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Since 9th Jun 1998 Last Update 16th Mar. 1999 |
《収録作》 「悟りを開いたのはいつですか?」 「邪馬台国はどこですか?」 「聖徳太子はだれですか?」 「謀叛の動機はなんですか?」 「維新が起きたのはなぜですか?」 「奇蹟はどのようになされたのですか?」 △「解説」橋本直樹 |
カウンター席だけのバーで、バーテンダーの松永の前に日本古代史専攻の三谷敦彦教授、世界史の早乙女静香助手、謎の男宮田六郎が集まった時、歴史の謎が討論される。Whenの仏陀・Whereの邪馬台国・Whoの聖徳太子・Whatの明智光秀・Whyの明治維新・Howのキリスト、それぞれが宮田の独自の結末へと導かれる。 |
「悟り」では最後の部分が秀逸ですが、途中はやや生彩に欠けるかなという所。「邪馬台国」は一番の力作でしょうか。理由付けで無理矢理もありますが、納得出来る所もあります。「聖徳太子」はやや突飛で無理が感じられたのは私だけでしょうか。「謀叛」は逆に、細かいことを除けばそれほど新鮮には感じられませんでした。「維新」では、そこまでは無理としても部分的には有り得そうです。「奇蹟」もまあ細かいことを除けば有り得るかも。総じて、決めつけている事柄もあって、酒の上で一つの可能性を提示したという域を出ないですが、気楽に笑い飛ばしながら読める歴史ミステリです。ただ、思わぬ所で思わぬ単語や現代の人物が出て来るのですが、静香の口調のせいで洒落た作品にはなりそこねた・・かな。(1998.06.09) |
「アニマル色の涙」 (小説non 1999.02.)
『不透明な殺人』(有栖川有栖・法月綸太郎ほか) 祥伝社文庫 1999.02.20 |
伝説のサイコセラピスト、波田煌子。その「なみだ研究所」で働く事になったぼく。まずは、波田先生のカウンセリングを横で見て勉強する事になった。クライアントは動物に関する夢や妄想を見るという。分裂症患者と思えるクライアントは果たして・・。 |
改行の多い文章や散りばめられたギャグ。カウンセリングによってホームズのように心の悩みを取り除く波田先生。笑いながら読んでしまい、気が付いたら終わっていたという感じの作品。特にラストは一気に畳みかけて抱腹絶倒!(1999.03.15) |
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