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大倉燁子 作品 |
Since: 1998.04.15 Last Update: 2024.06.30 |
略年譜
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小説
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随筆
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著書 作品小集1 - 2 - 3 - 4 - 5 - 6(別ページ) |
1886.04.12(明治19年) 東京で生れる。父は物集高見。本名は物集芳子
1898.xx. 東京女子高等師範学校入学、のち中退
1909.07. 「兄」を新小説に掲載
1909.xx. 「青鞜」に岩田百合として参加
1910.xx. 外交官と結婚
1912.xx. 外交官夫人として渡米
19261917.xx. (娘の松井玲子生れる)
1935.02. 『踊る影絵』刊行
1935.07. 『殺人流線型』刊行
1960.07.18(昭和35年) 死去
筆名は、大倉燁子、物集芳子、岩田由美、岩田百合子、丘ミドリ
(国DC※)は国立国会図書館デジタルコレクション個人送信(ログイン必要)で公開されています(今後非公開になる可能性もあります)
(奈落)は「奈落の井戸」か「奈落Blog」で公開されています
(青空)は青空文庫でインターネット公開されています
(夢現)は「大倉燁子 作品小集」で公開しています
( 新小説 1909.07. ) |
( 趣味 1910.03. ) ( 『閨秀小説十二篇』岡田八千代編 博文館 1912.03.25 )(国DC※) |
( 女子文壇 1910.10. )(国DC※) |
( ムラサキ 1910.11.~12. ) |
( 新小説 1911.06. ) |
( 青鞜 1912.03. )(国DC※) ( 『青鞜文学集』岩田ななつ編 不二出版 2004.09. ) |
( オール讀物 1934.09. ) ( 『踊る影絵』 柳香書院 1935.02.01(国1935.01.17) )(国DC※) ( 『躍るスパイ』 芳文堂書店 1937.10.25再版 ) ( 『踊る影絵』 春陽堂文庫 1938.10.22 ) ( 輝ク部隊 1940.01. ) 幻影城 1976.05. 『探偵小説の風景 トラフィック・コレクション(下)』ミステリー文学資料館編 光文社文庫(み-19-34) 2009.09.20 『大倉燁子探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書49 2011.04.30 (青空) ( 『すぽっとらいと 酒』なみ編 虹色社 2022.07. ) |
S夫人の従兄の手記より。私が船での旅行中、不思議な中国人親娘が気になり身の上話を聞くと……。 |
落とし話的だが、なぜか憎めないほんわりした印象がある。 (2002.05.09) |
( オール讀物 1934.11. ) ( 『踊る影絵』 柳香書院 1935.02.01(国1935.01.17) )(国DC※) ( 『躍るスパイ』 芳文堂書店 1937.10.25再版 ) ( 『踊る影絵』 春陽堂文庫 1938.10.22 ) ( 読物りべらる 1953.08. ) ( 講談倶楽部? 1953.08.? ) 『大倉燁子探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書49 2011.04.30 (青空) |
S夫人が探偵に最初に興味をもった話より。S夫人の夫の博士がシャム国政府の顧問官のころ、鰐寺で出会った勝田男爵の弟と会うようになる。帰朝の途中、彼は香港で投身自殺をとげた。別れ際に渡されたのは手紙とダイヤの指輪だった。手紙には霊媒女に亡き妻を招霊してもらった時のことが……。 |
最後の文で現実の話と創作妄想との区別がつかなくなる。現代では調査ではっきりするだろうが、当時は謎のままという事か。 |
( 『踊る影絵』 柳香書院 1935.02.01(国1935.01.17) )(国DC※) ( 『躍るスパイ』 芳文堂書店 1937.10.25再版 ) ( 『踊る影絵』 春陽堂文庫 1938.10.22 ) 『大倉燁子探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書49 2011.04.30 (青空) |
S夫人は小田切大使が自殺したと私に云った。二十年前、大使は宮本夫人と付き合いがあったが大谷伯爵令嬢と結婚していた。大使の妹久子がS夫人の事務所を訪れ、兄の遺骨がすり替えられたらしいという。私設秘書官の吉岡五郎が関係しているようだ。大森のホテルを訪れると……。 |
戦前の男も実は弱いというべき作品か。一人芝居も哀れではあるが。 |
( 『踊る影絵』 柳香書院 1935.02.01(国1935.01.17) )(国DC※) ( 『躍るスパイ』 芳文堂書店 1937.10.25再版 ) ( 『踊る影絵』 春陽堂文庫 1938.10.22 ) 『大倉燁子探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書49 2011.04.30 (青空) |
S夫人は上流家庭に起った事件を私に話してくれた。御木井男爵嫡男文夫は政友会の山科の令嬢綾子との結婚四日目に自殺、一年後に弟の武雄と綾子は結婚した。乳母のお梶さんの話では綾子は武雄を嫌っているという。先代男爵には弟がいて夫人を争ったが負けて印度へ渡ったが戻ってきているという。 |
男爵家と綾子のその後は書かれていないのが気になる。単純ではあるが上流社会の秘せられた謎、因縁話というところ。 |
( 『踊る影絵』 柳香書院 1935.02.01(国1935.01.17) )(国DC※) ( 『躍るスパイ』 芳文堂書店 1937.10.25再版 ) ( 『踊る影絵』 春陽堂文庫 1938.10.22 ) 『大倉燁子探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書49 2011.04.30 (青空) |
S夫人は青年に扮してサーカスの女花形を探していた。依頼主の東伯爵夫人が帰宅直後に死亡。そして伯爵からの夫人に付き纏っていた男の調査依頼で浅草のサーカスで狒々の毛皮をかぶり鉄の処女から抜け出すのを見せていたジョホールから来た男の話を聞く。伯爵の隠された秘密、自殺か他殺か。 |
戦前の上流階級の状況や制度、思想が色濃く出た作品。全て告白ではあるが。 |
( 『踊る影絵』 柳香書院 1935.02.01(国1935.01.17) )(国DC※) ( 『躍るスパイ』 芳文堂書店 1937.10.25再版 ) 『大倉燁子探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書49 2011.04.30 (青空) |
S夫人の旧友の話。後に国府津で轢死した宮城野総領事夫人(仮名仮職)、手紙によると任地(中国か?)では夫の愛は笹屋の有喜子に奪われ在留民からは嫌われているという。総領事に復讐で近づいているという有喜子は殺され、S夫人が現地に行くと機密書類の盗難があったという。白石館員の話では……。 |
今一つ明確な記述がなく思わせぶりが多い。特に動機はどこまで本当でどこまで秘されているのか、想像力次第で佳作ともいえる。 |
( 『踊る影絵』 柳香書院 1935.02.01(国1935.01.17) )(国DC※) ( 『躍るスパイ』 芳文堂書店 1937.10.25再版 ) 『大倉燁子探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書49 2011.04.30 (青空) |
S夫人が猟奇と戦慄を求むる会に招かれて語った話。鼠色の男という殺人鬼が騒がれていた支那。大会社支店長K夫人が惨殺される前に給仕に変装した姿をみかけていた。給仕が借りていたキールン・ホテルの部屋では死体が見つかり耳香水が残されていた。同じ香水。夫人のあとをつけていくと……。 |
会の趣旨にあった話。コントのような部分もあり、女性版という意味では珍しいかも。 |
原作者:クサヴィエ・ドゥ・メーストル ( 『踊る影絵』 柳香書院 1935.02.01(国1935.01.17) )(国DC※) |
原作者:ジョルジュ・ジ・テウーデウーズ ( 『踊る影絵』 柳香書院 1935.02.01(国1935.01.17) )(国DC※) ( 『踊る影絵』 春陽堂文庫 1938.10.22 ) |
( 『殺人流線型』 柳香書院 1935.07.18 )(国DC※) ( 『復讐鬼綺譚』 柳香書院 1937.11.23再版 ) ( 『女の秘密』 永和書館 1947.12.25 ) ( 『影なき女』 春日書房 1954.12.10 )(国DC※) |
いつの間に映画会社社長団野球馬のもとに届いた影なき女からの脅迫文。妻の寵子は誘拐される。撮影所では女優の隼久美子や重森監督ら多くの関係者が紫色になって殺されてしまう。球馬は前妻の教祖薊罌粟子および紫魂団を売り、罌粟子は獄中で死んでいた。復讐であろうか。伴捜査課長の甥でカメラマンの細谷健一は球馬の元秘書でスクリプターの鼓雄子が何かを隠していると感じるがその雄子も狙われてしまう。 |
サスペンス、密室、怪死、アクション、ロマンスなど詰め込み過ぎでどれも中途半端で納得できる説明描写はできていない。従って突っ込み所は多い。その中で鍵の細工部分は単純であるだけに良くできている部類と思えてしまう。 |
( 『殺人流線型』 柳香書院 1935.07.18 )(国DC※) ( 探偵よみもの 1947.12. ) ( 推理 1949.05. ) ( 実話倶楽部 1950.05. ) ( 『影なき女』 春日書房 1954.12.10 )(国DC※) 『大倉燁子探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書49 2011.04.30 (青空) |
私の亡き夫の伯父、園部の新生寺の住職が自殺、葬儀の帰りの汽車で同席した天光教の総務の男から語られる話は幻に殺されたようなものだという。 |
霊、転生がからむ怪談。千手観音と百足、繋がりがあるのだろうか。 |
( 『殺人流線型』 柳香書院 1935.07.18 )(国DC※) ( 『影なき女』 春日書房 1954.12.10 )(国DC※) |
素木博士は夫人が助手B君との仲を疑い仕事をやめ家庭を顧みることにした。夫人にとり牢獄のような生活で三度目の家出をしたが両親などから帰されることになった。闘犬バスタを飼っていたが、ある夜夫人が襲われそうになり……。 |
夫婦間の闘争のような話。結末は唐突。 |
( 週刊朝日 1935.11.24 ) ( X別冊 1949.03. ) ( 『魔性の女』 福書房 1956.02. ) |
( キング 1936.01. ) ( 『笑ふ花束』 大元社 1942.01.10 ) ( 『笑ふ花束』 ふじ書房 1946.03.31 )(国DC※) ( 『覆面の花』 京橋書房 1947.06.30 ) ( 妖奇 1948.09. ) ( 『笑ふ花束』 春日書房 1954.12.10 )(国DC※) 『大倉燁子探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書49 2011.04.30 (青空) |
本庄恒夫と辰馬銀行頭取の息子久は賭場の手入れで逃げていた。タクシーに乗った恒夫は血まみれの少女が乗っていたのでアパートに連れ込むが医者を呼んでいる間に姿が消えてしまった。翌朝、宮岡警部の呼び出しで家に連れていかれると少女トミーがいた。 |
突っ込みどころもあるが、軽快な話で面白い。 |
( サンデー毎日 1936.01.01 )(夢現) |
S国にいた時の某支店長夫人の話。頼まれていたこともあり大蛇を捕えて応接室に置いていたが……。 |
コント特輯、男の顏まけする話第二話。食用には普通しないのかな、地域や食糧事情、種類によるのであろうが。 |
原作者:シムノン ( 月刊探偵 1936.06. ) |
( 富士 1936.07. ) ( Gメン別冊 1948.04. ) 『大倉燁子探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書49 2011.04.30 (青空) |
杉山三等書記官のもとに鳩が届けられ、ダイヤをつけて放すよう指示があった。杉山が購入したのを知っているのは天華堂主人、保険外交員岩城文子、あとは佐伯田博士のみらしい。杉山は指示に従わずに撃たれてしまう。立松捜査課長と赤星刑事が調査していくと……。 |
鳩を使うのはおもしろい。場所の手懸りを得る方法や罠にかけるところも。独創性があるというわけではないが。 |
( 奥の奥 1936.11.~1937.04. ) ( 『魔性の女』 福書房 1956.02. ) |
( 婦人子供報知 1937.02.28 ) ( 『笑ふ花束』 大元社 1942.01.10 ) ( 『笑ふ花束』 ふじ書房 1946.03.31 )(国DC※) ( 『覆面の花』 京橋書房 1947.06.30 ) ( 読物倶楽部 1951.07. ) ( 『笑ふ花束』 春日書房 1954.12.10 )(国DC※) ( 『バナナの蔭』 湘南探偵倶楽部叢書51 2021.xx.xx ) |
雅子が両親の領事夫妻につれられシンガポールに来て十日、領事夫妻主催の仮面舞踏会が開かれた。バナナの陰で英国領事令嬢のシャロット・スミスンがカポネから宝石を奪われそうになったところを雅子で救われる。主催者でもある領事が不在だったのは暗号を盗まれたからだった。シャロットは……。 |
意外な結末を狙ったものだろうか。安易すぎるが初出誌を考えれば妥当かも。 |
( キング 1937.03. ) ( 『笑ふ花束』 大元社 1942.01.10 ) ( 『笑ふ花束』 春日書房 1954.12.10 )(国DC※) 『大倉燁子探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書49 2011.04.30 (青空) |
梅田子爵夫人陽子は舞踏会へつけていく宝石が欲しかった。実兄の平松春樹と三越へ行くが諦めることに。ポケットから出て来たダイヤの指輪。スリの一味が山梨刑事に捕らえられた記事。店にいた薄墨色の洋装の女が訪ねてきてダイヤを入れたという。舞踏会でその女は……。 |
ある種スリの名人なのだろうが、トリッキーな話で面白い。 |
( キング 1937.04. ) ( 大衆読物 1949.08.? ) 『大倉燁子探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書49 2011.04.30 (青空) |
女給初子がアパートに帰ると戸棚から風呂敷包にくるまれ桃色のリボンを握った死体が出て来た。妹で女優の江川百合子の元同棲者吉川だった。百合子は今は別のパトロン川口氏がいる。百合子もほぼ同時刻に殺されているのが自動車の中で見つかった。杉村刑事は犯人を推定するが初子のパトロンの探偵山本もまた……。 |
風呂敷包の件、アリバイ的な件はそれなりに良い味を出している。 |
( 婦人倶楽部増刊 1937.07. ) ( 『笑ふ花束』 大元社 1942.01.10 ) ( 『笑ふ花束』 春日書房 1954.12.10 )(国DC※) 『大倉燁子探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書49 2011.04.30 (青空) |
松波博士の妻小夜子は九年前小間使いだった花からの手紙を受け取った。達也と松吉をすりかえたという。花の育てた子は病死し、実子は汚れた血が流れているという。近くで鷹に雀や鳩を捕らえる事で金を得ていた鷹匠が現れ、子は鷹の爪に引っ掛けられてしまう。 |
子の入れ替え物語のバリエーション。どうも男はなさけない。 |
( 富士 1937.10. ) ( 『笑ふ花束』 大元社 1942.01.10 ) ( 『笑ふ花束』 ふじ書房 1946.03.31 )(国DC※) ( 『覆面の花』 京橋書房 1947.06.30 ) ( 実話と講談 1949.10. ) ( 『笑ふ花束』 春日書房 1954.12.10 )(国DC※) |
フランク澤田は権藤猛との拳闘試合中に射殺された。梅村弘子は高島青年と恋仲だったが兄欣一とメリーの反対もあって澤田を愛するようになっていた。高島は人を殺すような人ではないと弘子は捜査係長と部下の宮下に懸賞金を出す提案をする。応募してきた人物と会うべく捜査係長が行くと……。 |
かなりなトンデモ作品。試合中である必然性は薄い。女心と秋の空といったところか。混信というのが凄すぎて唖然。 |
( 雄弁 1937.12. )(夢現) |
保険会社の小日向清と山岡刑事が話していると大河医院から電話がかかってきた。北海道炭坑の山岸初太郎が上野で円タクから飛降りようとして右眼を怪我したという。山岡刑事は退院した山岸を張り込み夫婦の会話を聞く。一年後……。 |
コント風作品。結末には関係ないが医者が知っていたかどうかが気になる。 |
( 富士 1938.09. )(夢現) ( 花形講談 1951.07.? ) |
深夜のホテルに富豪倉田勝吉に会いに来た女性と青年。部屋を訪れると倉田は艶書を読みかけでガス中毒死していた。発見者は松島あやめとさつきで司法主任に訪れるまでの経緯を語る。そこへ玉沢脳病院院長の玉沢伝三が同じ手口で殺害されたと連絡が入り……。 |
前半は状況や手口が面白いが、後半は告白などだけで殺人捜査活動はない。 |
( 令女界 1938.10.~11. ) |
( モダン日本 1938.12. ) ( 『笑ふ花束』 大元社 1942.01.10 ) ( 『笑ふ花束』 春日書房 1954.12.10 )(国DC※) 『大倉燁子探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書49 2011.04.30 (青空) |
探偵作家桜井洋子へ富豪有松武雄から至急依頼の電話があった。沼津の別荘への途中、汽車は非常ベルで止まった。脱獄した義賊尾越千造だろうか。別荘に着いた時、武雄は殺されており、養女美和子が疑われる。その夜、千造が洋子宅へと忍び込んできた。 |
義賊というのに引っかかってしまうが、人情譚ではある。 |
( 雄弁 1939.03. ) ( 『笑ふ花束』 大元社 1942.01.10 ) ( 『笑ふ花束』 ふじ書房 1946.03.31 )(国DC※) ( 『覆面の花』 京橋書房 1947.06.30 ) ( 実話と講談 1949.08. ) ( 『笑ふ花束』 春日書房 1954.12.10 )(国DC※) |
信託会社保護室勤務小川専一は監査役南勝三の紹介もあり貸金庫の下見にきた岡部善四郎夫人と桂子を案内する。桂子と執事が来て契約し荷物を預ける。しかし夫人からは断りの連絡があり……。 |
怪我の功名、意外な結末の話ではある。目的は秘密書類などの方が納得できるのだが。 |
( 婦人朝日 1939.06. )(夢現) |
箱根の小塚山荘に来た商事会社社長秋田虎一は弟末雄と入れ替わる。東京では金庫から貴重品が盗まれ、虎一の妻の遠縁にあたる山崎清課長に嫌疑がかかる。写されていた写真を見た石田刑事は小塚山荘のさだ子から話を聞くと……。 |
倒叙。探偵小説としては突っ込みどころも多い。既存の小ネタを複数混ぜ合わせたような作品のため多く感じるのかもしれない。 |
( 新青年 1939.08. )(夢現) |
虚栄心の強い登美代夫人は宝石商から秘密裏に借りて宝石を身に付けていた。競争相手の夫人は以前のと同じダイヤの指輪をして、お揃いで夜会へ出席しようという。登美代夫人は……。 |
コント風作品。お揃いの指輪というのが良い感じ。 |
原作者:アレクサンドル・デュマ ( 『紅楼の騎士』 大隣社 1939.10.12 )(国DC※) ( 『紅楼の騎士(前)』 博文館文庫086 1942.05.25 ) ( 『紅楼の騎士(後)』 博文館文庫087 1942.05.25 ) ( 『世界の恋人』 生活百科刊行会・世界大衆小説全集2 1954.12. ) ( 『マリー・アントワネット』 小山書店新社 1957.xx. ) |
( 現代 1939.11. ) ( 『笑ふ花束』 大元社 1942.01.10 ) ( 『笑ふ花束』 春日書房 1954.12.10 )(国DC※) |
私が老演出家楠本英夫を訪れると早川勝美の似顔絵人形があり、昔の事を話してくれた。勝美は劇団の中の大勢の女優の一人で楠本に会おうとしていたが断られていた。勝美は楠本の車の前に飛び出し病院にかつぎこまれ、ついに面会を果して役をつけて欲しいと懇願する。北里社長は息子一雄と恋人同士で別れさせようとしていた。三人は母子家庭の貧民窟へ行き……。 |
意外な展開を狙った作品か。なぜ人形か、人形作者の正体は明らかにされない。 |
( 講談雑誌 1940.03. )(夢現) |
アパート十一号室の梅津政彌の前に黄色い車が止まるようになった。悲鳴、逃げ込んで来た亡き愛人宮川梢にそっくりな婦人を政彌は良人だという男から匿う。翌日、婦人の迎えで彼は……。 |
猟奇趣味ではないが変わった趣味、考え方をするようで。 |
( 初出不明 ) ( 『笑ふ花束』 大元社 1942.01.10 ) ( 『笑ふ花束』 ふじ書房 1946.03.31 )(国DC※) ( 『覆面の花』 京橋書房 1947.06.30 ) ( 『笑ふ花束』 春日書房 1954.12.10 )(国DC※) |
富士谷数馬は銀座で妻幾代とシャロットに出会った。彼女は教会に通い懺悔をしたり献金をしたり無縁仏に花を供えたりと感心な信者だという。数馬は神父に似ているという。数馬はシャロットの病気を介抱し家へ行く。その後数馬は無縁仏に花を供えるのを見て……。 |
結末に至る伏線のようなものがあるにはあるが、問題の解はない。時局に合せた内容とは思われるが。 |
( 初出不明 ) ( 『笑ふ花束』 大元社 1942.01.10 ) ( 『笑ふ花束』 春日書房 1954.12.10 )(国DC※) |
社長は秘書に困る時には一緒に困ると話している。タイピスト浜川松子は年の瀬でお金に困って子の三重子に紅い外套を買ってあげると言いながら買えなかった。金庫を開けようとした時……。 |
少し良い話。戦中の助け合いの影響があるようでないような。 |
( 日本女性 1942.06. )(夢現) |
シャム、メナムの水祭に招待された各国高官。政府法律顧問米川千松夫人静枝も夫と来ていた。シャムでは巡洋艦の入札があり山崎造船所の社長もシャムに来ていた。競争国の見積額を知ろうと……。 |
戦中の女性美談らしい話で、もう少し具体的な活動があれば諜報小説になっていたかもしれない。髪と着物はある意味笑える。 |
宝石 1946.07. 『決闘する女』 福書房 1955.01.15 ( 『逆光線の彼方へ』丘ミドリ ひかり社 1956.10. ) 『大倉燁子探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書49 2011.04.30 (青空) |
舞踊家の百合子が晴れの舞台で鷺娘を踊ることになったが上手くなく、結婚して引退したが才能のある従妹のまゆみに……。 |
発表誌が宝石という事や戦後すぐという時期の為か伏線や意外性のある探偵小説としてしっかりした作品。代表作といえるのではないでしょうか。 (2002.05.09) でもやはり唐突感は否めない (2004.11.25) |
( にっぽん 1947.03. ) 『決闘する女』 福書房 1955.01.15 ( 『逆光線の彼方へ』丘ミドリ ひかり社 1956.10. ) |
毎朝新聞社会部の少壮記者赤司三吉が銀座で見かけた妖しい雰囲気の令嬢、後を追っていた男は死人のように真青に……。 |
必然性も何もないが、それだけに意表をつかれた感じ。 (2004.11.25) |
( にっぽん 1947.04. ) |
宝石 1947.04. 『決闘する女』 福書房 1955.01.15 ( 『逆光線の彼方へ』丘ミドリ ひかり社 1956.10. ) |
私杉田梢の娯楽も社交も嫌いな金持ちの夫の秘密とは秘密の地下室にあった。ぽしゃあん、と音が……。 |
母への手紙形式の作品で怪奇小説風。恐いというより哀れさを感じる。 (2002.05.11) |
( モダン日本 1947.05. ) 『決闘する女』 福書房 1955.01.15 ( 『逆光線の彼方へ』丘ミドリ ひかり社 1956.10. ) |
職を探している藤森貴美子が乗せてもらった車の運転手香川保子からもらった職とは……。 |
あまりにも世間知らずで、唖然。双方とも甘過ぎだが、元同級生らとの会話はやや面白い。 (2004.11.25) |
トップ 1947.05. (夢現) |
三味線の糸巻きが盗まれて以来気拙くなった水尾正江から洋子へと届いた原稿は贋札にまつわる功名話で……。 |
女探偵の活躍話でシリーズ化したら面白かったかもしれない。結末はあっけないが見事な着地。 (2002.05.11) |
( にっぽん 1947.06. ) 『占領期雑誌資料体系 文学編V 占領期文学の多面性』 岩波書店 2010.08.27 |
婦人警察官伊東友子は私服で三角銀行に張り込みをしていた。自動車で来た洋装の貴婦人、俸給を受け取る事務服の女。運転手と争う事務服の女。走り去る自動車。追う友子。MPの助け、ジープで追いつくと……。 |
怪我の功名譚。MPのジープの助力というのはさすが占領期。 |
( 日本ユーモア 1947.06. ) |
( 妖奇 1947.09. ) ( 『魔性の女』 福書房 1956.02. ) |
私の隣の家の五世帯のうちの一世帯、山岸幸子未亡人は夫の両親と弟二人を養っていた。私は私立探偵で事務所にアパートを借りていた。アパートでは水上清子の部屋で知らない男性が脳溢血で死んでいてアパートの小母さんが事務所に運び対応していた。江藤さんは隣の竹澤の部屋を聞かれた荷物を持っていた男だという。竹澤さんが帰ってきて……。 |
戦後の世相、たくましい女性をユーモラスに描いた作品。 |
( Gメン 1947.10. ) |
( サンデー毎日 1947.10. ) 探偵倶楽部 1952.06. 『決闘する女』 福書房 1955.01.15 ( 『逆光線の彼方へ』丘ミドリ ひかり社 1956.10. ) |
泥棒市で仕入れていた男杉原に質屋銭屋吉五郎の女房一枝がダイヤを頼む。期限がせまり一枝がその男の家へ行くと……。 |
まさかそんな事があり得るだろうかという真相。バカミス直前かも。 (2002.05.11) |
宝石 1947.12. 『決闘する女』 福書房 1955.01.15 ( 『逆光線の彼方へ』丘ミドリ ひかり社 1956.10. ) 『大倉燁子探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書49 2011.04.30 (青空) |
新聞社にまで届いた藤原旧侯爵の秘密公開の案内は先代息子の行方不明を解明するためだったが……。 |
息子への愛と葛藤がメインで少しひねった結末は宝石読者向けだからか。 (2002.05.11) |
( にっぽん 1947.12. ) 『決闘する女』 福書房 1955.01.15 ( 『逆光線の彼方へ』丘ミドリ ひかり社 1956.10. ) |
牧はキャバレーのダンサーのミミーに誘われてアパートへ行く。少女の油絵が貼り付けてある部屋で……。 |
妻へのチョコレートの件がいい味をだしているが、他は他者作品の流用か。 (2004.11.25) |
( 別冊読物 1948.02. ) ( 『魔性の女』 福書房 1956.02. ) |
( 日本ユーモア 1948.03. ) |
( 仮面 1948.05. ) 『大倉燁子探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書49 2011.04.30 (青空) |
私立探偵の日名子に東山春光からの依頼があった。和製椿姫ともいわれた病床の美耶子がさらわれたという。昔馴染みの青年から世話をしたいとの手紙を受け取っていた。その流行歌手を訪問すると……。 |
昔日の夢をに対する幻想味ある作品。作者自身も反映されているのだろうか。 |
Gメン 1948.05. (夢現) |
美和子が葉山謙一と歩いているときに謙一は眼と額に硫酸をかけられた。盲目になった謙一、付き添う美奈子、謙一の両親、親友の元山弘、行方不明だった被疑者春江。謙一は……。 |
異常な愛情の話。結末のつけ方は意表をつかれる。 |
( 女豹 1948.05. ) |
( 読切雑誌 1948.05. ) |
( 犯罪雑誌 1948.06. )(夢現) |
みい公とちい公は女性であるが女装した男性の様子で仮装舞踏会に出た。大会社の重役は上海のキャバレーに似たダンサーがいたと言いながらみい公をホールから連れ出す。みい公に連れられ食事後……。 |
戦後の世情を表しているややひねった心情の哀話。 |
( 性苑 1948.06. ) ( 青春ロマン 1949.10. ) ( 別冊奇抜クラブ 1951.01. ) |
( 探偵新聞 1948.08.15 )(奈落) |
僕は確実に召集されないものを持っているんだ。 |
霊媒!はさておき、有るのか無いのか、アイデアは陳腐ながら話の展開の仕方はうまい。 (2016.05.05) |
宝石 1948.09. 『決闘する女』 福書房 1955.01.15 ( 『逆光線の彼方へ』丘ミドリ ひかり社 1956.10. ) 『探偵くらぶ(上)』日本推理作家協会編 カッパ・ノベルス 1997.09.30 |
クリスマスの夜に殺された娘浦上テレザの犯人として等々力神父が死刑になった。教会役員の郷田とレヂナやマリヤ婦人たちは噂をしあう。以前の素行から一時疑われ、改心した後も評判が良くない杉野は……。 |
意外性はさほどなく、探偵小説としてオーソドックスな感じ。動機の一部は良い。 (2002.05.09) |
( 別冊犯罪読物 1948.09. )(夢現) |
秋本明は佃英二が入院したと知り見舞いに行く。窒息死させて金を奪う事件が起きていたが彼は頭を殴られていた。佃は主人と間違えられ大邸宅に連れて行かれたことを語る……。 |
戦前の猟奇趣味小説のような作品。 |
( 読物雑誌別冊 1948.09. ) ( 愛情秘話 1954.07. ) |
( 大衆小説 1948.10. ) |
( ロック 1948.10. ) 『大倉燁子探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書49 2011.04.30 (青空) |
刑事弁護士尾形が夫人とくつろいでいた時、ミシェル神父の紹介状を持った川島浪子が訪ねてきた。従弟の秋田弘が養育していた川島の妾の子を殺害した事件の弁護をして欲しいという。彼は発作で意識なく実施したのだという。 |
神父と弁護士は似ているが違うという事になるのだろうか。言葉や心理からだけではないようにも思える。 |
( 日本ユーモア 1948.10. ) |
( 富士 1948.12. )(国DC※) 『決闘する女』 福書房 1955.01.15 ( 『逆光線の彼方へ』丘ミドリ ひかり社 1956.10. ) |
闇ブローカーの青年光村春夫は何か面白い事がないかと言っていると、国王として迎えに来たという老人が現れた。連れていかれた御殿でマーグリット姫に紹介されたが……。 |
出来るとは思えないが、落差が面白く、動機などはしっかりしている。 (2004.11.25) |
大衆雑誌 1948.12. (夢現) |
仙石の名物は奇術師昇天齋天花に滞在中のスピッツを連れた宝石夫人と強盗で、その宝石夫人が小男の犬屋に会ったのを最後に殺された。S探偵氏は……。 |
あべこべ物語とでもいう話で面白い。(2004.11.25) S氏とS夫人が同一人物の可能性も否定しきれない。 |
( 妖奇 1949.01. )(夢現) |
婦人が男二人を従え闇取引に臨む。相手も女性らしい。夜十二時のR公園……。 |
コントのような話。さっぱりした気性もあって賭けのスリルに近い。 |
( 富士 1949.02. )(国DC※) 『決闘する女』 福書房 1955.01.15 ( 『逆光線の彼方へ』丘ミドリ ひかり社 1956.10. ) |
従姉同士の蝶子とミドリはヘンリー平松を奪い合って決闘し、蝶子は死んだものと思われていた。男と別れたミドリはミドリは許嫁だった青井男爵と結婚していた。そして晩餐会に現れた女性は……。 |
行動からみられる性格的に落差が大きく、意外感がある。 (2004.11.25) |
( 読物雑誌 1949.02. ) 奇抜探求 1952.08. (夢現) |
万里江の姉、久江は松宮一雄との結婚の前夜古池で死んでいた。新しい生活を始めようとする万里江と母。一雄と弟の次郎は独身のままだった。一雄に死期が近づく時、久江の死の真相が明かされる。 |
戦前の思想と戦後の思想の違いが混在した作品といえる。異常思想と思わなくもないが創作だったともとれない事もない。微妙な話。 |
( X 1949.03. ) 『決闘する女』 福書房 1955.01.15 ( 『逆光線の彼方へ』丘ミドリ ひかり社 1956.10. ) 『「X」傑作選』ミステリー文学資料館編 光文社文庫(み-19-13) 2002.12.20 |
欧州からの帰途に謎の自殺を遂げたピアニストの妹杉村房枝から手紙が届いた。彼女の死の真相、そしてヴァイオリスト梶原日名子の突然の自殺の真相が……。 |
芸が題材だと迫力が出てくる気がする。この作品は逃避でなのか産みの苦しみでなのか、どちらだろう。 (2004.11.25) |
( 小学六年生 1949.03. )(夢現) |
にせ電報で養女文江が留守の間に北野博士が襲われ、残っていた指紋からおじが逮捕された。一人っ子の一雄は……。 |
童心座出演の写真物語。唐突すぎ。写真は笑える。 (2004.11.25) |
( 富士 1949.04. )(国DC※) 『決闘する女』 福書房 1955.01.15 ( 『逆光線の彼方へ』丘ミドリ ひかり社 1956.10. ) |
平凡な妻に失望して浮気し始めた夫竹村譲二を捉えようと妻のマユミは変わり者の叔父に相談する。山の別荘で老人杉本針巣と知り合い、故人の髪の毛を移植した人形を見せられ……。 |
フェティッシュで笑える。後味も良く好短篇。 (2002.05.11) |
( 小学六年生 1949.04. )(夢現) |
峯の茶屋のおばあさんの金庫が盗まれ、青年が捕らえられた。主人と娘に助けを求められた一雄は……。 |
童心座出演の写真物語。写真も話の内容も笑える。 (2004.11.25) |
大衆小説 1949.04. (夢現) |
S夫人が取り扱った話。松谷夫人と娘の初子、末子は邸宅の部屋貸しを始めた。商事会社勤務という松山正行から高価な物を貰う。松谷夫人はS夫人に初子の結婚相手として身許調査を依頼した。尾行してみると……。 |
明朗探偵という角書。確かに前半明朗小説、後半探偵小説といえなくもない。尾行結果だけだが。 |
( ロマンス読物 1949.04. ) |
( 女王 1949.05. ) ( 『魔性の女』 福書房 1956.02. ) |
( 読切読物 1949.05. ) |
( 探偵よみもの 1949.06. ) |
( 実話講談の泉 1949.07. ) 『決闘する女』 福書房 1955.01.15 ( 『逆光線の彼方へ』丘ミドリ ひかり社 1956.10. ) |
ベルリン大空襲で家を焼かれ無一文になったダンサーのジュリーはドクター・ジャン・ルーベルの世話になり、二人は空襲下のナチス・ドイツから安全な土地へ脱出しようと……。 |
犯罪実話で実際にあってもおかしくはないが、女性のしたたかさに脱帽。 (2004.11.25) |
( 大衆小説 1949.07. ) |
( 面白講談 1949.07. ) |
( 読切読物増刊 1949.07. ) |
( 別冊実話講談の泉 1949.07. ) |
( 読切読物 1949.08. ) |
別冊宝石 1949.08. 『決闘する女』 福書房 1955.01.15 ( 『逆光線の彼方へ』丘ミドリ ひかり社 1956.10. ) |
公使夫人が公金横領で牢屋に入れられた通訳官の牢破りの手伝いをしたが彼は捕まり、後に毎年手紙が送られてきたが……。 |
正直、結末がどちらかよくわかりません。理解能力の不足なのか、作品自体に無理がありすぎるのか。 (2002.05.09) |
( 実話講談の泉 1949.08. ) |
( 小学六年 1949.08. )(国DC※) |
ミドリは犬を拾い太郎と名付けた。父は亡くなっていて、まま母がいた。ミドリが飼いミドリのご飯を与えることになった。鑑札は受けない。犬ころしが太郎を追って……。 |
少女小説。安易な話。時代が時代で余裕がなかっただけかもしれないが。 |
マスコット 1949.09. ( 『魔性の女』 福書房 1956.02. ) 『大倉燁子探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書49 2011.04.30 (青空) ( 『女2 オトナの短篇シリーズ』オトナの短篇編集部編 あの出版 2016.04. ) |
本庄の妻安子は第七感、霊感が鋭くいつも夫を監視している。桃子との逢瀬、そして本庄の内心にまで入り込み……。 |
一途な思いがもたらす心理サスペンスという趣で、結末は哀れ。 (2002.05.11) |
( 日本ユーモア 1949.09.~1950.06.? ) |
( 青春生活 1949.10. ) |
( 読物雑誌 1949.10. ) |
実話講談の泉 1949.11. (夢現) |
結婚披露会の直後に姉が浴室で蝮に咬まれて死亡したが……。 |
タイトルは扇情的だが内容はどちらかといえば因縁話に近いかも。 (2002.05.11) |
( 読物の楽園 1949.11. ) |
私とAは東京のカフェで女を見かけた。上海の舞踏会ですみれの花束をさして死んだはずの女を。死体は消えて誰だかわからずじまいだった。彼女は幽霊ではないという。私と彼女は車に乗る。すれ違う車、すみれの花束、片手の姫様、墓に供えられた手、黒眼鏡の男。彼女を追った私は……。 |
戦前の猟奇趣味が残っているような作品。円タクという言葉が出てくるので余計そのように感じるのかもしれないが。 |
( 花びし 1949.11. ) |
( オール読切 1949.12. ) 『決闘する女』 福書房 1955.01.15 ( 『逆光線の彼方へ』丘ミドリ ひかり社 1956.10. ) |
娘の死体が床下から見つかり捕らえられ、神の思し召しだと平然と刑に服する神父とそれを救おうとする信徒たち……。 |
キリスト教的美談というべきか、価値観の違いによる意外性を狙ったととるべきか。 (2004.11.25) |
( 実話と講談 1949.12. ) |
( ロマンス読物 1949.12. ) |
( 面白講談 1950.01. ) |
( 読切読物増刊 1950.01. ) |
宝石 1950.02. 『決闘する女』 福書房 1955.01.15 ( 『逆光線の彼方へ』丘ミドリ ひかり社 1956.10. ) |
恋人であった博士が死んでしばらく後、心理学の博士の紹介状だといって夫から心霊道場へ行くように勧められて修業した結果に見えたものは……。 |
心霊術などが真面目に使われているのが少しつらい。結末も因縁めく話ではあるが全体的に安易な作りに感じる。もう少し他の部分の説明もあれば印象が変わったかもしれない。 (2002.05.14) |
( 実話講談の泉 1950.02. ) |
( 大衆小説 1950.02. ) |
( 青春生活 1950.02. ) |
( 読切読物 1950.04. ) |
( 大衆小説 1950.05. ) |
( オール読切 1950.05. ) ( 『魔性の女』 福書房 1956.02. ) 『大倉燁子探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書49 2011.04.30 (青空) |
私立探偵の私のもとに松岡夫人が訪ねてきた。父が重態で弟の薫がが看護しているのだが夫の一雄が行方不明になっているという。また、一雄は収容所でスパイになるよう強要され帰国したのだというが……。 |
計画を成就させるにはあと二つハードルがあるような。そこまで本気ではなかたという事か。 |
( 読物と講談 1950.05. )(夢現) |
私町田がT刑務所を見学した時、旧友の女看守人内村種子さんから女囚のことを聞きました。かつて教えていた小里初枝が強盗で捕まって入所していた。私は彼女に面会し、話を聞くと……。 |
実話小説と角書きがあるが本当かどうかは不明。人情話。 |
( ロマンス読物 1950.05. )(夢現) |
新千円札で千万円が盗まれた。犯人は麻酔タバコ所持者。青年紳士が自動車を一人運転していると眼の前に美人が現れた。麻酔強盗に襲われたという。同乗した銀子は朝小路元伯爵一門の夫から逃げて二十万円持っている、千万円なければキスもお断りだという。二人は熱海のホテルへ……。 |
ある意味で笑える作品。馬鹿すぎるような。 |
( オール読切 1950.07. ) |
( にっぽん 1950.07.?~08. ) ( 『わたしは愛する』 久保書店 1955.09. )(国DC※) |
実業家の娘緋紗子の三周忌にあたり彼女のノートを公開する。六歳六月六日、舞踊の稽古が終わり近所の武ちゃんや源ちゃんと遊ぶ。真夏のある日、書生松山と小間使いハナとの騒動と車夫勇吉。勝ちゃんとの噂と珠算の先生の福岡さん。旧藩主の若殿の美少年虎若への幼い恋心。両親が留守の夏、兄や福岡さんらを交えての遊び。虎若からの遊園会の招待と許婚で本家のお妙……。 |
少女が女性になるまでの記録。官能小説に近いが無邪気な女性視点は珍しいかも。 |
( オール読切 1950.08. )(夢現) |
夫が死に未亡人となった町子は収入の道を考える。三味線を教えることにしようとしたが師匠からは習いかえさないといけないと言われる。特殊な本の販売の権利を買うが現金と掛金との関係で資金が……。 |
ちょいと良い話。であるが、突っ込みたいところが多数。 |
( 探偵よみもの 1950.08. ) |
富士 1950.09. (国DC※) ( 『魔性の女』 福書房 1956.02. ) |
小説家の板谷がまた麻薬中毒になり夫人に請われて訪れると、以前入った精神病院に残してきた恋人会いたさに再開したというが……。 |
面白い着想の作品ではあるものの、前後のつながりが矛盾している。 (2002.05.14) |
( オール読切 1950.10. ) 『決闘する女』 福書房 1955.01.15 ( 『逆光線の彼方へ』丘ミドリ ひかり社 1956.10. ) |
夫の愛人を殺したとして八年の刑期を終えて出てきた女性は、謎の人物の世話を受ける事になり……。 |
銃の手応えというのが実感がわかないし、鑑定などでそうはならないだろうが、話としては面白い。 (2004.11.25) |
読切傑作集 1950.10. (夢現) |
空き家での殺人事件と金持ちの家での強盗事件と株屋での強盗事件の三つが同時刻に離れ離れの場所で起こり、全て同一犯人の犯行と思われた……。 |
設定は意外性があるし解決も無理なくまとまっている。私という名無しの刑事が主人公なのも良い。しかし何か今ひとつ。短篇で詰め込みすぎのせいだろうか。 (2002.05.14) |
( 小学六年 1950.10. )(国DC※) |
寄宿舎、学校の五時の鐘で小使いの起床の鐘が鳴る。スギエが風邪気味でもう少し寝ていたいという。エマ子は消灯後に時計を遅らせ、さらに……。 |
ユーモア小説。目覚ましが無ければ起きられない人達ばかりなのであろうか。さすがにやりすぎ感も。 |
( 実話講談の泉 1950.11. ) ( 『魔性の女』 福書房 1956.02. ) |
妖奇 1951.01. (夢現) |
それまで無医村だった土地に二十年来いた人格者の医者が急死して後に残された者は……。 |
天使と悪魔という二重人格というほどではなく因縁話。 (2002.05.14) |
( 妖奇 1951.03. )(夢現) |
私は競輪場で男女の話声とそれを聞く老人を見かけた。大穴を当てれば、と。白井探偵は坂上才次郎からの孫ほどの年の差の妻が失踪したので探して欲しいという依頼を受け、助手の私が調査することになった。夫人は競輪場で見た女で坂上は盗み聞いていた老人だった。絵画コレクション室の香水の匂い、坂上の前の同棲していた女性。私は強羅からの電報で坂上を伴い行くが……。 |
白井探偵の活躍話。思わせぶりな内容が多いわりに結末は単純。 |
宝石 1951.04. 『新吉捕物帳』(オンデマンド) 捕物出版 2020.10.20 |
新吉は灯が点滅するような実を目撃された枇杷の木のある屋敷へ天狗にさらわれたお嬢さんの話を聞いて訪れたが、その後お嬢さんは戻って来て……。 |
確かに天狗にさらわれたようなものかもしれないが、今ひとつ一貫性と必然性に欠けて説得力が薄い。 (2002.05.14) |
笑の泉(小説文庫別冊) 1951.04. (夢現) |
妻の求縁広告を見て……。 |
夫婦喧嘩のコントです。 (2002.05.14) |
( 実話講談の泉 1951.05. ) |
( 読切小説集 1951.05. ) |
原作者:コナン・ドイル ( 少年少女譚海 1951.08. ) ( 『シャーロック・ホームズジュニア翻案集』北原尚彦編 盛林堂ミステリアス文庫 2022.07.16 ) |
平松家のおじいさまが倒れているのを春夫くんが見つけた。ミチコと別荘番の岩下夫婦が駈け寄る。おじいさまは犬が口から火をふいて向ってくるという。昔の殿様が山の守り神の使いの犬を殺してくるい死したという話もある。春夫くんと兄正一は泊ることになった。スピッツ、岩下の子マツエ、消えたジャケット、毎夜の黒い影、洞穴、わら人形……。 |
少年少女向けダイジェスト翻案ということもあってどちらかといえば冒険小説風の作品。 |
( 京都新聞 1951.08.19 ) ( 読切小説増刊 1953.01. ) ( 『黒門町伝七捕物百話(一)』 桃源社 1954.10.05 )(国DC※) 『新吉捕物帳』(オンデマンド) 捕物出版 2020.10.20 |
三美人の一人、鉄政のお久ちゃんが神隠しから帰ってきた。龍宮へ行っていたという。お神さんがよくあたるという市子のお紺さんに入れあげてしまった。身代りに人形を流し弁天様に供養するようにという。伝七は竹に調査をさせた。そして五十両も。 |
競争心をあおって筋書き通りに運ぼうとするところはなかなか良い。伝七は不審に思って後をつけただけしか活躍していないような。 |
( 冒険王附録 1951.10. ) ( 『おどる小熊』 湘南探偵叢書 2017.xx.xx ) |
原作者:セギュール伯爵夫人 ( 『ブレーズ物語』 中央出版社 1951.10.20 )(国DC※) ( 『ブレーズ物語 改訂版』 中央出版社 1964.07. ) |
( 読切小説集臨時増刊 1951.11. ) 『新吉捕物帳』(オンデマンド) 捕物出版 2020.10.20 |
料理屋花むらのおかみさんは旦那と小女のお末の間にできた赤ン坊を引き取った。乳母おぶんは初七日の翌日、赤ン坊が違っていると新吉に相談する。そして捨て子が。 |
乳母が違いに気づく理由の部分はなるほど、ではあるが結局どの子が誰の子かという問題。サスペンス味はなく人情譚。その後乳母には説明したのだろうか。 |
( 富士 1951.11. )(国DC※) 『新吉捕物帳』(オンデマンド) 捕物出版 2020.10.20 |
越後屋のお嫁さんが人形と心中した。嫁入りに付き従った乳母が手伝ったのか。人形は若旦那の世話をしていた若衆を似せたものだった。新吉は見かけた丑の刻参りの女との関係に気付く。 |
唖設定など特異な状況に意味があるかと思えばさにあらず。怪奇味も薄い。 |
宝石 1952.01. 『「宝石」傑作選』ミステリー文学資料館編 光文社文庫(み-19-20) 2004.01.20 |
顧問弁護士が遺言状作成の為に病院へ行くと、銀行の支店長は無実を知っていながら証言しなかった昔の女に復讐される、まつりの花が届けられたのがその証だと……。 |
復讐の仕方は思わぬ方法で、すっきりまとまった作品。最後の結末は哀れ。 (2002.05.14) |
( 読切傑作倶楽部 1952.01. ) |
原作者:モーパッサン ( 少女世界 1952.01. ) |
( あまとりあ 1952.02. )(夢現) |
K子は白内障のS子に祖父の書庫から「そゞろごと」という肉筆本を読み聞かせた。筆者の藤尾はお方さまに仕えていた。お方さまは亡くなったお上(夫)の顔をもう一度見たいという。老女の竹尾に打ち明け墓を掘る。語るお方さま。その後お方さまは……。 |
怪奇小説味というかフェチ風でもある恋愛小説。最後は今一つわからない。 |
宝石 1952.02. (夢現) |
NHK昭和26年11月11日放送の推理クイズで愛猫のため結婚を延ばしていたユリ子だが猫に吹き矢が刺ささり……。 |
確かにそうだろうが限定は出来ないと思うのだが。 (2002.05.14) |
妖奇 1952.02. (夢現) |
新郎が披露会の途中で抜けだした後、本宅で火事があり地下室に新郎の死体、新婦と私は見つかった写真から伯父の復讐と考えるが……。 |
いきなりのまさかの結末。説明不足のせいか不自然に思われる。 (2002.05.20) |
( 実話世界 1952.02. ) ( 夫婦の生活 1952.03. )※9 |
( 実話講談の泉 1952.03. ) |
笑の泉臨時増刊「艶笑奇談百家選第2集」 1952.04. (夢現) |
欧州航路の船に凄い女王が乗っており、バラを贈られると一夜を共に出来るという……。 |
艶笑奇談選の一話で、男心が笑える。 (2004.11.25) |
( 笑の泉 1952.08. ) ( 小説と読物増刊 1954.08. ) |
( 傑作倶楽部 1952.09. ) |
( ラッキー 1952.11. ) |
富士 1953.01. (国DC※) 『新吉捕物帳』(オンデマンド) 捕物出版 2020.10.20 |
夜中にのっぺらぼうが泰庵先生の墓を掘り返していたのを見て死体が無くなったのを知った墓守の権太郎が新吉に相談、新吉は先生がその数日前から不思議な客に仕出しを頼んでいたと聞くが……。 |
人情噺です。やや伏線不足で唐突ですが意外な展開でした。名前まで考えていたのでしょうか。 (2002.05.17) |
別冊宝石 1953.01. 『新吉捕物帳』(オンデマンド) 捕物出版 2020.10.20 |
大地主の後家が家のそばで死んでいた。彼女は醜い顔をしていて、家には鏡が無いという。また、後家と呼ばせていたが、未婚で養子の男がいた。卒中だというが……。新吉は彼女の妹に会いに行く。 |
捕物帖というより、因縁譚。新吉が疑問に思った理由など一切不明。草双紙の目で殺す話とは何だろうか。( (2005.08.xx) |
( 読切小説集増刊 1953.09. ) 『新吉捕物帳』(オンデマンド) 捕物出版 2020.10.20 |
椎の木山で殺された女、近くには鼈甲の櫛が落ちていた。お屋敷の女中で大金を届けにいく途中だった。新吉は現場の状態から目星をつけて罠をはる。 |
足跡を残さないためなど無理がありすぎる。飛躍した結果を後出しで説明する話。 |
( 読切小説集増刊 1953.10. ) 『新吉捕物帳』(オンデマンド) 捕物出版 2020.10.20 |
また左耳をそがれた? 小間物屋のお筆ちゃんで三人目、他にもいるかもしれない。辻占売のお町ちゃんは娘二人を襲った白い着物の人を追いかけたが逃げられた。手に入れた肌襦袢を恩のある伝七に渡し、伝七は女房のお俊に縫い目を改めさせる。 |
なぜ左耳というところもあるが、伝七はやはり不審に思って後をつけただけのような。 |
( 読切小説集増刊 1953.11. ) 『新吉捕物帳』(オンデマンド) 捕物出版 2020.10.20 |
新吉は御新造さんに旦那が来なくなり男の子がさらわれたと相談を受ける。お内儀さんと旦那の間には女の子が二人。親心で二人の母親は。 |
掌編。それぞれ親心で、というだけの話。 |
( 読切読物増刊「艶笑読物」 1953.12. )※9(夢現) |
北海道K市の宿の女中のお静さんから聞いた話。お静さんはテレジャ茉莉といい、長崎で孤児となり神戸へ。美代と知り合い東京へ。青木鉄夫と一緒になるが鉄夫は銃殺される。鉄夫の故郷K市に葬り尼僧院に入る。院長のヨハネ司祭、助修女たち……。 |
数奇な運命をたどった女性の話。禁忌にふれる前にというのがミソか。 |
《改稿前》 ( 読物と講談 1953.12. ) 『新吉捕物帳』(オンデマンド) 捕物出版 2020.10.20 《改稿後》丘ミドリ名義[源次捕物控] ( オール読切 1958.01. ) |
新吉は千太から油屋のお三輪ちゃんが閻魔の餌食になったということを聞く。乳母おかねが忙しく、女中がお三輪をつれて閻魔堂へ行き、はぐれたという。御新造は跡継ぎであった先妻の子という事もあり、疑いをはらして欲しいと新吉に依頼するが。 |
実母と継母との話のバリエーションの一つ。嘘でも最後のせりふは良い終わり方と思う。 |
( 捕物倶楽部 1954.01. ) 『新吉捕物帳』(オンデマンド) 捕物出版 2020.10.20 |
岡野定之進の御新造さまが物干しから落ちて死んだ。下女がいなければ定之進の姪の千鶴が洗濯物を取り込むべきだったのにとご隠居さま。過失となったが半年後、定之進が中毒死した。千鶴は新吉に事件の解明を依頼する。 |
二転三転する展開はおもしろい。最後の死と新吉の行動は良くわからないが。 |
( 探偵倶楽部 1954.01. )(夢現) |
花枝は上京し、十五年前会ったきりの恋人林雄一と新橋駅で待ち合わせていた。四十分過ぎ、中年の紳士が声をかけてきて……。 |
コント。十五年後の再会ということで。 |
( オール・ロマンス 1954.01. ) |
( 笑の泉 1954.01. )(夢現) ( 『あまから抄』 1955.09.15 ) |
有名な作家の二号だったという婦人の話。お上人様に近付き嵐山で一夜を過したが……。 |
コント。微妙にいつからかわからない。 |
( 娯楽小説 1954.02. ) |
( 捕物倶楽部 1954.02. ) 『新吉捕物帳』(オンデマンド) 捕物出版 2020.10.20 |
行方不明が増えてきた。それも一家の主が。新吉は八丁堀の同心梶尾からお庭番の田島嘉次郎も行方不明になっているという事で調査を依頼される。見知らぬ浪人風の男と歩いていたという。新吉が後をつけていくと空屋敷の塀の外で見失ってしまう。 |
あまりにも偶然すぎる。未遂も多くありそうだし聞き込みだけで簡単に解決できそうに思われる話。 |
( 捕物倶楽部 1954.05 ) 『新吉捕物帳』(オンデマンド) 捕物出版 2020.10.20 |
松村順庵の御新造さまが新吉を訪ねてきた。息子の順一郎が夜な夜な辻駕籠に乗せられ往診、昼間は頭もぼんやりとして謝礼金も家の中で失くすというありさま。新吉と千太が駕籠のあとをつけていった先には。 |
ありがちの話にひとひねり。まわりくどい計略ではある。 |
( 笑の泉「艶笑奇談百家選第6集」 1954.06. )(夢現) |
芸者光龍こと西野百子の話。アパートの隣の若奥さんが向いの家の真似をしてハンカチを落し、拾った青年と浮気。百子は相談されて……。 |
伝聞の艶話として随筆に入れるべきかもしれない。唐突すぎる結末。 |
主婦と生活付録「涼風娯楽読本」 1954.08. (夢現) |
夫が心臓マヒで急死した時に二つの茶わんが出ていて一つは手つかず、との話をした親友は夫に預けた封筒ばかり気にして……。 |
結末は少し重いが、夫の死を別にすればありがちの話をうまくまとめている。 (2002.05.17) |
( 読切小説集別冊 1955.11. ) |
※『名作捕物小説集 昭和30年度年鑑』の「捕物作家クラブ年鑑記録」より。合作なのか競作なのかリレー小説なのかなど詳細不明 |
初出不明 『決闘する女』 福書房 1955.01.15 ( 『逆光線の彼方へ』丘ミドリ ひかり社 1956.10. ) |
身分違いで家に入れなかった旧伯爵夫人の子供が盗まれ、夫人は探偵松江力三に依頼するが……。 |
ありきたりの話で、犯人も墓穴掘りすぎ。子供を「ベビー」でとおしているのは時代故か。 (2004.11.25) |
( りべらる 1955.02. ) 『新吉捕物帳』(オンデマンド) 捕物出版 2020.10.20 |
秋田屋のお稲ちゃんが沢蔵稲荷の前でさらわれた。稲荷の前では既に三人が殺されていた。現場に残されたのが銀の平打。製作者の香河光典と内弟子の光也を洗っていくと。 |
動機がやや異常といえるかもしれない。現場が稲荷の前で続く事がよくわからない。 |
( オール読切 1955.04. ) |
( 講談読切 不明 ) |
奇抜探求 19xx.xx.発行記載なし ( 『魔性の女』 福書房 1956.02. ) |
新婚初夜にホテルの部屋を間違えて貞操を奪われた女の転落人生で出会った男は……。 |
結末は男性向け風俗雑誌止まりといったところか。 (2002.05.17) |
( 初出不明 ) ( 『魔性の女』 福書房 1956.02. ) |
( オール読切 1956.11. ) |
( 新生活 1957.10. )(奈落) |
K氏が独身の訳を話す。旧伯爵令嬢だという美加と付き合うが夫は上海にいるという。体の変調があり上海へ行かなければならないといって……。 |
コント風作品。オチは今一つすっきりしないような。 |
( オール読切 1957.03. ) |
( オール読切 1957.04. ) |
( オール読切 1957.06. ) |
( オール読切 1957.08. ) |
( オール読切 1957.09. ) |
( 笑の泉 1958.02. ) |
( オール読切 1958.03. ) |
( 笑の泉 1958.08. ) |
探偵倶楽部 1959.02. (夢現) |
私立探偵日名子は病床の妻がさらわれたとの電話で出向くと、流行歌手の青年から世間に知られず取り戻して欲しいという話だった。青年に会いに行くと……。 |
これが最後の作品なのだろうか。著者自身の境遇と重なるものがあるのは気のせいか。雑誌掲載時の紹介文を引用する。「唯一の女流探偵作家として華やかな脚光をあびた、大倉夫人の名を記憶していられる読者諸君に贈る。」 (2004.11.25) |
( 『二葉亭四迷 各方面より見たる長谷川辰之助及其追懐』坪内雄蔵、内田貢共編 易風社 1909.08.07(国) )(国DC※) |
( 東京朝日新聞 1935.09.23,24 ) 『大倉燁子探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書49 2011.04.30 (青空) |
心霊学者深井博士の話。武田信玄の隠された金はある。霊媒を伴って鍾乳洞に入り、保管している霊に訊いたところ時がきたら使って欲しいがそれまでは許さないという。私は五億万円という言葉だけは忘れられない。 |
( ホーム・ライフ 1935.10. ) |
( ぷろふいる 1935.12. ) 『大倉燁子探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書49 2011.04.30 (青空) |
読者作家志望者に読ませたい「赤毛のレドメイン一家」井上良夫訳、「Yの悲劇」。最近の興味ある三面記事は「国際婦女誘拐魔」。 |
( 探偵文学 1936.01. ) 『大倉燁子探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書49 2011.04.30 (青空) |
探偵小説全盛。嘱望される新人は木々高太郎。 |
( 探偵文学 1936.04. ) 『大倉燁子探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書49 2011.04.30 (青空) |
フランスの絵を描くのが趣味の科学者のモデルと絵具に関する話。行方不明になった池谷進吾氏の奥様に会った話。 |
( 讀賣新聞 1936.12.09 ) 『大倉燁子探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書49 2011.04.30 (青空) |
「夢鬼」は面白い。心霊学に造詣ふかい方だと想像。「歪んだ夢」も心霊小説のよう。「魔像」が一番面白かった。 |
( シュピオ 1937.06. ) 『大倉燁子探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書49 2011.04.30 (青空) |
シュピオ直木賞記念号は複雑な感情があり簡単に答えられない。最近読んだのは、満洲馬賊の話を聞き聊斎志異など。 |
( 真珠 1947.04. ) |
( 新探偵小説 1947.07. )(夢現) |
猫を三匹飼っている。泥棒除けに効を奏したようだ。犬の生活難か。私の運命も。 |
( Gメン 1947.10. ) |
( 探偵作家クラブ会報 1949.08. ) |
ついていい嘘、いけない嘘、つかなければならぬ嘘。医者に心臓喘息で今のままの生活なら余命二三年と言われる。別の医者は進行しなければ定まっていないと言う。気持ちから病気に。仕事をすれば死期を早め、遊んでいれば餓死。自分への嘘。知らないうちに息を引き取る注射に関する医者の嘘。嘘で助かった。 |
宝石 1950.01. 『大倉燁子探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書49 2011.04.30 (青空) |
恥しくないものを書きたい。ざわざわした日常生活との自己弁護だが理想的に揃ったら。貧しい中の仕事に喜びを。創作ばかりで自分を出したことのない私にとって裸になって物を書く、満足するような作品を書きたい。 |
( 探偵作家クラブ会報 1951.01. ) |
マダム・セギュールの作品を読み訳してみたい。捕物も好きななので書きたい。幸田文随筆に感心、探偵随筆も考えている。 |
( 心霊と人生 1951.03. )(国DC※) |
浅野和三郎先生回想特輯。招霊に懐疑的だった話と浅野和三郎との初対面のときの印象。 |
宝石 1952.01. (夢現) |
今年の計画は、女でなければわからないようなものを書きたい、三味線をもう一度習いたい。 |
( 小学五年生 1952.04. ) |
( 探偵作家クラブ会報 1952.05. ) |
三年前に三年の命と言われた。三年目の三月末に危うく死ぬ所だった。当分は静かな生活を。できるかわからないが。 |
( 探偵作家クラブ会報 1953.01. ) |
二十七年は十ヶ月余を病と闘い未決着。今年こそ負かせて仕事を。 |
( 家庭よみうり 1953.10. ) |
( 捕物作家クラブ会報 第1号 1953.10. ) |
心臓病克服。 |
( 捕物作家クラブ会報 第2号 1953.11. ) |
風邪。捕物を沢山書きたいと勉強中。 |
( 毎日新聞夕刊 1953.11.09 ) 『茶の間』 毎日新聞社 1954.12.10 (国DC※)(夢現) |
実質コント。独身のAさんが四十年前にデートしたのは人妻だった。夫が亡くなり会いに行くと……。 |
( 探偵作家クラブ会報 1954.01. ) |
二年近く休養し健康回復。会への参加、勉強をしたい。 |
( 捕物作家クラブ会報 第6号 1954.05. ) |
泥棒や掻っ払いに見舞われる。 |
( 捕物作家クラブ会報 第8号 1954.09. ) |
疎開先だった田舎の藏へ。 |
別冊宝石 1954.11. 『大倉燁子探偵小説選』 論創社・論創ミステリ叢書49 2011.04.30 (青空) |
江戸川先生に最初に会ったのは二十年前で、不気味な雰囲気の中で仕事をしているという噂があった。気軽な明るい社交的な方だった。いろいろな面があったかもしれない。戦後、出版に尽力して頂いた。御親切は一生わすれない。 |
( 捕物作家クラブ会報 第10号 1955.01. ) |
病気もよくなり良いものを書きたい。 |
( 温泉 1956.03. )(国DC※) |
創作かもしれない。支那事変当時の二月の山の温泉で私は北野桃枝と同宿した。北満で馬賊の恋女房になったり夫を殺したりしたという。スパイになると言い、硯箱とピーシー玉を交換した。死んだら戻るようにすると言っていた。 |
( 日本古書通信 1958.01. ) |
( 日本古書通信 1958.03. ) |
( 日本古書通信 1958.05. ) ( 『二葉亭四迷全集 別巻』 筑摩書房 1993.09.25 ) |
( 日本古書通信 1959.01. ) |
( 日本古書通信 1959.04. ) |
( 日本古書通信 1959.06. ) |
( 日本古書通信 1959.11. ) |
( 『野村胡堂・あらえびす来簡集』 2004.11.06 ) |
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