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林不忘 作品 |
Since: 2022.09.05 Last Update: 2024.06.02 |
林不忘
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牧逸馬(別ページ)
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谷譲次(別ページ) 略年譜 - 捕物帳 - 丹下左膳 - その他 - 随筆 - 著書 |
1900.01.17(明治33年) 新潟県佐渡にて生まれる。本名は長谷川海太郎
1902.xx. 函館に転居
1920.xx. 渡米
1924.頃 谷戸に住む
1925.03. 「のの字の刀痕」を探偵文芸に掲載
1926.xx. 鎌倉に住む
1927.10. 『新版大岡政談』連載開始
1933.xx. 『一人三人全集』新潮社 刊行開始
1935.06.29(昭和10年) 死去
筆名は、牧逸馬、谷譲次、林不忘、頼市彦、海太郎、阿多羅緒児、田野郎、迂名気迷子、ほか
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( 探偵文芸 1925.03. ) ( 『巷説享保図絵・藤吉捕物帖』 新潮社・一人三人全集12 1935.03.19 )(国DC※) ( 『影人形 釘抜藤吉捕物覚書』 同光社 1955.03. )(国DC※) ( 『釘抜藤吉捕物覚書 時代捕物』 河出書房新社・ 一人三人全集1 1970.01.15 )(国DC※)(青空) ( 『藤吉捕物覚書』 廣済堂出版 1972.09. ) ( 『八百八町捕物控 時代小説の楽しみ4』縄田一男編 新潮社 1990.06.05 ) ( 『八百八町捕物控 時代小説の楽しみ4』縄田一男編 新潮文庫(な-29-04) 1994.11.01 ) 『仕留め技捕物帳 捕物界の異能者たち 時代小説ベスト・アンソロジー2』菊池仁編 福武文庫(き-07-02) 1995.05.10 『「探偵文藝」傑作選 幻の探偵雑誌5』ミステリー文学資料館編 光文社文庫(み-19-05) 2001.02.20 『林不忘探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書29 2007.08.30 |
足が釘抜のように曲がっているところから釘抜藤吉と異名をとえう八丁堀の親分。下っ引きの勘弁勘次が通りすがりに出会った事件。杵屋助三郎と女房お銀が甲府へ出かけた留守で兄の栄次が土間から台所へ血を流し死んでいた。落ちていた刃物、焼けただれた顏、閉ざされた格子戸と細かい傷跡。藤吉は出向いて……。 |
翻案らしいとの事。多くの手懸りやホームズ流推理など、粗筋のような印象。題名の意味が今ひとつ理解できない。本来はカタカナか? |
( 探偵文芸 1925.04. ) 『新進作家集』 平凡社・現代大衆文学全集35 1928.12.01 (国DC※) ( 『牧逸馬・城昌幸集』 改造社・日本探偵小説全集19 1930.02.03 )(国DC※) ( 『丹下左膳(下)日光の巻・藤吉捕物帖』 新潮社・一人三人全集10 1934.12.12 ) ( 『釘抜藤吉捕物覚書 時代捕物』 河出書房新社・ 一人三人全集1 1970.01.15 )(国DC※)(青空) ( 『藤吉捕物覚書』 廣済堂出版 1972.09. ) 『捕物時代小説選集4 釘抜藤吉捕物覚書 他6編』志村有弘編 春陽文庫(A80-14) 2000.05.20 『「探偵文藝」傑作選 幻の探偵雑誌5』ミステリー文学資料館編 光文社文庫(み-19-05) 2001.02.20 『林不忘探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書29 2007.08.30 |
具足町葉茶屋徳撰の仙太郎が来て旦那が首を吊ったという。岡っ引き葬式彦兵衛をつれて出かける。足下には宇治の茶の空き箱。彦兵衛が箱にのって固い結びを解こうとするが箱が毀れる。主人撰十は小間使いとの間に徳松という子がいたが石巻に母子で帰していた。東北に行っていた越後の上布屋清二郎に行方を探させていて……。 |
翻案らしいとの事。多くの手懸りから絞っていく。粗筋に近い印象。下げの若布の意味は何だろうか。 |
( 探偵文芸 1925.05. ) ( 『巷説享保図絵・藤吉捕物帖』 新潮社・一人三人全集12 1935.03.19 )(国DC※) ( 『影人形 釘抜藤吉捕物覚書』 同光社 1955.03. )(国DC※) ( 『釘抜藤吉捕物覚書 時代捕物』 河出書房新社・ 一人三人全集1 1970.01.15 )(国DC※)(青空) ( 『藤吉捕物覚書』 廣済堂出版 1972.09. ) 『「探偵文藝」傑作選 幻の探偵雑誌5』ミステリー文学資料館編 光文社文庫(み-19-05) 2001.02.20 『林不忘探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書29 2007.08.30 |
安政五年四月二十三日。髪床の親方甚八は藤吉に語る。蔵前人形問屋の若主人清水屋伝次郎が女に掏られたところを大須賀玄内という浪人に助けられた。後日伝次郎が訪ねて行き、次第に碁を打つ間柄となった。玄内宅に一泊した時、井戸から出てきたばかりという女が安政の大地震で死んだ叶屋の主人が寮の抜地獄に大金を隠したという。伝次郎は持主河内屋から買い取る。話を聞いた藤吉は……。 |
翻案のような気もする。ヤマが外れた/当たったという感じの話。弟という存在が気になる。 |
( 苦楽 1926.07. ) 『新進作家集』 平凡社・現代大衆文学全集35 1928.12.01 (国DC※) ( 『牧逸馬・城昌幸集』 改造社・日本探偵小説全集19 1930.02.03 )(国DC※) ( 『丹下左膳(下)日光の巻・藤吉捕物帖』 新潮社・一人三人全集10 1934.12.12 ) ( 『影人形 釘抜藤吉捕物覚書』 同光社 1955.03. )(国DC※) ( 『釘抜藤吉捕物覚書 時代捕物』 河出書房新社・ 一人三人全集1 1970.01.15 )(国DC※)(青空) ( 『藤吉捕物覚書』 廣済堂出版 1972.09. ) 『捕物時代小説選集4 釘抜藤吉捕物覚書 他6編』志村有弘編 春陽文庫(A80-14) 2000.05.20 『林不忘探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書29 2007.08.30 |
葬式彦兵衛が随全寺の石垣で咽喉を切られた女を見つけた。藤吉らが現場へ行く。雨に濡れた地面に黄色の花。若い僧と無頼漢を怖がっていた被害者お新。寺男の足袋。藤吉は……。 |
意外ともいえる手懸りを元に目星をつける作品。何なのか伏せられていて進行するが、明かされた結末には納得。フェアであろうとするところに無理はあるがシリーズの代表作といえる。 |
( 苦楽 1926.08. ) 『新進作家集』 平凡社・現代大衆文学全集35 1928.12.01 (国DC※) ( 『牧逸馬・城昌幸集』 改造社・日本探偵小説全集19 1930.02.03 )(国DC※) ( 『丹下左膳(下)日光の巻・藤吉捕物帖』 新潮社・一人三人全集10 1934.12.12 ) ( 『影人形 釘抜藤吉捕物覚書』 同光社 1955.03. )(国DC※) ( 『釘抜藤吉捕物覚書 時代捕物』 河出書房新社・ 一人三人全集1 1970.01.15 )(国DC※)(青空) ( 『藤吉捕物覚書』 廣済堂出版 1972.09. ) 『捕物時代小説選集4 釘抜藤吉捕物覚書 他6編』志村有弘編 春陽文庫(A80-14) 2000.05.20 『林不忘探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書29 2007.08.30 |
雨上がりの朝、女隠居お定が行方不明になっている味噌問屋八州屋主人が殺されていると知らせがあった。八州屋の女隠居お定の行方不明で出入りしていた駒蔵身内の味噌松が発見者。被害者の足跡とお内儀おみつと味噌松の足跡、烏、船、久松留守、凶器と血潮、溝、傘、男。藤吉は観察していき……。 |
細かい状況の積み重ねで解決していく。トリック的には複数の積み重ねの作品。 |
( 苦楽 1926.09. ) 『新進作家集』 平凡社・現代大衆文学全集35 1928.12.01 (国DC※) ( 『牧逸馬・城昌幸集』 改造社・日本探偵小説全集19 1930.02.03 )(国DC※) ( 『丹下左膳(下)日光の巻・藤吉捕物帖』 新潮社・一人三人全集10 1934.12.12 ) ( 『影人形 釘抜藤吉捕物覚書』 同光社 1955.03. )(国DC※) ( 『釘抜藤吉捕物覚書 時代捕物』 河出書房新社・ 一人三人全集1 1970.01.15 )(国DC※)(青空) ( 『藤吉捕物覚書』 廣済堂出版 1972.09. ) 『日本の名探偵 別冊文芸読本』横溝正史編 河出書房新社 1980.02.29 『捕物時代小説選集4 釘抜藤吉捕物覚書 他6編』志村有弘編 春陽文庫(A80-14) 2000.05.20 『林不忘探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書29 2007.08.30 |
土蔵破りの卍の富五郎は捕らえられたが逃げ出した。踏み込んだ時には死体に涙する女房だったが翌朝にはいなくなっていた。王子槍祭の前夜、小間物師与惣次は美女を送るが襲われ気を失い、家に運ばれた。女の夫に眠らされて気付くと街道で頭は坊主だった。藤吉親分は話を聞くと……。 |
ほぼ一点で見抜く話。準備と事後、少々無理無駄がありすぎるような。氷はよくわからない。 |
( 苦楽 1926.10. ) ( 『巷説享保図絵・藤吉捕物帖』 新潮社・一人三人全集12 1935.03.19 )(国DC※) ( 『釘抜藤吉捕物覚書 時代捕物』 河出書房新社・ 一人三人全集1 1970.01.15 )(国DC※)(青空) ( 『藤吉捕物覚書』 廣済堂出版 1972.09. ) 『林不忘探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書29 2007.08.30 |
近江屋の前で毎日狂女お艶が唄う、仇敵に近江屋、お茶漬けさらさら。因業久兵衛のもとの舞い込んだ。近江屋の依頼で調査する藤吉。夜、近江屋の大番頭元七に会いに男が現れ、藤吉は……。 |
営業妨害の話。唄は面白くはあるが、後をつけたらわかったといだけに近い。先払いとか安易にすぎるような。 |
( 苦楽 1927.02. ) 『新進作家集』 平凡社・現代大衆文学全集35 1928.12.01 (国DC※) ( 『牧逸馬・城昌幸集』 改造社・日本探偵小説全集19 1930.02.03 )(国DC※) ( 『丹下左膳(下)日光の巻・藤吉捕物帖』 新潮社・一人三人全集10 1934.12.12 ) ( 『影人形 釘抜藤吉捕物覚書』 同光社 1955.03. )(国DC※) ( 『釘抜藤吉捕物覚書 時代捕物』 河出書房新社・ 一人三人全集1 1970.01.15 )(国DC※)(青空) ( 『藤吉捕物覚書』 廣済堂出版 1972.09. ) 『林不忘探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書29 2007.08.30 |
葬式彦兵衛は巻紙片を拾い、行方不明者多発の高札付近で犬が加えていた人の頬肉片を得た。おりん、お滝とお久美、お鈴、酉年。蒲鉾の磯屋平兵衛は先代の死後に娘おりんと暖簾を継いでいたが味が落ちたと落ち目になっていた。おりん行方不明の後に味が良くなったとも。藤吉らは……。 |
怪奇小説。道具立てばかりで謎が多く残る作品。 |
( 苦楽 1927.03. ) ( 『巷説享保図絵・藤吉捕物帖』 新潮社・一人三人全集12 1935.03.19 )(国DC※) ( 『影人形 釘抜藤吉捕物覚書』 同光社 1955.03. )(国DC※) ( 『釘抜藤吉捕物覚書 時代捕物』 河出書房新社・ 一人三人全集1 1970.01.15 )(国DC※)(青空) ( 『藤吉捕物覚書』 廣済堂出版 1972.09. ) 『林不忘探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書29 2007.08.30 |
桔梗屋の店先、笊の代りに竹に刺されていたのは男の生首だった。桔梗屋八郎兵衛、娘お糸、浦和から戻った許婚弥吉。勘次がお糸の後をつけると乳母おりきの家へ。建築中の隣家の壁からは胴体が。吾妻屋の女形嵐翫之丞。藤吉らは芝居を……。 |
不審を抱いたのがどこかというような話。芝居部分は面白いが、なぜ人相不明で首を切って曝したかはよくわからない。 |
( 苦楽 1927.05. ) ( 『影人形 釘抜藤吉捕物覚書』 同光社 1955.03. )(国DC※) ( 『釘抜藤吉捕物覚書 時代捕物』 河出書房新社・ 一人三人全集1 1970.01.15 )(国DC※)(青空) ( 『藤吉捕物覚書』 廣済堂出版 1972.09. ) 『林不忘探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書29 2007.08.30 |
暴風雨の夜、鋳掛屋佐平次の犬の甚右衛門に導かれて釘抜藤吉、勘弁勘次、葬式彦兵衛は木槌山の土手の陰へ行く。高利貸しの草加屋伊兵衛が矢で殺されていた。天誅の矢文、八百駒の提灯と高下駄、百合の花、落書き。甚右衛門を追って藤吉と佐平次は弓の名人の浪人御家新の家へ。佐平次の家にいたという。襲われた藤吉。藤吉は……。 |
無意識の部分を試すのは面白い。嵐の中のはずなのに、よくわからない部分も少なくない。 |
( 朝日 1931.01. ) ( 『影人形 釘抜藤吉捕物覚書』 同光社 1955.03. )(国DC※) ( 『釘抜藤吉捕物覚書 時代捕物』 河出書房新社・ 一人三人全集1 1970.01.15 )(国DC※)(青空) ( 『藤吉捕物覚書』 廣済堂出版 1972.09. ) 『林不忘探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書29 2007.08.30 ( 『横溝正史が選ぶ日本の名探偵 戦前ミステリー篇』横溝正史編 河出文庫(よ-22-01) 2022.06.20 ) |
御家人の次男坊で放浪の末十手捕縄の親分となった釘抜藤吉。旅籠鍋屋の女主人お美野の死体が宿泊人初太郎の前で宙乗りをしたという。二階から階下に下がり釣り上げられていった。二階に上ると部屋に倒れていた。初太郎の隣室の宇之吉、お美野の妹の文字若。藤吉は死体を見て……。 |
犯人消失の謎でトリック部分はある程度は考えられていて良い。しかし他の宿泊客や女中はいなかったのだろうか。決め手の一つも後出しかつ偶然なのが惜しまれる。掲載誌変更の為か藤吉らの説明が詳しい。 |
( 朝日 1931.02.〜03. ) 『林不忘探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書29 2007.08.30 |
大雪が止み、藤吉と勘次と葛西屋小僧が俯伏せで額を打って凍死している男を見つけた。川原崎座の木戸番の権九郎で息子伝次と暮すけちん坊で偏屈な男だった。藤吉は伝次と会う。伝次は帰宅時には既に寝ていると思い死体は見かけなかったという。権九郎は荻の湯の伊三郎と会っていたという。借金の担保にお紋を要求していた権九郎、お紋に恋していた伝次。藤吉は鉄と八の話から……。 |
トリックと解明は良いとしても必然性がわからない。意図していない偶然の結果だろうか。見抜く一点は微妙。 |
( 朝日 1931.04. ) ( 『巷説享保図絵・藤吉捕物帖』 新潮社・一人三人全集12 1935.03.19 )(国DC※) ( 『影人形 釘抜藤吉捕物覚書』 同光社 1955.03. )(国DC※) ( 『釘抜藤吉捕物覚書 時代捕物』 河出書房新社・ 一人三人全集1 1970.01.15 )(国DC※)(青空) ( 『藤吉捕物覚書』 廣済堂出版 1972.09. ) 『林不忘探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書29 2007.08.30 |
石揚げ場の番小屋の惣平次と妻おこうと息子の瓦職庄太郎。故郷許からの知人の武士久住希十郎が国に帰ることになり三つの願いをかなえるという竜手を置いていった。百両を願った惣平次だが庄太郎の香典だった。初七日に藤吉が訪れ……。 |
怪談。三つの願いの話。当時としては新しかったのかもしれないがオチも含めてありきたり。※解題によれば1902年作品のほぼ忠実な翻案とのこと。 |
( 朝日 1931.05.〜06. ) ( 『影人形 釘抜藤吉捕物覚書』 同光社 1955.03. )(国DC※) ( 『釘抜藤吉捕物覚書 時代捕物』 河出書房新社・ 一人三人全集1 1970.01.15 )(国DC※)(青空) ( 『藤吉捕物覚書』 廣済堂出版 1972.09. ) 『林不忘探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書29 2007.08.30 |
柳江亭。浮世亭円枝の高座、力持ちの大石武右衛門の演技が終わり次の演目のとき、出方の一人が席主の幸七に知らせ、幸七は藤吉に殺しがあったと言ってきた。廊下の真中あたりで絞殺されていた武右衛門。出待ち部屋では人形大夫竹久紋之助とおこよが話していた。障子に映った袴を穿いた人間の影。人はいなかった。藤吉は……。 |
不可能性の演出はわかるがかなり危うい行為のような。人情味ある結末は良い感じ。 |
( ポケット 1927.01. ) ( 『魔像・煩悩秘文書・早耳三次捕物聞書』 新潮社・一人三人全集11 1934.11.06 ) ( 『釘抜藤吉捕物覚書 時代捕物』 河出書房新社・ 一人三人全集1 1970.01.15 )(国DC※)(青空) ( 『藤吉捕物覚書』 廣済堂出版 1972.09. ) 『林不忘探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書29 2007.08.30 |
知人の祖父が江戸花川戸で早耳の三次という捕物名人であることが判り聞き書きする。井戸でお菊の斬殺死体が見つかった。井戸水を使う音、お菊の櫛、血潮、日和下駄から夜鳴き饂飩屋の蜻蛉の辰が疑われた。早耳三次は蜻蛉の辰の肩から辻駕籠を担いでいる見当をつけて後をつけていくと……。 |
探偵小説味が濃い作品。なぜ井戸なのか、なぜ命拾いしたのかはよくわからないが、偶然を思わせない筋の運びは上手い。 |
( ポケット 1927.02. ) ( 『魔像・煩悩秘文書・早耳三次捕物聞書』 新潮社・一人三人全集11 1934.11.06 ) ( 『釘抜藤吉捕物覚書 時代捕物』 河出書房新社・ 一人三人全集1 1970.01.15 )(国DC※)(青空) ( 『藤吉捕物覚書』 廣済堂出版 1972.09. ) 『林不忘探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書29 2007.08.30 |
冬の大川、身投げを目撃した早耳三次が引き上げると煎餅屋伊助の女房お藤だった。お藤が小間物屋亀安で丑紅珊瑚を万引きしたと疑われ、帯の間から見つかっていた。固練りの髪付け伽羅油。早耳三次は亀安で万引き騒動の時の様子を聞いて……。 |
探偵小説味が濃い作品。トリック自体はありがちだが追及していく手順には全く無理がなく上手くまとまっている。 |
( 講談雑誌 1928.01. ) ( 『魔像・煩悩秘文書・早耳三次捕物聞書』 新潮社・一人三人全集11 1934.11.06 ) ( 『釘抜藤吉捕物覚書 時代捕物』 河出書房新社・ 一人三人全集1 1970.01.15 )(国DC※)(青空) ( 『藤吉捕物覚書』 廣済堂出版 1972.09. ) 『林不忘探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書29 2007.08.30 |
第一話、棟割り長屋の差配源右衛門の隣に子供連れの女が移ってきた。夜中の物音、一晩一枚の小判。源右衛門は話を聞いて……。第二話、質屋兼久に甲府の家主が現れ、住んでいたお婆さんが死んだ時に娘宛に二百両を残していたので探していると人相書きを置いていった。そっくりな娘が現れ、主人久兵衛は、そして早耳三次は……。 |
詐欺事件。結果としてユーモア味ある作品となっていて面白い。 |
( 初出不明 ) ( 『ヴェランダの椅子 現代ユウモア全集22』牧逸馬 現代ユウモア全集刊行会 1930.03.30 )(国DC※) ( 『魔像・煩悩秘文書・早耳三次捕物聞書』 新潮社・一人三人全集11 1934.11.06 ) ( 『釘抜藤吉捕物覚書 時代捕物』 河出書房新社・ 一人三人全集1 1970.01.15 )(国DC※)(青空) ( 『藤吉捕物覚書』 廣済堂出版 1972.09. ) 『白仙境 ミステリー2』牧逸馬 現代教養文庫(856) 1975.11.15 『林不忘探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書29 2007.08.30 |
清酒問屋和泉屋に毎日酒を一合買いに来る白装束で濡れた女。主人が後をつけると海に入っていった。つけ出して五日目、女は和泉屋主人に竜神の使いだと言う。竜神を迎えるため主人は、そして早耳三次は……。 |
ユーモアというより結末は駄洒落の積み重ねのような作品。畳みかけるところは上手い。 |
( 東京日日新聞夕刊 1927.10.15〜1928.05.31 ) ( 『大岡政談』 平凡社 1928.07.05 ) ( 『林不忘集』 平凡社・現代大衆文学全集続1 1930.08.05 ) ( 『大岡政談』 新潮社・一人三人全集8 1933.12.25 ) ( 『大岡政談・つゞれ烏羽玉』 平凡社・ 大衆文学名作選6 1935.08. ) ( 『大岡政談(上)』 新潮文庫(193) 1936.09. ) ( 『大岡政談(下)』 新潮文庫(194) 1936.09. ) ( 『丹下左膳1乾雲坤竜の巻』 宝雲舎 1948.09. ) ( 『丹下左膳2北国旅日記の巻』 宝雲舎 1948.10.30 ) ( 『林不忘篇』 春陽堂・現代大衆文学全集11 1950.07. ) ( 『丹下左膳(前)』 春陽堂 1952.02. ) ( 『新版大岡政談(上)乾雲坤竜の巻』 同光社 1955.01.20 )(国DC※) ( 『新版大岡政談(下)』 同光社 1955.03.10 )(国DC※) ( 『丹下左膳 乾雲の巻』 同光社 1956.02.25 ) ( 『丹下左膳 坤龍の巻』 同光社 1956.02.25 ) ( 『丹下左膳1』 新潮文庫(草158-A) 1959.01.10 ) ( 『丹下左膳2』 新潮文庫(草158-B) 1959.02.20 ) ( 『丹下左膳』 東都書房・名作文庫4 1965.07.20 ) ( 『林不忘』大仏次郎、川口松太郎、海音寺潮五郎、村上元三、松本清張監修 河出書房新社・カラー版国民の文学10 1968.01.25 )(国DC※) ( 『魔像・丹下左膳』 番町書房・日本伝奇名作全集5 1970.01.25 )(国DC※) ( 『丹下左膳 完本1』 立風書房 1970.04.15 ) ( 『丹下左膳 完本2』 立風書房 1970.04.15 ) ( 『丹下左膳(乾雲坤竜の巻)』 河出書房新社 1974.10.20 ) ( 『丹下左膳1乾雲坤竜の巻1』 富士見時代小説文庫(19-01) 1984.12.01 ) ( 『丹下左膳2乾雲坤竜の巻2』 富士見時代小説文庫(19-02) 1984.12.01 ) 部分(髑髏の譜)( オール読物 1989.10. ) 部分( 別冊小説新潮 1990.02. ) 部分( 『時代小説・十二人のヒーロー 時代小説の楽しみ別巻』 新潮社 1990.11.25 ) ( 『丹下左膳 乾雲坤竜の巻』 山手書房新社・林不忘傑作選1 1992.07.20 )(青空) ( 『丹下左膳 続・乾雲坤竜の巻 林不忘傑作選2』 山手書房新社・林不忘傑作選2 1992.07.20 )(青空) ( 『丹下左膳 乾雲坤竜の巻(上)』 講談社大衆文学館(は-02-01) 1996.03.20 ) ( 『丹下左膳 乾雲坤竜の巻(下)』 講談社大衆文学館(は-02-02) 1996.04.20 ) ( 『丹下左膳 乾雲坤竜の巻』 光文社時代小説文庫(は-22-01) 2004.05. ) 部分( 『颯爽登場!第一話 時代小説ヒーロー初見参』新潮社編、高橋千劔破監修 新潮社文庫(し-22-61) 2004.07.01 ) |
( 東京日日新聞夕刊 1933.06.07〜11.05 ) ( 『丹下左膳(上)こけ猿の巻』 新潮社・一人三人全集9 1934.06.25 ) ( 『丹下左膳 こけ猿の巻・日光の巻』 新潮社 1935.08.15 ) ( 『丹下左膳3こけ猿の巻』 宝雲舎 1948.12.20 ) ( 『丹下左膳4続こけ猿の巻』 宝雲舎 1948.xx. ) ( 『林不忘篇』 春陽堂・現代大衆文学全集11 1950.07. ) ( 『丹下左膳(後)』 春陽堂 1952.02. ) ( 『丹下左膳(上)』 同光社磯部書房・時代小説名作全集, 9-11 1953.08.20 ) ( 『丹下左膳(中)』 同光社磯部書房・時代小説名作全集, 9-11 1953.09.15 ) ( 『林不忘集・国枝史郎集』 河出書房・大衆文学代表作全集15 1955.07. )(国DC※) ( 『佐々木味津三集・林不忘集』 講談社・現代長編小説全集45 1959.10.22 )(国DC※) ( 『丹下左膳3』 新潮文庫(草158-C) 1959.02.28 ) ( 『丹下左膳 こけ猿の巻』 双葉新書 1965.08.01 ) ( 『丹下左膳 時代小説』 河出書房新社・ 一人三人全集2 1970.04.15 )(国DC※) ( 『丹下左膳 完本3』 立風書房 1970.05.15 ) ( 『丹下左膳 完本4』 立風書房 1970.05.15 ) ( 『林不忘・牧逸馬・谷譲次』 講談社・大衆文学大系18 1972.10.20 )(国DC※) ( 『丹下左膳(こけ猿の巻)』 河出書房新社 1974.10. ) ( 『林不忘集』 筑摩書房・昭和国民文学全集4 1974.06.25 )(国DC※) ( 『林不忘集』 筑摩書房・昭和国民文学全集6 1979.03.25 )(国DC※) ( 『丹下左膳3こけ猿の巻1』 富士見時代小説文庫(19-03) 1984.12. ) ( 『丹下左膳4こけ猿の巻2』 富士見時代小説文庫(19-04) 1984.12. ) ( 『丹下左膳 こけ猿の巻』 山手書房新社・林不忘傑作選3 1992.08.20 )(青空) ( 『丹下左膳 続・こけ猿の巻』 山手書房新社・林不忘傑作選4 1992.08.20 )(青空) ( 『丹下左膳 こけ猿の巻』 光文社時代小説文庫(は-22-02) 2004.06. ) |
( 讀賣新聞 1934.01.30〜09.20 ) ( 『丹下左膳(下)日光の巻・藤吉捕物帖』 新潮社・一人三人全集10 1934.12.12 ) ( 『丹下左膳 こけ猿の巻・日光の巻』 新潮社 1935.08.15 ) ( 『丹下左膳5完結の巻』 宝雲舎 1949.xx. ) ( 『丹下左膳(下)』 同光社磯部書房・時代小説名作全集, 9-11 1953.09.25 ) ( 『林不忘集・国枝史郎集』 河出書房・大衆文学代表作全集15 1955.07. )(国DC※) ( 『丹下左膳4』 新潮文庫(草158-D) 1959.03.15 ) ( 『丹下左膳 日光の巻』 双葉新書 1965.09.01 ) ( 『丹下左膳 時代小説』 河出書房新社・ 一人三人全集2 1970.04.15 )(国DC※) ( 『丹下左膳 完本5』 立風書房 1970.06.25 ) ( 『丹下左膳 完本6』 立風書房 1970.06.25 ) ( 『林不忘・牧逸馬・谷譲次』 講談社・大衆文学大系18 1972.10.20 )(国DC※) ( 『林不忘集』 筑摩書房・昭和国民文学全集4 1974.06.25 )(国DC※) ( 『林不忘集』 筑摩書房・昭和国民文学全集6 1979.03.25 )(国DC※) ( 『丹下左膳5日光の巻』 富士見時代小説文庫(19-05) 1985.02. ) ( 『丹下左膳 日光の巻』 山手書房新社・林不忘傑作選5 1992.09.20 )(青空) ( 『丹下左膳 日光の巻』 光文社時代小説文庫(は-22-03) 2004.07. ) |
( 文芸倶楽部 1930.xx. ) ( 『魔像・煩悩秘文書・早耳三次捕物聞書』 新潮社・一人三人全集11 1934.11.06 ) ( 『魔像 新版大岡政談』 新潮文庫(349) 1939.02.26 ) 推測( 『大岡政談 愛欲図絵』 湊書房 1949.03.10 ) ( 『魔像 新版大岡政談』 和光出版社 1949.06. ) ( 『林不忘』大仏次郎、川口松太郎、海音寺潮五郎、村上元三、松本清張監修 河出書房新社・カラー版国民の文学10 1968.01.25 )(国DC※)(青空) ( 『魔像・丹下左膳』 番町書房・日本伝奇名作全集5 1970.01.25 )(国DC※) ( 『魔像』 山手書房新社・林不忘傑作選6 1992.09.20 ) |
( 大衆文芸 1927.01. ) |
( 文藝春秋 1927.06. ) ( 『丹下左膳 時代小説』 河出書房新社・ 一人三人全集2 1970.04.15 )(国DC※)(青空) ( 『藤吉捕物覚書』 廣済堂出版 1972.09. ) ( 『林不忘集』 リブリオ出版・くらしっく時代小説12 1998.03. ) ( 『刀剣 歴史時代小説名作アンソロジー』末國善己編 中公文庫(す28-01) 2016.04.25 ) |
( 文芸倶楽部 1927.11. ) ( 『林不忘集』 平凡社・現代大衆文学全集続1 1930.08.05 ) ( 『大岡政談・つゞれ烏羽玉』 平凡社・ 大衆文学名作選6 1935.08. ) ( 『怪盗烏羽玉組』 湊書房 1949.10. ) ( 『巷説享保図絵』 立風書房・日本伝奇大ロマン・シリーズ9 1970.07.10 )(青空) |
( サンデー毎日 1928.01.xx ) |
( 少年倶樂部 1928.02. ) ( 『釘抜藤吉捕物覚書 時代捕物』 河出書房新社・ 一人三人全集1 1970.01.15 )(国DC※)(青空) ( 『藤吉捕物覚書』 廣済堂出版 1972.09. ) |
( 少女倶樂部 1928.02. ) |
( 週刊朝日 1928.03.15 ) |
( 婦人公論 1929.11.〜 ) |
( サンデー毎日(8巻51号) 1929.11.xx ) ( 『ヴェランダの椅子 現代ユウモア全集22』 現代ユウモア全集刊行会 1930.03.30 )(国DC※) |
( 週刊朝日 1930.01.05〜07.27 ) ( 『巷説享保図絵・藤吉捕物帖』 新潮社・一人三人全集12 1935.03.19 )(国DC※) ( 『巷説享保図絵』 立風書房・日本伝奇大ロマン・シリーズ9 1970.07.10 )(青空) |
( 文藝春秋増刊 1930.11. ) ( 『丹下左膳 完本6』 立風書房 1970.06.25 ) |
( サンデー毎日 1931.03.xx ) ( 『近代つくりかえ忠臣蔵』日高昭二編 岩波書店 2002.12.06 ) |
( オール読物 1931.05. ) ( 『丹下左膳 時代小説』 河出書房新社・ 一人三人全集2 1970.04.15 )(国DC※)(青空) |
( オール読物 1932.01.〜05.or06. ) |
( サンデー毎日 1932.03.xx ) ( 『丹下左膳 時代小説』 河出書房新社・ 一人三人全集2 1970.04.15 )(国DC※)(青空) ( 『藤吉捕物覚書』 廣済堂出版 1972.09. ) ( 『忠臣蔵傑作コレクション 異伝篇』縄田一男編 河出書房新社 1989.11.24 ) ( 『忠臣蔵コレクション(2)異伝篇』縄田一男編 河出文庫(な-14-02) 1993.12.06 ) ( 『忠臣蔵コレクション(2)異伝篇 新装版』縄田一男編 河出文庫(な-14-04) 1998.08.04 ) ( 『林不忘集』 リブリオ出版・くらしっく時代小説12 1998.03. ) |
( サンデー毎日 1932.03.xx ) ( 『丹下左膳 時代小説』 河出書房新社・ 一人三人全集2 1970.04.15 )(国DC※)(青空) ( 『藤吉捕物覚書』 廣済堂出版 1972.09. ) ( 『忠臣蔵傑作選』縄田一男編 旺文社文庫(322-01) 1986.12.20 )(国DC※) ( 『忠臣蔵傑作大全』長谷部史親編 集英社文庫(は-14-01) 1992.11.25 ) ( 『林不忘集』 リブリオ出版・くらしっく時代小説12 1998.03. ) |
( オール読物 1932.07.〜12. ) ( 『魔像・煩悩秘文書・早耳三次捕物聞書』 新潮社・一人三人全集11 1934.11.06 ) ( 『煩悩秘文書』 湊書房 1949.xx. ) ( 『釘抜藤吉捕物覚書 時代捕物』 河出書房新社・ 一人三人全集1 1970.01.15 )(国DC※)(青空) ( 『藤吉捕物覚書』 廣済堂出版 1972.09. ) |
( 中央公論 1932.09. ) |
( モダン日本 1933.01. ) |
( 日の出 1933.03. ) |
( オール読物 1934.05. ) ( 『丹下左膳 時代小説』 河出書房新社・ 一人三人全集2 1970.04.15 )(国DC※)(青空) ( 『林不忘集』 リブリオ出版・くらしっく時代小説12 1998.03. ) |
( モダン日本 1934.08. ) |
( キング 1934.12. ) ( 別冊読物と講談 1951.03. ) ( 『丹下左膳 完本6』 立風書房 1970.06.25 ) |
( 講談倶楽部 1935.01. ) ( 『釘抜藤吉捕物覚書 時代捕物』 河出書房新社・ 一人三人全集1 1970.01.15 )(国DC※)(青空) |
( キング 1935.01.〜08. ) |
( 冨士 1935.02.〜08. ) |
( 講談倶楽部 1935.03.,09. ) |
( 主婦の友 1935.04.〜08. ) |
( 冨士 1935.09.〜11. ) |
( 探偵趣味 1926.04.〜06. ) 『谷譲次 めりけんじゃっぷ一代記』川崎賢子監修、江口雄輔監修 博文館新社・叢書新青年 1995.04.20 『林不忘探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書29 2007.08.30 |
犯罪に取材する歌舞伎狂言。偸盗は「御贔屓竹馬友達」「船打込橋間白波」「因幡小僧雨夜噺」「艶競石川染」「竜三升高根雲霧」「青砥稿花彩絵」。「恋衣雁金染」「金鯱噂高浪」「綴合於伝仮名文」「鼠小紋東君新形」。「勧善懲悪覗機関」「傾城青陽鵠」「熊坂長範物見松」。 |
( 探偵趣味 1926.08. ) 『林不忘探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書29 2007.08.30 |
言説は人なり、因縁によるなり。筆を司る者は広範の中、慎まざらん。我得失栄辱の字なし、文壇諸公には行文の命に徹して畏れて人を毒することなきを願う。 |
『新進作家集』 平凡社・現代大衆文学全集35 1928.12.01 (国DC※) 『林不忘探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書29 2007.08.30 |
明治三十三年生、大正七年から十四年滞米。牧逸馬。谷譲次、林不忘で執筆。目下欧州漫遊中。 |
( サンデー毎日 1932.01.17 ) 『林不忘探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書29 2007.08.30 |
作中人物名には苦労し、近所の姓を借りている。永代節無尽蔵では松前藩は海外扱い、鎖国していなければと想像、日本は鎖国で国と人種が同じ、日露戦争の世代による感じ方の違い。ハルビン、シベリア鐡道でまげ物を書いていた。板倉勝重は縊死体や斬死体や焼死体が生前か死後かを見分けた、奉行として大事なことと訴訟に勝つ要領をいったという。日本の大衆作家は書きすぎ、二十代の経験不足、生活の為、四五十代は枯れたペンと心中か。 |
( オール読物 1934.04. ) 『林不忘探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書29 2007.08.30 |
北馬の傾城画に式亭三馬が酒席で書いた酔讃文。他者が書き加えたらしい好男子の三文字。馬鹿らしうおすとはいい言葉。(婦かくはまるは=深くはまるは、だろうか、おんなかくはまるはだろうか、よくわからない) |
( モダン日本 1934.05. ) |
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