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若松秀雄 作品 |
Since: 2023.01.15 Last Update: 2023.02.05 |
略年譜 - 探偵小説 - 随筆 |
1913.頃(大正2年頃) 正確な生年および出身地不明(多分名古屋市港区)。家は麦稈漂白らしい。戦後しばらくの住所も名古屋市港区。
19xx.xx. 愛知五中(熱田中学)卒または五中の井上良夫の弟の友人
1934.02. 「金曜日殺人事件」がぷろふいる に掲載
1940.xx. 応召
1947.04. 服部元正、福田祥男と新探偵小説社を設立、新探偵小説を発行
1949.08. 「情熱の犯罪」を別冊物語に掲載
1951.06.〜 CBCラジオのスリラー劇場、CBC推理クラブの原作担当
195x.xx. CBC勤務
1967.xx. 以降不明(『民間放送全職員人名簿 昭和42年度版』に名前あり)
筆名は、若松秀雄、河田一(挿絵)
( ぷろふいる 1934.02. ) ( 『新人傑作探偵小説選集 昭和十年版』 ぷろふいる社 1935.08.09 ) |
金曜日の夜、Mアパートで鬼怒川洋一が密室状態の中で棚にあった青銅の花瓶で頭を打たれて死んでいた。晃二、耽三、絹子の弟妹が同じアパートの別部屋にいた。隣は画家の由利信雄。発見者は約束時間に訪れたが部屋におらず三十分後に訪れた藤堂将介。捜査は会津警部と平戸刑事。翌金曜日、密室ではないが同じように晃二が死んでいた。翌金曜日……。 |
本格推理(パズル)小説。密室とはいえなかったりトリック的に新味がなかったり心理的なものがなかったり、純粋な犯人当てに近い。手懸りや他の可能性の排除もそれなりにある力作。毎金曜日である理由は二通り想像できるが不明のまま。 |
( ぷろふいる 1934.08. ) |
伊奈邸で銃声がした。巡回中の山岡巡査は伊奈進三が春子夫人の部屋で、銃弾が入っていないと思っていた拳銃で城木正平に手を傷つけられたという。四日後、銃声を聞いた山岡巡査は秘書秋村恭助と進三の死体を発見、窓から逃げる男を見ていた。会津警部と平戸刑事が駈けつける。夫人は出かけていたはずだというが駅で古島次郎と会い、後で邸でまた会う事を約して邸へ戻ったらしい。コンパクト、床の血痕、窓の指紋、弾痕、ガラス片……。 |
本格推理(パズル)小説。条件設定は上手いが提示は断定に過ぎる点もある。新味はないが手懸りなどそれなりに散りばめられている。 |
( ぷろふいる 1935.04. ) |
土岐重四郎は会津警部と平戸刑事にに心当たりのない脅迫状について相談する。四日後、上野Mアパートで土岐が殺されたと通報があり駈けつけて発見者葦澤成六らに聞き取りしていると土岐が帰宅、死体は共同経営者秋山清だった。秋山と同居の従弟藤浪淳三は土岐からの電話で出かけたという。土岐は秋山から電話で呼び出されていた。マスクの男、眼帯、附髭、手形、電話、筆跡、銃声……。 |
本格推理(パズル)風ではあるが、どこに抜かりがあったかというような感じ。最後の出来事はご都合主義的だとしてもよくわからない。 |
( 新探偵小説 1947.04. ) |
( 物語増刊『新選探偵小説十二人集』 中部日本新聞社 1947.09.20 ) |
( パレス5号 1947.xx. ) |
( 仮面 1948.03. ) |
( 新探偵小説 1948.07. ) |
( 物語 1948.07. ) new |
( 妖奇 1948.08. ) |
漁色癖のある木戸氏はダンサーの珠美との情事。左足に繃帯を巻いているがそこには蛇の刺青が。木戸氏に囲われている久保田芳枝は木戸氏と珠美との事を手紙で知る。芳枝は珠美に復讐するという紙片を残して行方不明。その後木戸氏は珠美の寝室で刺青の女の死体を見つける。温泉町のカフェーで木戸氏は……。 |
顔のない死体のバリエーション。刺青と場所以外の特徴もあると思うがトリック自体は伏線描写もあり考えられている。結末も想像ということで納得。※『「妖奇」傑作選』巻末リストでは岩本秀雄になっている |
( 物語増刊 1948.08. ) |
( 小説 1948.09.合併号 ) |
( パレス8号 1948.xx. ) |
( 探偵趣味 1949.01. ) |
( 物語 1949.02. ) |
( 別冊物語 1949.08. ) |
( 物語 1948.12. ) new |
( 婦人ウィークリー 1950.06.19 ) new |
( 読切小説集 ((名古屋)テラス社) 1950.08. ) |
( 読切小説集 ((名古屋)テラス社) 1951.07. ) new ( 艶笑読物 1954.xx. ) |
( 中日ウィークリー 1951.10.24 ) new |
( 中日ウィークリー 1951.11.28 ) new |
( 名古屋タイムズ 1952.01.22〜26 ) new |
( 名古屋タイムズ 1952.02.10,11 ) new |
( 名古屋タイムズ 1952.02.17,18 ) new |
( 中日ウィークリー 1952.02.20 ) new |
( 名古屋タイムズ 1952.03.05〜10 ) new |
( 名古屋タイムズ 1952.04.01〜04 ) new |
( 名古屋タイムズ 1952.04.08,09 ) new |
( 名古屋タイムズ 1952.04.21〜23 ) new |
( 名古屋タイムズ 1952.04.29,30 ) new |
( 名古屋タイムズ 1952.06.04〜14,18 ) |
東山公園近くのアパート圓山荘、十三号室の学生山村達夫が隣の十四号室から男女の言い争いの声と扉の音と倒れる音を聞いた。楽士島田源吉が刺殺されていた。向いの十八号室の大岡芳三は裏階段を下りる女の後姿を見たという。望月弁護士は白井警部に扉が開いてから刺したと指摘する。拭われた短刀の指紋と残っていた扉の指紋。自殺した女性、人妻小野里子、ダンサー舟山圭子、恨みをもっていた渡辺健三。大岡と圭子、山村と渡辺。そして第二の事件が……。 |
手懸りはわかり易く正解者も多かったもよう。 |
( 名古屋タイムズ 1952.07.12〜14 ) new |
( 中日ウィークリー 1952.07.02 ) new |
( 名古屋タイムズ 1952.07.30,31 ) |
木村氏は春子夫人の誕生日の為にダイヤを手に入れたが帰宅すると箱ごとなくなっていた。秘書の山川に渡してもおらず宝石商に置き忘れてもいなかった。新聞に懸賞広告を出したところ山川の妻かね子が来て……。。 |
ひねりを効かせた小品。人柄をも見込んだのだろうか。 |
( 名古屋タイムズ 1952.08.25〜09.03,08 ) |
南知多の海水浴場。派出看護婦の木村とし子と岡田貞子と松島志津江が清風館に宿泊していた。とし子と貞子は志津江に望帆楼に宿泊している宮原啓一を電話で呼び出させ、志津江には睡眠薬を飲ませて盗人に殺害されたように見せかけ驚かせる計画をたてた。とし子と貞子も眠らされ、起きると志津江は殺されていた。涼を求めて来ていた望月弁護士。盗まれた財布と指輪、写真、そして睡眠薬……。 |
解決編直前の文でほぼ犯人はわかる。微妙に誤植(?)もあり混乱はするが。 |
( 中日ウィークリー 1952.12.17 ) new |
( 名古屋タイムズ 1952.12.22〜29 ) new |
( 譚海 1953.10. ) |
( ぷろふいる 1937.03. ) |
昭和十一年十一月下旬、医者の私楠見は友人轟検事の療養として妹秋子の嫁ぎ先の菅の琵琶湖畔伊吹山麓の別荘近江荘へ行った。轟と秋子は相思の仲だったが突然秋子は菅と結婚した。菅は誰からも好かれていないような男だった。小間使いの小夜は菅の子を身ごもっていた。菅が自室で銃殺された。銃声で階下へ降りた私は扉の前に小夜がいて、部屋の窓は閉じられただけだった。秋子は眠っていて轟は外出していた。警察は小夜を連行、轟は無実と確信して謎を解こうとする……。 |
トリックは既に海外作品にあるとはいえ、設定や構成が意外に良くできた作品。題名には意表をつかれた。名古屋探偵倶楽部作だがアイディアやプロットは複数、中心的な執筆者は若松秀雄だった気がする。 |
( 新東海新聞 1947.11.02 ) |
( 名古屋タイムス 1947.11.10 ) |
( 神港夕刊 1947.11.15 ) |
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