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水上呂理 作品 |
Since: 2021.11.20 Last Update: 2023.05.21 |
略年譜 - 小説 - 随筆 - 著書 |
1902.02.18(明治35年) 福島県にて生まれる。本名石川陸一郎
19xx.xx 明治大学法科入学
1928.06. 「精神分析」が新青年に掲載
1934.01. 「麻酔性痴呆患者の犯罪工作」が新青年に掲載
1976.01. 「石は語らず」を幻影城に掲載
1989.10.23(平成元年) 死去
筆名は、水上呂理、石川陸一郎、(河合陸郎?)、石河陸郎、石川陸一
(国DC※)は国立国会図書館デジタルコレクション個人送信(ログイン必要)で公開されています(今後非公開になる可能性もあります)
( 新青年 1928.06. ) 『新青年傑作選 第一巻 推理小説編』中島河太郎編 立風書房 1970.02.25/新装版 1974.12.xx/新々装版 1991.06.10 (国DC※) 『モダン殺人倶楽部 新青年傑作集2推理編2』中島河太郎編 角川文庫(緑434-02) 1977.07.20 (国DC※) ( 『君らの狂気で死を孕ませよ 新青年傑作選』中島河太郎編 角川文庫(ん-18-02) 2000.12.25 ) 『戦前探偵小説四人集』 論創社・論創ミステリ叢書50 2011.06.30 |
精神病専攻大学助手青柳は親友翠川を訪れ、結婚相手の写真を渡すがいつの間にか青柳のポケットの入っていた。妹美須子はヴァイオリンを弾いていたし召使たちも知らないようだ。死亡朱線の戸籍謄本が相手の家に送られる事件、そして母す賀子未亡人が縁談を持ち込んだ婦人の相手をしている時に小間使お照が睡眠剤を飲む事件が発生。青柳は最新分析手法により……。 |
フロイト説を用いて解決する作品。手懸りとしては牽強付会。当時として目新しい試みだったとは思うが。 |
( 新青年 1933.03. ) 『戦前探偵小説四人集』 論創社・論創ミステリ叢書50 2011.06.30 |
医学士門脇功三郎が検事伊達に語る。土踏まずを靴底にこすりつけたい衝動があり、同病と思われる男から声をかけられた。張子の虎の夢に悩まされる女性患者がいた。小説家野崎光が同居人岡田幸子に斬られた事件というのはその男女だという。検事はそれを聞いて……。 |
フェチを題材とした作品。想像、飛躍が事実という事だろうか。個人的には理解不能な心理。 |
( ぷろふいる 1933.12. ) 『戦前探偵小説四人集』 論創社・論創ミステリ叢書50 2011.06.30 |
黒羽サーカスで銃声。ドアを開けると犬のジャックがチンチンを、奥の部屋では団長の次の座にいる青田が拳銃で死んでいた。窓から飯能が逃げ出したと佐野はいう。飯能は捕まるが否認。松島は警察で語り、岡田刑事らは現場で実験をする……。 |
松島の主張と実験は面白味がある。犬の存在意義はよくわからないまま。 |
( 新青年 1934.01. ) 幻影城 1975.07. 『あやつり裁判 幻の探偵小説コレクション』鮎川哲也編 晶文社 1988.03.25 『戦前探偵小説四人集』 論創社・論創ミステリ叢書50 2011.06.30 |
私秋山が田沼佐吾平を知ったのは青柳検事らと臨床訊問をした時だった。彼の手記には狂人になり血のつながらない養女逸子を殺し実子真平に財産を継がせようとの計画が書かれていた。秘書小川作太郎は真平が殺された時の様子を証言する。計画の齟齬は……。 |
未完結劇としての話。真偽、嘘か真か錯綜している。恐怖に対してなのか良心に対してなのか刑事罰を回避する為か自殺する為か。長子相続ではないのか一部でも渡したくなかったのか。狂人の思惑に振り回される人々の話のようにも思える。 |
( 新青年 1934.10. ) 『戦前探偵小説四人集』 論創社・論創ミステリ叢書50 2011.06.30 |
社会部記者鷲見は同僚の中原が失踪したので福島飯坂温泉へ行き、室井と共に豪遊し、中原が先に帰った事を知る。中原は大森杏花堂病院の前に現れ、毒で死ぬ。通夜に鷲見は室井の家に忍び込むが先に中井の婚約者お雪が忍び込んでいた。金庫、その上の驚き盤で鷲見は……。 |
機械的トリックかと思うが浮いている気がしてならない。人間関係的には意外性あり。 |
( 幻影城 1976.01. ) 『甦る「幻影城」2 探偵小説誌 幻の名作』 角川書店カドカワ・エンタテインメント 1987.11.25 『戦前探偵小説四人集』 論創社・論創ミステリ叢書50 2011.06.30 |
繊維業界、進藤英介の元部下でライバル会社の部長の杉森三二郎と荒谷壮吉。二人はイタリアの会社との新素材ポリプロピレンの技術導入契約を賭けて囲碁で勝負する事になった。通産相は石油化学第一期計画のポリエチレンが完成したばかりで次の段階の認可には否定的。共倒れを防ぐ為の勝負だった。結果は、そして二人の間に……。 |
良くも悪くも技術開発の話は古びてしまう。当時は未だ護送船団方式だったのだろうか。時代背景を考慮すれば代表作といえる出来だと思う。 |
( 探偵文学 1936.10. ) 『戦前探偵小説四人集』 論創社・論創ミステリ叢書50 2011.06.30 |
フロイトと探偵小説を結び付け書き上げ森下氏にみてもらった。その後精神分析は一篇のみ。 |
( シュピオ 1937.06. ) 『戦前探偵小説四人集』 論創社・論創ミステリ叢書50 2011.06.30 |
シュピオ直木賞記念号の感想は旧作が読めた事。最近読んだ一篇の感想は「爬虫館事件」が読めた事 |
( シュピオ 1938.02. ) 『戦前探偵小説四人集』 論創社・論創ミステリ叢書50 2011.06.30 |
読むのにスランプ状態。「血闘記」渡部啓介、「鼻欠け三重殺人事件」オースチン、「美女を生んだ仏像の話」龍胆寺雄(中央公論)。 |
( 東洋経済新報社 1957.09.25 )(国DC※) |
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