』 トウェイン 日本ブック・クラブ・こども名作全集6 1972.01.20

  51. 『あしながおじさん』『私のあしながおじさん』 ウェブスター 新潮文庫733(赤-082-A/ウ-04-01) 1954.12.25 (国DC※)
    『あしながおじさん』/△「ジーン・ウェブスターについて」
    『あしながおじさん』 ウェブスター ポプラ社・アイドルブックス22 1966.01.15 (国DC※)
    『あしながおじさん』/『続あしながおじさん』/△「ウェブスターの人と作品」
    『あしながおじさん』 ウェブスター ポプラ社・アイドルブックス26 1971.04.10
  52. 『続あしながおじさん』『続私のあしながおじさん』 ウェブスター 新潮文庫(1488/赤-082-B/ウ-04-02) 1961.08.05 (国DC※)
    『続あしながおじさん』/△「あとがき」

  53. 『小公子物語』 バーネット 大日本雄弁会講談社・名作物語文庫4 1955.xx. (国DC※)
    △「「名作物語文庫」をよみましょう」徳永あさ/『小公子物語』/△「あとがき」
    『小公子』 バーネット 鶴書房(盛光社)・少年少女世界名作全集11 1966.xx.
    『小公子』 バーネット 日本ブック・クラブ・こども名作全集13 1972.02.10

  54. 『アンクル・トム物語』 ストウ 大日本雄弁会講談社・名作物語文庫10 1955.xx. (国DC※)
    △「すぐれた企画に敬服」片山哲/『アンクル・トム物語』/△「あとがき」
    『アンクル・トム』 ストウ 鶴書房(盛光社)・少年少女世界名作全集5 1966.xx.
    『アンクルトムの小屋』 ストウ夫人 学研 1970.10.
    『アンクル・トム』 ストウ 日本ブック・クラブ・こども名作全集7 1972.01.20

  55. 『ロビン・フッド物語』 ハアベイ 大日本雄弁会講談社・名作物語文庫28 1955.xx. (国DC※)
    △「良書の選択」木暮強/『ロビン・フッド物語』/△「あとがき」
    『ロビン・フッドの冒険』 ハアベイ 鶴書房(盛光社)・少年少女世界名作全集31 1969.xx.
    『ロビン・フッドの冒険』 ハアベイ 日本ブック・クラブ・こども名作全集19 1972.03.20

  56. 『探偵少女ジュディー』 サットン 大日本雄弁会講談社・世界少女小説全集11 1957.11.20 (国DC※)
    △「監修のことば」村岡花子、那須辰造/△「この物語を読む人のために」/『探偵少女ジュディー』

  57. 『別れの曲』 レーマン 三笠書房・若草文庫 1959.03.30 (国DC※)
    『別れの曲』/△「あとがき」/付録・若草の友のページ(・「世界若草文学全集」/△「すいせんのことば」小泉信三、奥むめお、海後宗臣、福原麟太郎/△「監修のことば」川端康成、村岡花子/・「『緑の館』とオードリー・ヘップバーン」(無署名)/△「M・クロフォード原作「美しきプリンセス」」村岡花子/△「ロザモンド・レーマン原作『別れの曲』について」松本恵子/・「みどりのページ(読者感想文)」)

  58. 『スージーウオンの世界』 リチャード・メイソン 英宝社 1960.12.25 (国DC※)
    『スージーウオンの世界』/△「訳者あとがき」

  59. 『歌う木』 ケイト・セレディ 福音館書店 1971.03.15
    『歌う木』 ケイト・セレディ 偕成社文庫4047 1980.12.



      参考文献

  1. 「日本探偵小説総目録」中島河太郎
    『探偵小説年鑑 1950年版』日本探偵作家クラブ編 岩谷書店 1950.11.20
  2. 「秘密探偵雑誌・探偵文藝作者別作品リスト」
    『「探偵文藝」傑作選』ミステリー文学資料館編 光文社文庫 2001.02.20
  3. 「解題」横井司
    『松本恵子探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書7 2004.05.30
  4. 「ロンドンの一隅で」掲載時期は、とおりすがり様より御教示頂きました。感謝。
  5. 「松本泰書誌(未定稿)」横井司
    『松本泰探偵小説選3』 論創社・論創ミステリ叢書107 2017.08.30
  6. 「各種新聞掲載文芸関連記事目録抄」加藤仁
  7. 「続・書誌の補遺」黒田明
    新青年趣味23号 2023.05.05
  8. ほか多数


     【筆名に関して】
    ・筆名の 高樹恵、松本恵 は三田文学目録による。
    ・筆名の 松本けい、松本けい子 は漢字仮名違いと時期や関係性による推定。
    ・筆名の K は編集後記使用で実際に編集を行っていた事による(「秘密探偵雑誌」のM、K のみ)。
    ・筆名の 中野圭介、中島三郎、黒猫、松本泰 は「遺稿 『豊平川』より」による。
       中野圭介は中野在住のけい+男性名末尾か。
    ・筆名の 伊藤一隆 は父であり生涯文芸作品の翻訳を実施した形跡が無い事による想像。
       一方、同時連載の藤井巌の訳は後に松本泰訳として出ている。再訳かもしれないが。
    ・筆名の 山名宗一 は「遺稿 『豊平川』より」でマーシュの「幽霊船」を訳したとの事による。
       単行本「赤い脳」波野白跳訳を訳したともあるが、記憶違いかハウスネームの可能性もある。
       深見ヘンリイ訳でも単行本では、ですます調から変更されているので再訳かもしれない。
       ついでに、読者欄などの 斑猫、斑猫子 も別名義かもしれない。
    ・筆名の 恵美敦郎 は松本泰であるが実際には共訳かハウスネームと思われる。


     【それいゆ系作品に関して(別人かどうかについて)】
     「続・書誌の補遺」黒田明(新青年趣味23号)の疑義に対して、松本泰夫人の作品とした根拠は以下になります。
     「それいゆ」「ジュニアそれいゆ」「ひまわり」掲載作品は2016.04.04の更新で追記公開、約一年前に『アメリカ料理 米人家庭の調理室から』旺文社 1948があり、違和感も感じないまま同一人物と推定判断しました。
     同じひまわり社発行の類似雑誌に同時期に同姓同名別人が連続掲載されることはないとの判断を前提としています。例外としてハウスネームや代作や名義貸しということはありますが。
     以下、改めて国立国会図書館デジタルコレクション、「誌名+松本恵子」での全文検索の威力を借りての確認です。
    1)最初に登場した「それいゆ」10号(1949.06.)と同じ号の「手紙のたのしさ」城夏子に
     「英文学の翻訳家として知られた松本恵子夫人から」「ルビーより」の城夏子宛のお詫びの手紙が引用掲載。
     (手紙は『女性の手紙の書き方』城夏子 大泉書店 1950.12.15(国DC※)にも再掲載)。
     城夏子も同時初登場のようで、どちらかからの繋がりかもしれません。
    2)肩書で1950年が随筆家、1952年が作家、1954年が評論家とあるのは
     戦後1950年まではリライト以外随筆が主だったようで違和感なし。
     創作の発表や翻訳が出版されるのは1951年から。
     連載は1949〜1950年であり、以後の掲載はまばら。
     評論家の真意は不明。
    3)「いつも生活を楽しむ心構えで」では「横浜から東京へでかける」とあり横浜在住。
    4)「ジュニアそれいゆ」には「「アルト・ハイデルベルク」より(絵物語)」が掲載。
    補足1)同居の妹さんが協力者かハウスネーム的に関与していた可能性はあり。
     「(妹は)お裁縫と生花と編物で忙しがってゐるようです」(昭和6年品川力宛手紙『文学者の手紙5』日本近代文学館編に収録)
     「(妹)さんは料理やケーキを作るのが得意で」(「松本恵子の思い出」品川力(彷書月刊1988.01.〜04.))。
    補足2)仲を取り持つ話(高見沢潤子、牧逸馬、品川力……)が散見され結婚観などのアドバイス的なことも不自然ではない。
     以上、直接的な根拠とまでいきませんが、松本泰夫人と同一人物の松本恵子といえるのではないでしょうか。



      おまけ
 父 伊藤一隆に関して (二次文献多数)
1859.04.15(安政7年) 現東京で生まれる。
1873.04. 開拓使仮学校入学
1875.08. 札幌農学校が完成し移動
1876.07. クラーク着任
1876.08. 洗礼を受ける
1976.11. 禁酒禁煙の誓約に署名
1880.07. 札幌農学校(現北海道大学)1期生として卒業、開拓使御用係となる
1981.03. 結婚
1881.10. 札幌バンド設立(札幌独立教会)
1984.09. 北水協会創設、会長
1886.08.〜1987.10. 北米へ漁業調査
1987.11. 札幌禁酒会設立 会長
1888.10. 北海道庁五等技師
1888.12. 官営千歳中央孵化場を設置
1988.xx. 北海禁酒会設立 会長
1889.xx. (帝国水産本社を函館へ)
1890.06. 『米国漁業調査復命書』 (国DC)
1890.07. 水産課課長
1891.01. 恵子、生まれる
1891.xx. 北海禁酒会がバチェラーを函館から札幌へ招聘
1892.11. 北海道庁非職、帝国水産入社
1893.09. 函館へ
1893.12. 帝国水産社長
1894.07. 北海道庁辞職
1895.09. 函館商業会議所設立時に帝国水産株式会社者代表人として参加
1897.xx. 日本禁酒同盟結成 副会長
1898.10. 『氷凍法』(冷蔵庫とその事業の概要) (国DC)
1900.08. インターナショナル・オイル・カンパニー(外資、直江津)に入社
1900.xx. 北越禁酒会結成 会長
1907.06. インターナショナル・オイル・カンパニーを日本石油が購入
1912.12. 掘削機導入の為に渡米
1914.08.25 『日本石油史』日本石油株式会社調査課編(代表 伊藤一隆) (国DC)
1918.04.20 『戦争と石油』 (国DC)
1919.xx. 東京基督教青年会理事辞職
1920.01. 日本石油退職 顧問
1920.xx. 関西の国民禁酒同盟と日本国民禁酒同盟結成 理事、後理事長
1921.08.01 『石油便覧』日本石油株式会社顧問役室編(伊藤一隆) (国DC)
1921.頃 (松本泰、東中野に文化住宅を十数戸建設し文士仲間が住む)
1923.xx. (松本泰、奎運社を興して雑誌「秘密探偵雑誌」「探偵文芸」を発行)
1923.05.〜09. 「妖婦」の訳を秘密探偵雑誌に連載
1923.09.01 関東大震災
1925.04. 日本国民禁酒同盟理事長辞任 顧問
1927.12.12, 1928.02.24 『屋内遊戯』 (国DC)
     (飲酒に代わる何らかの快楽を提供する事は義務の一つ)
     手品を実演していた、書棚に奇術の道具やマジックの本があったとの事。
1929.01.05.(昭和4年) 死去

道庁勤務時の住所? 北海道石狩国札幌区北二條西七丁目一番地


 係累 (二次文献多数)
伊藤一隆 の妹 千代 が 大島正健夫人
  大島正健と千代 の子 麗子 が 野尻抱影夫人
      野尻抱影 の弟が 大佛次郎

伊藤一隆 の姉 仲 が 尾崎逸足夫人
  尾崎逸足と仲 の子 なを(那美?) が 長尾半平夫人
    長尾半平と なを(那美?) の子が 李恵子 で 三谷隆信夫人
      三谷隆信 の 義母が 長谷川伸 の 実母

伊藤一隆 の子 あい の子が 栄子
  小笠原好彦と栄子 の子が 桂子
    中川勝彦と桂子 の子が 中川翔子


 「作品解説」鮎川哲也
『妖異百物語 第二夜』 出版芸術社 1997.02.20 (令和9年2月) より

 (略) 
 以前に「幻影城」で探偵作家尋訪記を連載していたときに、武蔵野の一角に地味井平造氏をインタビューしたことがある。
 (略) 
 座談が終っていざ失礼しようというときに、地味井平造こと長谷川画伯は「松本恵子さんをインタビューなさるときは、どうかぼくからもよろしくとお伝え下さい」といわれた。島崎編集長とわたしは地味井氏の次の号には松本恵子氏の訪問をのせるつもりでいたから (略) 
 (略) 体調を崩して客とお話できる状態にない、そういってインタビューを断られたというのだった。
 (略) 
 それから十ヶ月ほどのちに、松本恵子氏の亡くなられたを、新聞の死亡記事欄で読んだ。
 (以下略) 


 『ノートルダムの鐘つき男』
 大日本雄弁会講談社・世界名作物語 1949.01.30 (昭和24年1月)より

 表紙:石井達治



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